部屋の整理をしていたら、昨年の「ジャパニーズ インベスター」という雑誌が出てきました。
そこに、クオリティ・オブ・ライフ(QOL、Quality of Life)についての記述がありました。
2008年の日本人の平均寿命は男性79.29歳、女性86.05歳でした。
女性は24年連続一位、男性は四位、男女全体では世界一位の長寿国です。
平均寿命が長くなった為、生活習慣病や介護問題だけではなく、これから老後の人生をどう過ごすかが問題となっています。
最近、「健康寿命」という言葉が使われ始めました。
WHO(世界保健機構)でも提唱しています。
健康寿命とは、平均寿命から重度の怪我や病気などで健康を損ねていた年月を差し引いた数値の事です。
平均寿命が「寿命の量」を表すのに対し、健康寿命は「寿命の質」を表しています。
今まで、平均寿命ばかり注目されてきましたが、近年では健康で自立した生活が送れるという「質」の部分が注目されるようになってきています。
自立して健康に生活できる年齢である健康寿命ですが、WHOの最新データによると、日本は男性で73歳、女性で78歳、男女全体では76歳。
世界一の健康寿命王国なのです。
平均寿命についても、2055年には男性83.67歳、女性90.34歳になると予想されています(厚生労働省)。
単純に「長生きしたい」という考えから一歩進んで、「健康で幸福な人間らしい生活をして長生きしたい」と考えるのは必然です。
「寿命の量」から「寿命の質」へ注目が移ってきたことで、「クオリティ・オブ・ライフ(QOL、Quality of Life)」という言葉が広く一般的に使われるようになってきました。
日本の社会全体で高齢化と長寿化が進行しています。
生活習慣病や慢性疾患、障害などによって制約を受けないように生きる個人の生活や生き方を示す言葉として、クオリティ・オブ・ライフは医療分野のみならず、一般的に使われるようになったのです。
上記雑誌の別の記事に、厚生労働省の調べによって長野県が最も健康で長生きな県だと分かったと書かれていました。
長野県の平均寿命は、男性79.84歳で四回連続一位、女性は85.75歳で全国で五番目です。
また、長野県の一人当たりの老人医療は71万円と全国で最も低く、全国平均と比べて15万円も低いそうです。
長野県が健康で長生きな県になった理由はなんでしょう。
注目される説として「生きがい説」と「食習慣説」があります。
「生きがい説」はクオリティ・オブ・ライフに繋がる内容ですよね。
生きがい説ですが、長野県は65歳以上の有業(就業)率が全国で最も高く、その多くは農家です。
実は日本で最も農家が多いのも長野県なんですよ。
また、人口当たりの公民館数も日本一。
つまり、長野県の高齢者の多くが、サラリーマンのような定年がない農業を営み、公民館などで地域の住民とも密接に接することで、生きがいを持って暮らしていると考えられます。
こじつけもいいところですが、要因の一つではありそうです。
環境は、人に多大な影響を与えますからね。
食習慣説ですが、イナゴやハチの子、ザザムシなどの食虫文化があったことは広く知られています。
また、野菜の摂取量が全国で二番目に多いそうです。
レタスやえのきたけ、ぶなしめじといった多くの農産物の一大産地であることも関係しているかも。
老後を「健康」で「楽しく」暮らしていくための秘訣は、農業と食生活にあるのかもしれません。
私の地元である新潟県も、似たような環境にあります。
私のまわりでは農業一本というより兼業農家が多いですが、確かに農業従事の人は長生きをしているイメージはあるなあ。
そう考えますと会社勤めの私は、定年後はあっという間にやることが無くて鬱→即死亡パターンなのですが、幸いにもカメラがあるので、収入は減ってもやることはありそうです。
特に昨年は、カメラを通して様々な方たちと出会うことができました。
そういう意味でも、趣味ではじめた事が仕事としてだけではなく、交流のアイテムになったのは良かったです。
思いがけない素敵な副産物でした。
「寿命の質」を高めるというのは、何も定年後だけの話しではありません。
何歳だって同じ。
そういや今年、私は厄年です。
厄年は謙虚な姿勢で静かに過ごすことを心掛けようと言われていますよね。
日ごろあまり気にしなかった健康管理やストレスのケアに注意し、衝動や感情に身を任せず、自分自身をコントロールして、「寿命の質」を高めようと思います。
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