2010年03月09日

誰もが主役になれる新スポーツ「ディスコン」とは?〜新潟の地域の健康福祉、コミュニティづくりに貢献【2】

前回の続きです。


●前回の記事: 誰もが主役になれる新スポーツ「ディスコン」とは?〜新潟の地域の健康福祉、コミュニティづくりに貢献【1】
http://kanzaki.sub.jp/archives/002039.html


前回は、ディスコンとはどういうスポーツなのかについて触れてみました。
「誰もが主役になれるユニバーサルスポーツ」というキャッチフレーズがあるとおり、老若男女、ハンディキャップの有無を問わずに楽しめます。

その特徴を活かし、
・町内会や老人クラブ、子供会等のレクリエーション活動
・健康増進やリハビリ、生きがいづくり
等、様々な形で役に立てられています。

今回は、新潟市の中心市街地活性化にディスコンを活用した一例を書きたいと思います。

昨年12月20日、新潟市の中心街にあります「新潟市西堀地下商店街(愛称「西堀ローサ」)」にて、 健康セミナー「やっぱり健康 ニュースポーツでハッピー」というイベントが行われました。

西堀ローサは地下1階にある地下街でして、約330mの地下通路に、47のテナント区画が設けられています。
主に10〜20代の女性向けファッション、雑貨等を扱っているお店が多いです。
wikiによりますと日本海側では随一の規模であり、また、地下街でありながら鉄道駅等の公共施設に全く近接していない珍しい形態だそうです。
昔はお客が沢山いましたが、時代の移り変わりとともに集客力も落ち、空き店舗が増えているのが実情です。

西堀ローサも含まれる新潟市中心街「古町(ふるまち)」と呼ばれる場所は、郊外にある大型ショッピングモールの躍進により、残念ながら昔のような賑やかさが失われています。
新潟市はマイカー社会ですから、確かに自然の流れなのでしょう。

そんな中心市街地を再び活性化させようと頑張っている人達がいます。
その一つである市民団体「まちなか同志隊」の人達により、西堀ローサで健康セミナーが行われました。
このイベントは、西堀ローサ地下街の空き店舗を利用しました。
地下街だから、冬の新潟でも天候を気にせずに開催出来るのが強みです。

まずは、「うえまつ整体」の院長・上松逸平先生による「病気になりにくい体づくり」についてセミナーが行われました。
そしてその次に、新スポーツ「ディスコン」の体験をみんなで行ったそうです。
新潟にて一般の方がディスコンの存在を知ったのは、おそらくこの時がはじめてではないでしょうか。
はじめてではありましたが、参加された親友の話しによりますと、笑いの絶えない楽しいひと時をみんなで過ごしたそうです。
誰もが参加しやすいスポーツですからね。

そういえば、新潟県ディスコン協会会長が言っていたのですが、子どもが楽しめば大人たちも参加するものなのだそうです。
ディスコンは子供達にも人気。
自分の子供達が笑顔で楽しんでいれば、大人たちも体を動かしたくなるものです。

この時の成功が引き金となり、今年2月6日、新潟市市民活動支援センター主催による「まちなかフェスタ in ROSA」が開催されました。
もちろん、開催場所は「西堀ローサ」の地下街です。
市民活動支援センター開設5周年を記念し、中心街地を活用して、市民による自主的・自発的な社会貢献活動を知ってもらおうと開催したそうです。
トークショーやライブの他、西堀ローサの空き店舗を利用し、NPO、企業、学生等が、社会貢献活動のPRブースを出店しました。
全35団体の中には、今回取材をさせていただきました新潟県ディスコン協会も出店していました。

そんな事から、新潟市中心街の活性化には、ディスコンが切れない縁となっております。
こういった市民団体による活動のお陰か、この空き店舗の多かった「西堀ローサ」は、来月から新たに20近くのテナントが出店することになりました(殆どが県内初出店)。
これにより空き区画が全て埋まるようです。
今回の出店により、再び多くの人達がやってくることが期待されます。

人が増えれば、ますますイベントが増えて盛り上がるでしょう。
実際、新潟市の古町で開催される商店街の祭り「古町どんどん」には、今でも沢山のお客が来ます。
他にも「食の陣 当日座」等、いろんなイベントが行われれば、人だかりができます。
まだまだ古町には底力があるのです。

今年1月末で古町の書店「北光社」が閉店したり、その向かいにあるデパート「大和 新潟店」も6月25日で閉店。
古町の中心部にあった有名所が姿を消すのは悲しいものです。
しかし、市民レベルで中心市街地を盛りあげようとしています。
そしてこのまま良い方向へ向かうように地元民は感じています。

私は単に「若者の街」とか、「○○の街」という特定の人だけが楽しむ街を望みません。
単に巨大な箱物があればいいのであれば、ジャスコでもイオンでも行けばいい。
それこそ、古町衰退を再現するだけです。
どの世代も楽しめ、そして互いの世代が交流できる街こそが理想だと思います。
派手じゃなくてもいい。
笑顔の数が増やせる交流の場を設け、自然と人々が集える街。
その交流の道具として、ディスコンが新潟に根付いたらいいなあと思います。

下の写真はディスコン体験会の時の模様です。
年齢や立場なんて関係なく、みんなが笑顔でした。

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discon04.JPG

そして試合が終われば、対戦した相手チームと笑顔で握手。
このスポーツに暗い表情は似合いません。

discon05.JPG

あなたの地域でも、ディスコンが行われているかもしれませんよ。
是非一度、チャレンジしてみてくださいね。

*写真の撮影、掲載については許可を得ています。

Posted by kanzaki at 2010年03月09日 21:31