※8/22開催「みなと・しもまち・川祭り・2010」のワンシーン。その地域に住む人達によるコミュニケーションの一環でもあります。
●食の砂漠 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A3%9F%E3%81%AE%E7%A0%82%E6%BC%A0
食の砂漠(しょくのさばく)は、都心部・中心市街地などにおいて地元食料品・日用品店の撤退した地区を指す。英語の"Food Desert"の直訳であり、単に「フードデサート」と呼ばれることもある。
ただ、最近では日本の地方都市にある古くからの住宅街(にある商店街)で起こっている「食の砂漠」の方が深刻である。さらに、最近では「買い物難民」と呼ばれることもある。
●フードデザート問題研究グループ - トップページ
http://www18.atwiki.jp/food_deserts/pages/1.html
「フードデザート」という言葉を雑誌「PRESIDENT」で知りました。
日本においてはどういう現象かといいますと、
・規制緩和によって郊外を中心に大型店舗が進出してきて、近隣の商店街、中小のスーパーが軒並み閉店に追い込まれる。
・その商店街で生鮮食品などの食べ物を買ってきた人達が、近場で手に入れられなくなった。
・若い人はマイカーで大型店舗へ買いに行けば良いが、マイカーが無かったり、体力的に遠出ができない高齢者はそれが無理。
・そんな高齢者達は栄養不足に陥って、健康を害する。
・最近は、高齢者だけではなく低所得者にまで波及。今後は、外国人労働者、若年層とどんどん広がる予想。
このような事態になっているのです。
破壊者的立場だった大型店舗も、競合する店舗が増えてきて採算があわなくなると撤退をします。
そうすると、その地域で買い物をしたくても、既に中小のスーパー、商店はないので、買いたくても買えない状態になってしまうのです。
1970年代後半にイギリスでも見られた現象ですが、その当時、生鮮食品が手に入らなくなった為、脳卒中や動脈疾患等で死亡する割合が平均の2倍に達したそうです。
地方もそうですが、関東圏でもそういう地域は見られます。
不況とは言え、なんだかんだで豊かな日本において、満足な食べ物が買えないなんて「街が病んでいる」状態です。
商店街の活性化がさかんに叫ばれていますが、一度シャッター街になると復活は難しい。
また、商店街の個々のお店が一国一城ですから、その街の考えを一つにまとめるのも難しい。
商店街一帯は、土地建物の権利が細分化され複雑で、再開発も難しい。
滋賀県長浜市は「黒壁スクエア」という観光スポットを作ることで、町おこしに成功しました。
しかし、これをどこの街でも模倣できる訳ではありません。
●黒壁スクエア - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E5%A3%81%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%82%A8%E3%82%A2
そもそも地方の商店街を活性化させるとは、どういう事なのでしょうか?
a.そこに住んでいないお客を呼び込む。つまり、よそ者にお金を落とさせる事で発展する。
b.そこに住んでいる人達同士が商売等で繋がり、コミュニティーを構築して発展する。
これからだと、bの方なんでしょうね。
なにか奇策によって人を一時的に呼び込んでブームにしても、それはやはり単にブームでしかない。
一過性のものは終了すると、かえってブーム前以上に悪い状態になる。
冒頭の大型店舗の進出と撤退が良い例です。
まさに、ぺんぺん草も生えない状態。
まずは、その街に「住んでもらう」というのが先なのかも。
よそ者に買いに来てもらうだけだと、今の世の中、品揃えならば大型店舗やネット販売の方が強い状態ですから、一度足が遠のくと、再び来てもらうのは難しい。
その地域に住んでもらうという事は、例え、日中はサラリーマン等で他の場所で働いていても、毎日必ず戻ってきてくれます。
生計の基盤が、そこになる。
お金をそこで使ってくれる事も大事ですが、それよりも「その街の住民」として、その街の活性化について問題意識を持ってもらい、更にはその参加者になってくれます。
そこに住んでいるから、失敗は自分の生活へのダメージになりますから、取り組み度も高い。
そこまで真剣に取り組まなくても、日々、そこで生活するだけでもいいのです。
冒頭の「フードデサート」は、コミュニティーの希薄にも繋がる問題です。
色んな世代の新しい人達がその街に住んでくれるだけで、人と人との繋がりの砂漠化は食い止められるのです。
街の活性化というのは、人それぞれ考えが違います。
私の考えとは違う人もいるでしょう。
けれど、互いに争う必要はありません。
だってゴールは一緒なんだから。
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