2010年04月25日

電子書籍は普及するのか?

sakura201002.JPG
桜のアップ図です。
※「Nikon AF-S Micro NIKKOR 60mm F2.8 G ED」レンズを使用


●本をスキャンしてPDF化してくれるサービス開始! たったの100円 - ガジェット通信
http://getnews.jp/archives/55964

雑誌や漫画、書籍などをスキャンしてPDFファイルにしてくれるサービス『BOOKSCAN』(ブックスキャン)のウェブサイトがオープンした。
すでに自分(客)が持っている本をこの会社に送付しスキャンを代行してもらうというサービスだ。
本はスキャンのためにバラバラに裁断され、スキャンが終了すると廃棄されるとのこと。
本をスキャンして作ったPDFファイルは『BOOKSCAN』が指定したインターネットのデータ倉庫からダウンロードして引き取るか、CD-Rに保存して配送するとのこと。
本スキャン費用も驚くべき破格で、なんと1冊100円というリーズナブルな値段。
スキャンして欲しい人は本を『BOOKSCAN』に発送する必要がある。
『BOOKSCAN』によると、『iPhone』や『iPad』にPDFファイルを保存することで、手軽にどこでも本を読むことができるという。
今後、不安の残る著作権等の問題をクリアして『BOOKSCAN』がどのような展開をしていくのか気になるところである。

昔、DVDレコーダーが登場したての頃、多くの人が、手元にある大量のビデオテープの中身をDVD-Rへ焼き直そうと試みました。
しかし、実際は面倒くさくなって、挫折する人が多かったものです。

iPodで音楽を聴くため、自分の持っているCDをiPodで扱えるデータへ変換するぐらいならば楽なものです。
しかも最近では、直接ネット上で音楽ファイルをダウンロード購入するのも珍しくはありません。

音楽に比べると、映画やドラマをDVD-Rへ焼いたところで、それを何度も観ることって無いんですよね。
また、人気のあったドラマや映画のDVD版が非常に安価で発売されたりしますし、そもそもレンタル屋で見たい時だけ借りるという手もあります。

私も一度は、ビデオテープの中身をDVD-Rへ焼こうと思いましたが、やはり挫折しました。
それどころか何を血迷ったか、所有していたビデオテープを全て捨ててしまいました。
捨てた後、自分はどうなるのだろうかと思ったのですが、別に何にも変化はありませんでした。
溜め込んでおくだけで見ていなかったのですから、それらが無くなったところで困りはしませんでした。

DVDレコーダー購入当初、そのレコーダーで録画したものをDVD-Rへ焼く行為そのものが楽しかったのですが、結局、それも溜め込みすぎてビデオテープの二の舞になりました。
それも思い切って処分したのですが、やはり何ら困ることはありませんでした。
数年前から、ハードディスクに録画して、見終わったら消すようになりました。
ハードディスクに録画して、しばらくしても見なかったものも、そのまま消去するようになりました。
公私共に忙しい毎日ですから、そんなにテレビを見ている時間はありません。
とりあえず録画だけしておいて、見られるものは見て、見られないものは消去するようにしました。
おかげで、部屋の中に物理的に録画したメディアが増えることはなくなりました。

本も同様です。
私は一度見たら読み返すことはあまりありません。
一般に売られているビジネス書程度ならば、30分もあれば読めますから、買うまでのコストパフォーマンスがあまりありません。
だから殆どは、図書館から借りて済まします。

そんな訳で、自分の部屋から荷物が減りました。
持たない事で精神的余裕が出てきたと言いますか、管理するストレスから解消されたのはありがたい事です。

世の中には、所有しておきたいけれど保管に邪魔な本や書類というものはあります。
自分の所有している書籍をスキャンしてPDFファイルへ変換してくれる上記サービスは、確かに便利かもしれません。
しかし、著作権などの「大人の事情」に対して、非常にグレーゾーンですよねえ。
果たしてこの会社が生き残れるのか、非常に興味があります。

ちょっとこのサービスの注意事項を読んでみたのですが、

「発売後、原則5年以上経過している書籍は、読み込みエラー発生率が高いため、現在は対応しておりませんのでご了承ください」
「裁断後、スキャンした書籍は、そのまま廃棄処分致します」

とあります。
同じ書籍のスキャンを別のお客から依頼されたら、以前にスキャンしたものをお客へ渡し、裁断せずに済んだ書籍は、古本屋などへ売ろうと思えば可能ですよね。
そこら辺はさすがに業者の方も真面目に取り組んでいるだろうと思いますが・・・。

自分で書籍をPDF化したければ、「ScanSnap」という機材を使うのが良いかと思います。

●カラー イメージ スキャナ ScanSnap (スキャンスナップ) : 富士通
http://scansnap.fujitsu.com/jp/

・ASCII.jp:PFUのScanSnap徹底レビュー&活用レポート
http://ascii.jp/ad/scansnap/

・お手頃ドキュメントスキャナ「ScanSnap S1300」 - ケータイ Watch
http://k-tai.impress.co.jp/docs/column/stapa/20100125_343748.html


でも、最初は意気込んでPDF化していても、いずれは押し入れ行きになってしまいそうです。
5月末からいよいよ、アップルのiPadが日本でも発売されます。

●アップル - iPad - ウェブ、メール、写真を体験する、まったく新しい方法。
http://www.apple.com/jp/ipad/

iPadをはじめ、少し大きめのタッチパネルを搭載したタブレットPCがリリースされ始めています。
iPodが音楽を沢山突っ込めるならば、iPadは書籍を沢山突っ込めるのがウリです。
ただし日本の場合、本の問屋が大きな力を握っているので、海外のように電子書籍の売り買いが積極的にできにくいのが現状です。

おそらく最初は、同人誌レベルの小説、漫画などの草の根的なものが中心になるでしょう。
雑誌系の電子書籍も幾つかネット販売を開始するそうですが、公式ホームページをインターネット上で見る方が普通に便利なので、なかなか普及しないかも。

けれど電子書籍が中心になってくると、便利なのは確かなので、普及してくれると嬉しいです。
できれば、図書館が積極的に電子化して欲しいです。
時限爆弾が埋め込まれたPDF形式の電子書籍を個人の持ち込んだiPadへ流しこんでもらい、二週間が経過したら、自動的にそのファイルが破棄されるというもの。
デジタルだから、人気のある本を借りるのに順番待ちをしなくていいので助かります。
実現するには、色々と揉め事が多そうですけれどね。

Posted by kanzaki at 2010年04月25日 20:47