2011年04月29日

大きな器・美しい器

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※The formation of the swan(瓢湖で撮影)

大型連休の初日。
いかがお過ごしでしょうか?

私は昨日、職場から帰宅したのが深夜でした。
朝4時ぐらいに寝て、目がさめたのが本日夕方4時でしたorz
ここ約二週間、休みなしでした。
この前の日曜日は、仕事で仙台へ日帰り出張。
疲れが溜まっていたのかもしれません。

昨晩、仕事をしている最中、後輩の相談を聞きました。
自分の仕事も大切ですが、後輩達の話しを聞いてあげるのも大切な事です。

うちの会社は何千人も従業員がいますが、心のケアが出来ている環境にあるとは思えません。
精神的に追い詰められて、会社を辞めていく人も結構います。

相談にのって解決してあげられる程、私自身に特別な能力や権力がある訳ではありません。
話しを聞いてあげて、本人の考えをまとめあげるお手伝いをしてあげるだけです。

追い詰められている時というのは、頭の中で考えが堂々巡りになって前へ進める状態ではありません。
考えを口に出したものを聞いてあげ、それを反芻する。
そうやる事で、前進の後押しをしてあげるだけです。
大抵の問題は、本人が前へ進むことでしか解決できないものですから。

私も若い頃、同じように相談をした事があります。
しかし、こちらの話しを途中までしか聞かず、勝手に変な結論を押し付けてきておしまい。
そういう人ばかりでした。
それ以来、社内で相談というものをした事がありません。
そういう土壌が無いと分かったからです。
けれど、悪しき習慣を自分まで引き継ぐ必要はありません。
可能な限り、相談を持ちかけられたら話しを聞いてあげるようにしています。

※※※

TBSで「JIN -仁-」のセカンドシーズンが始まりましたね。
ファーストシーズンを観ていなかった私ですが、連日の再放送を一気に観て追いつきました。
大河ドラマより大河ドラマらしい。
みんなが知っている歴史上の人物も沢山登場します。
有名なだけあって、かなり濃いキャラばかりです。

一方、主人公をはじめとするオリジナルキャラクターは、決して派手ではありません。
日本を自分の手で一変できるような人物はいません。
歴史の教科書ならば、「その他大勢」として扱われる程度でしょう。
けれど、名もなき人達だからこそ、その一生懸命な姿に、視聴者は感動するのです。

ファーストシーズン第8話にて、主人公・南方仁(みなかた じん)が、ヤマサ醤油を経営する実業家・浜口儀兵衛へ挨拶に行きます。
医療を進めていく為に、財政的援助をしてもらうためです。

南方仁
「私は本当に器の小さな人間である事を感じました。
みんなに支えられて、ここまでやってこられたのを改めて分かりました。
浜口様。だからこそ、私をご援助願いませんでしょうか。
ちっぽけな私が受けた恩を返すには、医術の他にありません。
お願いします!(土下座をする)」

浜口儀兵衛
「正直で、己を大きく見せる事はしない。
けれど、自分のなすべきことに対しては、あらん限りの努力をする。
あなたの器は、きっとそう大きくはない。
しかし、とても美しいんでしょうなあ。
それが故に、まわりの人間は助けたい、守りたい。
それが南方仁という器なのでしょう(笑顔向ける)」

南方仁
「(まっすぐ、澄み切った瞳を向けて)はい!」

ナレーション
「また一つ、恩がたまっていく。俺という小さな器の中に」

※※※

メディアが取り上げる人物というのは、特殊な能力を持った有名な人か、もしくは不幸な境遇の人達ばかり。
庶民のひたむきな姿をとらえようとは、なかなかしません。
だからと言って、会社の中でまで、同じようにする必要はありません。

美しい器を割ってしまうような環境はよくない。
しかし、それを一変に改善できるほど、私は大きな器ではない。
絶望はしていません。
少しずつ、少しずつ、自分のやり方で良い方向へ改善していこうと思います。

Posted by kanzaki at 2011年04月29日 23:02