雪が降り、寒い風が吹くこの頃。
新潟市はガソリンがリッター98円前後となり、昨年夏の半値ぐらいまで下がりました。
新聞等を見ますと、値段は下がったものの、お客の足はガソリンスタンドへ向いていないそうです。
不景気という強烈なパンチのせいでしょうか。
昨年の暖かい季節は、ガソリンの値上げやエコブームにより、自転車がクローズアップされていましたね。
さすがに今の季節、通勤通学以外で好き好んで乗っている人は少ないせいか、メディア等ではあまり自転車について報道されていません。
最近報道されていたのは、電動アシスト自転車についてでした。
昨年12月より、電動アシスト自転車に付いている原動機の補助率が、最大2倍にまで引き上げられました。
これにより更に、発進や坂道走行など低速時の負担がさらに軽くなります。
これに対応されたものが既に発表されています。
●走行中に発電できる電動自転車がパワーアップ、走行距離も1.8倍に 三洋電機 | WIRED VISION
http://wiredvision.jp/blog/gadgetlab/200812/20081202193642.html
平成20年の電動アシスト自転車の国内出荷台数が、原チャリ(排気量50cc未満)を初めて上回ったそうです。
まあ、原チャリは規制強化で大幅コストアップにより自爆したという見方もありますが。
最近は、バイクで出掛けても駐車する場所に一苦労しますし、原チャリは警察のマークが厳しくて、免許の点数がいくらあっても足りないですよね。
自然な流れだと思います。
さて、その自転車ですが、自治体レベルで利用の推進をはかっているところがありますので、ご紹介したいと思います。
前橋市は、自転車利用を促進して二酸化炭素削減を図ろうと、昨年10月に「市民チャレンジ自転車エコ通勤通学CO2削減コンテスト」を実施しました。
●市民チャレンジ自転車エコ通勤通学CO2削減コンテスト
http://202.69.226.149/mcf/eco/
参加者に走行距離やCO2削減が測定できるサイクルメーターを無料で貸し出し、通勤や通学などの走行距離を競ってもらいます。
対象は市内や富士見村に在住・在勤している18歳以上の人で、定員は180名の先着順。
三人一組での参加が条件。
走行距離に応じてグループ、個人、企業の三部門で表彰しました。
●まえばし自転車フェスタ2008
http://202.69.226.149/mcf/
上記を見ますと、ロングライドやチーム対抗のタイムトライアル、自転車ライブアートコンテスト等も実施したようです。
高木政夫市長は、自転車利用促進について「環境にもいい。定着できるようにしていきたい」と述べ、今後も継続していく考えを示しました。
市民や企業、行政が一体となった自転車利用施策を推進しているのです。
前橋市は2005年度から国交省の「自転車利用促進スーパーモデル地区」の指定を受けています。
国の補助金も活用し、計画的な自転車歩行者道整備を行っています。
さて次は、東京都江戸川区でのお話し。
今年秋に、区内の駐輪場を拠点としたレンタサイクルの実験事業を始めます。
地下鉄東西線葛西駅と同西葛西駅の駐輪場に合計300台を配置する予定です。
GPSを活用して、自転車の位置を確認する管理方法を検討しています。
他の自治体のような放置自転車対策の一環ではなく、自転車の利用促進によるCO2削減効果の検証に主眼を置いています。
関連経費は約1千万円。
自転車の盗難対策として、ICチップを装着してGPSで位置を確認できる方法や、事業の採算性を高める運営方法を検討しています。
約19万人が居住する葛西・西葛西地区をモデル地区とします。
国内最大規模の葛西駅地下駐輪場(収容台数9,400台)と西葛西駐輪所(同5,700台)にそれぞれ150台のレンタサイクルをおく予定です。
●江戸川区 駐車駐輪情報ホームページ
http://www.city.edogawa.tokyo.jp/sec_churin/index.html
江戸川区には区内36箇所の駐輪所があり、49,000台の収容が可能となっています。
レンタサイクルを通じて自動車から自転車への交通手段の転換を促そうというもの。
既に導入しているところでは、世田谷区なんかは1994年から、放置自転車対策としてレンタサイクルを実施しています。
区内の4駅5箇所にて、約1,200台の貸し出しをしています。
2007年3月からは、桜上水駅と小田急線経道駅の間で相互に乗り捨てできるようにしました。
一日の一台辺りの利用者数は、1.4人に達しています。
逆に豊島区では、2000年から実施していたレンタサイクル事業を打ち切りました。
人件費や維持費がかさむ割に利用率が低迷したためです。
政府は排ガスを出さない自転車交通の促進で約30万トンの温暖化ガスを削減する計画です。
国土交通省と警察庁は昨年3月、自転車と歩行者、自動車が安全に通行できる環境整備のため、全国で98か所をモデル地区に指定しました。
モデル地区では、おおむね2年をかけて約200kmの自転車専用道路を整備していきます。
CO2排出量関連というのは、いわば新しいビジネスなのです。
CO2ビジネスはヨーロッパで先行しており、CDM(クリーン開発メカニズム)で稼ぎを上げている企業が多くあります
●クリーン開発メカニズム - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E9%96%8B%E7%99%BA%E3%83%A1%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0
CO2という目に見えないもの、いわば「無」からお金を生み出す錬金術です。
このビジネスに遅れをとっていた日本にも動きが見え始めました。
この世の中、お金にならない事を公にやることなんて滅多にありません。
自転車活用によるCO2削減推進について、企業や自治体の動きをよく観察してみてください。
血なまぐさい部分を感じる事ができます。
まあしかし、自転車は生活していくうえで、肉体的、金銭的、環境的に実際にメリットがあります。
大規模なレベルでの活動や、スイーツ脳(笑)な考えとは切り離し、「普通に利用する」ようにしていけば良いのではないかと思います。
どう広げたって所詮は「チャリ」なのですから、気楽にいきましょうよ。
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