2011年03月17日

被災地の方々の受け入れ準備を始めました〜東北地方太平洋沖地震(東北関東大震災)

昨日、仙台から5日ぶりに、上司が新潟へ戻ってきました。
大変お疲れ様でした。

従業員とその家族の安否確認、被害の出た支店の片付けなどをしていたそうです。
寝るところも無いので、車の中で寝たそうです。
食事は、新潟から持ってきた食料には手をつけず、自宅から持参したものを食べていたそうです。

幸い、従業員に怪我等は無かったものの、津波によって家が流された人が何人かいました。
家財を全て失った人もいます。
会社として、フォローしていきます。

ようやく、電気・ガス・水道・電話等がインフラが復旧しました。
シャワーも使えます。
仙台の都市ガス復旧は、まだまだ先の見通しです。
予定だった一ヶ月どころではないようです。
しかし、私の会社はプロパンガスだったので供給が出来ました。

被災した従業員達は、会社へ来て食料等を受け取り、自宅の整理に専念するようにしています。
食料を求めて市内をめぐっても、どこにもありません。
時間だけが過ぎていきます。
現金が沢山あっても意味が無い状態です。

だから、定期的に新潟から仙台へ、物資や燃料を運んだものを被災した人達に受け取ってもらっています。
今、被災地で必要なものは、まずは食べ物。
役に立っているのは、手回し充電に対応したFM/AMポータブルラジオ。
例えば、下記のような商品です。

●ICF-B02 | ラジオ | ラジオ/テープレコーダー/ラジカセ | ソニー
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・価格.com - SONY ICF-B02 価格比較
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(カカクコムのラジオ売れ筋ランキングで一位です)

昨年、上記に似たような商品を各支店へ大量に配布したのですが、これが本当に役立っています。
電池の入手もままならない状態ですので、自家発電できるものが便利です。

業務上では、自家発電機です。
電気があると無いとでは、仕事・生活が全く違いますから(精神的にも)。

最近、各企業や施設等で「AED(自動体外式除細動器)」の設置が少しずつ増えてきました。
それも大切でしょうが、自力で電力を生み出せる自家発電機の方が、今回の場合には役に立ちました(稼働させるには燃料が必要なので、それも考えないといけませんね)。

公的な機関だけではなく、我々民間企業も被災地の支援のため、物資の搬入や復興の為の技術者を向かわせています。
待っている被災地の人達の為に、頑張ります。

上司は仙台から新潟への帰路として、48号線→13号線→113号線を使用しました。
費やした時間は約5時間程度。
民間は高速道路が使えない今、これでも随分と早く移動できるようになりました。
道路の状態は大丈夫ですが、途中、ガソリンスタンドで給油待ちするクルマの渋滞があります。
その場合、その渋滞を避けて対向車線を通る事になりますが、その時に衝突事故が起こる可能性が高いと言っていました。
幸い、その場にパトカーがいて、対向車とぶつからないように誘導してくれたそうです。

昨日辺りから、被災地から新潟へ避難される方々が増えてきました。
少しは安心して眠ることができるようになったでしょうか。
公的機関だけではなく、民間も受け入れを独自にしています。

私のいる社屋がある敷地内に、厚生棟があります。
そこへ、被災地の従業員とその家族に入居してもらうことになりました。
主に、原発がある福島にお住まいの方達です。
明日、スムーズに入居ができるように、大掃除や家電用品の買出し等を行います。
その他、グループ会社の社員寮も、同じ用途に使用することになりました。

とても大変な時です。
新潟の地で出来ることをどんどん行っていくつもりです。

私は、計画停電やその他業務に関するアナウンス等を全支店へ、メールやグループウェア等で情報を流しています。
あまりにも沢山の事を伝えなければいけないせいで、キーボードを叩く量がとても多くなっています。
腱鞘炎気味になって、特に右手が麻痺してきました。
しかし、そんな事はかまってられません。
必要な情報ほどんどん公開して、全国の支店の皆さんの役に立とうと思っています。

芸能人の辰巳琢郎さんのブログに、宮城県石巻市の現状が書かれています。

●地獄…|辰巳琢郎オフィシャルブログ「道草日記ーTakuro’s Michikusa Daysー」by Ameba
http://ameblo.jp/tatsumitakuro/entry-10831822328.html

「地獄ですよ、辰巳さん…」
安否を心配していた、石巻の友人から衛星電話がかかって来ました。
「この状況を、たくさんの人に伝えて下さい。死体がゴロゴロなんですから。避難所にいるのに、食糧がなく、子供が餓死してるんですよ。お願いします、辰巳さん!」


私は何年間か、宮城県石巻市に住んでいた事があります。
自分が住んでいた地が、こんな事になっているとは・・・。
それを読んだ時、事実が目に飛び込んで来た途端、感情がストップしました。

しかし、こういう記事があったと人に話した際、話しながら急に自然と涙が止まらなくなりました。
テレビで見る事ができる状態は、まだマシな方なのです。
実際は、もっと酷い状態になっています。

上司から現地の様子を聞きました。
身元安否の為、被害の酷かった地を巡ると、見た光景も酷いのですが、臭いが更に酷いのです。
どんな臭いかは、ご想像にお任せします。

たまたま仙台方面へ仕事で行っていた人達から聞いたのですが、沢山の亡くなられた方たちが地面に並べられているのを目撃したそうです。
その他にも、今まで見たことも無かった事を自分の目で見ました。
それ以来、生き方というか、人生観が変わったそうです。

私は復興支援で、現地へボランティア活動に行きたいです。
しかし、今は個人的な勝手なボランティアは控えなければいけません。
かえって、救助活動等の邪魔になってしまうからです。
それならば、どんどん物資をピストン輸送する方が大事です。

今日は、石巻市の惨状を知って、失意からまともに動けなくなってしまいましたが、今は落ち着いてきました。
私は私が出来る事で、被災地を支援しています。
物資の調達、情報提供、障害が起きた場所への業者の手配。
会社の中で、他の人には出来ない、自分にしか出来ない事を専念していこうと思います。

大丈夫、大丈夫
一つ、一つ
少しずつ、少しずつ


心で唱えると落ち着く言葉です。
被災地では、震災から数日が経過して、疲れが出てきていると思います。
特に、心の疲れはなかなか回復しにくいものです。
被災地以外の人達も、私と同様に、違う意味での疲れが出始めていると思います。
なかなか進展しない現実にいらだつ事もあります。
しかし、そんな時、上記の言葉を繰り返してください。
神様じゃないのだから、いきなり物事が済むはずがありません。
しかし、一歩一歩進めていく事で、確実に物事が進んでいるのは間違いないのです。

Posted by kanzaki at 2011年03月17日 23:32