2010年05月25日

ヤマダ電機のポイント加算20%と現金割引15%は、どちらがお得か?

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※福島潟にて、超望遠レンズを使い、約10m先の蝶蝶を撮影。


ヤマダ電機のポイント加算20%と現金割引15%は、どちらがお得か?
この答えが、雑誌「PRESIDENT」に載っていました。

結論としては、一万円の商品を三回購入した場合、現金割引のほうが、ポイント還元より支払合計は900円少ないそうです。
ポイント還元のほうが支払額が少なくなるのは9回購入時以降です。
計算の詳細は、雑誌を御覧下さい。

どうして人は、見かけ上の還元率に騙されてしまうのか?
行動経済学的には、「参照点依存性」と「フレーミング効果」で説明がつくそうです。


●「参照点依存性」
人は損得について、頭の中に定めた一定の基準からの変化で判断してしまうそうです。
「ポイント加算20%」の参照点は「20」。
頭の中ではそれを「現金割引15%」の「15」と比較してしまいます。
その結果、5%ダウン。
現金割引の方が損だと判断してしまいます。


●「フレーミング効果」
人は提示の仕方(フレーミング)によって、同じ現象にも正反対の印象をもつ恐れがあります。
「まだ半分残っている」と「もう半分に減ってしまった」とでは印象が随分違います。
今回の場合、「ポイント加算」というフレームを与えられると、反射的に「何かもらえる」という印象を受けます。
一方、「現金割引」では、「支払う金額」に着目してしまいます。
頭の中でこの二つを比べたとき、人は「払う」より「もらえる」ほうに引きつけられるそうです。

※※※

購入する際、商品そのものの良さだけではなく、こういった数字上の安さ、お得さが背中を押してくれる力となります。

特に最近は、携帯電話がそうじゃないでしょうか?
以前と違って端末の価格が非常に高いので、機種変更を気軽に出来ません。
また、幾つもの通信キャリアがありますが、なかなか別の通信キャリアへ移行する事は難しい。

どこの会社だとかは言いませんが、所謂「端末価格 実質0円」とか、そういう目に飛び込んでくるような宣伝がありますよね。
実際に毎月の請求が幾らになるのか、非常にわかりづらいのが現状です。

昔の広告は、コピーライターが書くオシャレな言葉がお客を魅了しました。
けれど今は、そういう「流行語」になりそうなものは少ないです。
それより、「幾ら安いのか?」「よそより、どれだけお得なのか」の説明に力が入っています。
なんか粋じゃねえなあ・・・。

たまに、家電量販店のチラシを見ると、不思議だなあと思うことがあります。
チラシに掲載されているものは、価格は安いかもしれないけれど、大した商品じゃないことが多いです。
最近、私はカメラに凝っているせいか、チラシでもやはり、カメラに目が行きます。
すると、「こんな機種とレンズ、カメラ好きならば、金をもらっても買わないぞ」と思うようなものばかりが、ど派手に宣伝されています。
店の名前が「○○○カメラ」とかなのに、本当に消費者の事を考えているのかなあ・・・・。

人にのせられて買った商品に、愛着なんてわきません。
やはり自分で調べて、他の商品より値段が高い安いではなく、自分にとって価値があるかどうかで見極めたいものです。

Posted by kanzaki at 2010年05月25日 21:23