※「青い空と赤い風船」(青空の写真を撮影して、赤い風船のCGを加えました)
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前回の続きです。
●前回の記事: 分かりやすい説明をするための構成方法【1】〜池上彰さん著書「わかりやすく<伝える>技術
http://kanzaki.sub.jp/archives/002354.html
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●記事は逆三角形で書け
・テレビのニュースでは、アナウンサーが原稿を読んでいるうちに時間が足りなくなり、原稿の最後10秒を削ることがよくあります。
そんな時でも、「こういう話しですよ」と最初にリードを言っておけば、とりあえず伝えるべきことは伝わります。
・仕事の報告やプレゼンテーションでも、大事な要素から発表していけば、時間切れになったところで、いつでも止(や)めることが可能です。
・放送や新聞では「記事は逆三角形に書け」と言われます。
逆三角形とは、情報として重要度の高いものから書けということです。
・逆三角形の構図
1.こういう事がありました。(リード)
2.詳しくは、こういうことでした。(本記)
3.それはこういう理由でした。(理由・原因)
4.警察などが調べています。(見通し)
5.ちなみに、こんな事もありました。(エピソード)
・放送で原稿を削らなければいけない時、文章の最後から切っていきます。
逆に言えば、削られても大勢に影響のないような内容は、文章の最後に回せ、という事です。
・本当に短いニュースならば、15秒で言い切れるリードの部分だけで良いのです。
だからリードには、最も大事な事を入れなければいけません。
それを考えることで、ニュースの本質が見えてきます。
・取材の際、時間が限られている時や、相手に時間がどれだけあるか分からない時には、とりあえず最初の骨組みのリードの部分だけ聞き出します。
まだ余裕があるならば、更に話しを聞き出して肉付けします。
どこで取材を打ち切られても、とりあえず原稿が書けるようになるわけです。
・一方、じっくり読んでもらえそうな長い記事やコラムは「起承転結」の構成を使います。
これは、最後まで読んでもらえることが前提の構成。
ニュースとは違い、特集番組のような事前収録のものならば、起承転結の構成で構いません。
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●内容を箇条書きにしてみる
・まずリードを考えましょう。
思いつかなかった場合は、こういう話しをしたいという事柄を箇条書きにしてみましょう。
自分が言いたいことが整理されるからです。
その言いたいことがリードになります。
・箇条書きにしてみると、順番を変えたほうが良いとか、これは不要とか気が付きます。こうして話しの内容が整理されていきます。
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●「階層化」で話しの柱や枝を作る
・「階層化」とは、話したい要素ごとにそれぞれ複数の柱を立て、枝分かれさせていく作業のことです。
・全体の中身を三つに分けた場合、Aの柱、Bの柱、Cの柱と立てます。
そのうえで、Aの柱の中に二つの要素があれば、その順番を決め、a、bと並べていきます。
・話しの最初に「地図を示す」とき、大きな柱だけ説明すれば良いのです。
「今日はAとBとCについて話しをします」でいい。
a、bまでは不要。
このひと言が、リード=「地図」なのです。
【以上、おしまい】
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この書籍はその後、プレゼンテーションのやり方、その練習方法等を解説しています。
それらはある意味、上級編です。
我々はまず、基本となる「お話しの構成」というものを理解しなければいけません。
それには、前回と今回の内容で十分でしょう。
最初に「リード」を伝えてから話すだけでも、相手の理解度は随分と高まるのではないでしょうか。
今後、そういった構成を意識してニュースを観てみるのもよいかと思います。
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