2010年08月21日

ティナ・シーリグさんの著書「20歳のときに知っておきたかったこと〜スタンフォード大学 集中講義」を読んで〜「実行バンド」の効果

ティナ・シーリグさんの著書「20歳のときに知っておきたかったこと〜スタンフォード大学 集中講義」を読みました。
この方の大学講義というのは、教えるのではなく、気づかせる事です。

例えば目を凝らして、身の回りにチャンスを見つけ、そのチャンスを徹底的に生かすという考えに光をあてました。
具体的には、学生たちにゴムバンドを渡し、制限時間のあいだにできるだけ多くの価値を生み出す、という課題を出しました。

あるチームは、ゴムバンドをリストバンドに見立て、「実行バンド」と称し、先延ばしがちな事を実行してもらおうと考えました。
「実行バンド」には、幾つかの決まりがあります。

・自分が実行することを決めて、バンドを手首につける。
・決めたことを実行できたら、バンドを外す。
・実行できたら、「実行バンド」のウェブサイトに記録する。ゴムバンドには一個ずつ番号が印字されているので、ひとつのゴムバンドが、どんな行動を起こしたかを知ることができる。
・バンドを次の挑戦者に渡す。

「実行バンド」は、ただのゴムバンド。
しかし、前から何かをやろうとして出来なかった事を実行に移すインセンティブになります。
時には、ゴムバンドのようにシンプルなものが、人を動かすキッカケになることだってあるのです。

この「実行バンド」のキャンペーンは数日間だけでしたが、その短い間に、様々な行動を巻き起こしました。

・母親に電話した。
・お世話になった人にカードを送って感謝の気持ちを表した。
・新しいエクササイズやサマー・キャンプを始めた。
・長い間、音信が途絶えていた友人に連絡をとった。
・自分で見つけた慈善団体に寄付をした。

ゴムバンドひとつで、いろんな人の行動を巻き起こすことができたのです。
こういうのって、ワクワクしませんか?

何もしないのと、何かをするという二つの選択肢を切り替えるのは、
ほんの小さなスイッチですが、選択の結果は大きく違ってくるのです。

世の中は広く、いろんな人が生きています。
そして、いろんな出来事が巻き起こっています。
それは、Twitter等で他の人の書き込みを見ていると、非常によくわかります。
決して、テレビや新聞等に載っている事だけが、世の中の出来事ではないのです。

そんな、いろんな出来事を第三者として傍観しているのも、勿論ありです。
けれど、思い切って自分からその出来事へ乗り込んでみるのも悪くありません。
それがボランティアだったり、趣味のサークルだったり、資格取得の勉強だったり、何でもいい。
ただ、そういった事をする為には、何かきっかけが無いと、なかなか前へ進み出せないものです。

人によって、「実行バンド」にとって代わるものは様々でしょう。
ちなみに私の場合、デジタル一眼レフカメラがそれにあたると思います。

カメラは、世の中の出来事を映し出す機械です。
家の中に閉じこもっていては、撮影する出来事にも限りがあります。
そんな訳で、カメラを片手にいろんな場所へ出かけるようになりました。
そして、撮影を通じて、いろんな人とも出会う事ができました。
最近ですと、写真展もすることが出来ました。
正にカメラが私にとって、「実行バンド」そのものでした。

世の中、他人が変わるのを待つより、自分が変わる方が手っ取り早い。
そして、実行するということは、血の通った経験値になります。
あなたも、「実行バンド」という小さなスイッチを手にしてみませんか?

Posted by kanzaki at 2010年08月21日 23:01