2010年09月27日

30代で出世競争に出遅れた場合、逆転のチャレンジはあるのか?

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※信濃川沿いを散歩している最中に出会った犬さん。飼い主のおばさまは、非常に明るく優しい方でした。ニコンの24mm単焦点レンズ「Ai AF Nikkor 24mm f/2.8D」を使用。発売が2003年2月の相当古いレンズ。今時のレンズと違って、描写が優しいですね。APS-C機に装着すると、約35mmの画角で使いやすいです。広角レンズなのに、結局は寄って撮影している私。


雑誌「PRESIDENT」を読んでいたら、「人生大逆転、再チャレンジのシナリオ」という特集をやっていました。
バブル崩壊、終身雇用制の見直し、若い世代のリストラ・・・ビジネスマンは精神的に萎縮し、行き場を失ってうつ病にかかる人も珍しくはありません。

不安に怯えているだけでは何も解決しません。
第二の人生に向けて再チャレンジは可能なのかどうか?
各年代別に説明があったのですが、やはり30代の項目が一番現実的だったので、ちょっとご紹介した上で、私なりの見解を書きたいと思います。

30代の項目の担当は、人事コンサルタントの深田和範さんでした。

●深田和範さんのブログ「リストラまでの180日間」
http://ameblo.jp/kmsh114/

深田さんのお話しをまとめますと・・・


・出世競争で出遅れを実感するのは35歳前後から。

・出遅れの原因として、ポストの数の少なさも勿論ですが、所属している上司の発言力が決めてになることもあります。

・一度、先頭グループから遅れると、その遅れを取り戻すのは不可能。理由は、人事課からノーマークにされてしまうからです。

・周回遅れになった場合、そのまま出世競争を続けるか、それとも降りるのかを決断する必要があります。

・出世競争に乗り続けるならば、ポストを貰うことを最優先して、普通ならば不利だったり、嫌なところ・・・例えば、規模を縮小した課、地方出張所のポスト等を自ら進んで引き受ける事で、会社や人事部に恩を売っておきましょう。

・本流から外れた小さな部門は、上司の数も少なく、自由に動けるので、能力を発揮しやすい。成果を上げるのは大変かもしれませんが、実績を見せれば、会社に対する強いアピールになります。

・そうした働きぶりが出世に影響するには、自分を引き上げてくれる親分的上司が必要。普段から男気あふれる上司に可愛がられるように心がけましょう。プライベートの相談とかも効果的。

・しかし、そういった上司も今はあまりいないので、他部門の実力派の上司に認められるように社内の委員会、プロジェクトのメンバーとなって頭角をあらわし、存在感を示しましょう。または、便利屋に徹して、可愛がられるのも手。

・昇進するエリートは同期入社の10%なので、自分が入っていないと分かったら、無理せず、そこそこの実績をあげ、それに応じた昇進で我慢しながらサラリーマンをまっとうするのも手。しかし、そういう人はリストラにあいやすいので、二つの道を選びましょう。会社に留まってリストラを避けるという選択と、転職・独立を目指す選択です。

・会社に留まるならば「リストラされなければ勝ち」と考えましょう。下手なリスクを冒さず、定年まで平穏無事に勤め上げるのです。特に今の時代、そうやってゴールしただけでも大したものです。

・独立・起業するならば、社会的な力をつけることが最優先です。スキル磨き、公的資格の取得、ボランティア活動等です。特にボランティアは、社会に対する見識と人脈を広げる良い機会です。

・30代は実力も伸ばせるし、踏ん張りもききます。成功する独立のためには、自分がやりたいこと、できることを徹底的に考えましょう。そして、成功の基準を決め、あとはタイミングを間違わず、諦めないことです。


以上が深田さんの考えです。
ドライな部分と、温情的な部分が交差しているのは、さすが人事の人という感じです。

私自身、従業員が大勢いる会社の人間ですので、やはり同期同士の出世競争みたいなものが少なからずあります。
しかし、同期で会社に残っているのは僅かです。
ある意味、出世競争に生き残ったと言うべきなのでしょうか?
生き残った同期は、支店長とか立派なポストに就いています。
そんな中、私は専門的な独立愚連隊みたいな部門にいますから、ある意味出世競争から離脱しているとも言えます。
同じ土俵に立ったら、私のようなスペックの人間なんて、精神的にダメージをくらって会社をとっくに辞めていたでしょう。
幸い、私の周りの方々が、本当に人間が出来ている人達なので、支えていただき何とかやってこられました。
本当に感謝しています。
今ですら私は大した人間ではありませんが、入社当時なんて、もっと酷かったですからね。
よく会社も雇い続けてくれました。

独立愚連隊な部門ですから、自分の考えが仕事に大きな影響を与えるわけですが、逆に言いますと逃げられません。
逃げられません。
大事なことだから二度言いました。
精神的には支えてもらえても、実務的には自分がやらなければ話しが進みません。
締切りが決まっており、尚且つ、他部署・支店・社外の人と横断的にやりとりをしなければ行けない場合、非常に憂鬱になります。
ストレスに弱い体質の人間ですから、胃潰瘍なんかも出来てしまう。
一応、管理職ですけれど、別に出世よりも、胃潰瘍にならない体の方が欲しいと思っています。

胃潰瘍になるような体質ですから、どこへ逃げても、きっと新しい場所で同じように悩んで再び胃潰瘍になってしまうでしょうね。
さて、そんな私の場合は今後、どのような生き方を選択するのがベストなのでしょう。

会社は辞めたいと思いつつも、辞める訳にはいかないでしょう。
もし別の会社へ再就職しても、今までのスキルを十二分に生かせないでしょうから、余計に仕事に苦しめられます。
そしてきっと、「ああ、こんなんだったら前の職場の方が、なんぼかマシだった」と後悔するでしょうね。
冒頭の解説で言えば、会社に留まってリストラを避けるという選択でしょうか。

幸い、カメラマンとしての顔を持つようになって視野も広くなったので、こちらは和田さんの解説で言うところの、転職・独立を目指す選択に近いでしょう。

そういえば私は今、二つの道の選択肢を両方選んだ状態なのか。
そりゃあ当然、体にもダメージはあるでしょうね。
でも、両方選んでしまい、どちらに関しても悩み困りつつも、両方とも手放さない。

手が届くならば、後悔したくないから伸ばして掴みとる。
ストレス体質のくせして、根幹にはこういうモノを持っているのが神崎なのです。

Posted by kanzaki at 2010年09月27日 22:52