2011年06月10日

豊かな表情を忘れず会話したい

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新聞の読者投稿欄が好きです。
その人だからこそ経験したり、感じたことを読むことが出来るからです。

ある日、新聞で読んだ投稿のタイトルは、「豊かな表情を忘れず会話したい」でした。
その方はハンディキャップがある為、耳がよく聞こえません(女性・45歳・会社員)。

相手に挨拶をした際、「あれっ? 本当に相手に聞こえたかな?」と思うことがあるそうです。
おそらく、相手は返事をしているのでしょう。
でも本当にそうなのか、よく分からない事がある。

理由は、相手が挨拶の際、顔をあげてこちらを見ていないからです。
言葉がはっきりと聞こえなくても、相手が明るい表情だと、「あっ、ちゃんと伝わったんだ」と分かりますものね。
耳にハンディキャップがある方にとって、相手の表情が分からないことは、「聴き取り困難」につながります。

この方は、初対面であるときは、必ず相手の顔を観るのが常識ではなかろうかと書いていました。
初対面とは、今まで面識の無かった人に限った事ではありません。
家族ならば朝起きてすぐ。
会社内ならば、出社してその日最初に会った時も含みます。

豊かな表情で話すことにより、「会話力」「交流力」を磨きたいと思っているそうです。

会社へ行って、当たり前のように「おはようございます」と挨拶を交わしますよね。
けれど、目を合わせて挨拶をしているかと言いますと、必ずしもそうでは無かったりします。
その日の気分だったり、相手との対人関係によって、目を合わせて豊かな表情で挨拶をするのは、なかなか難しいものです。

気分がすぐれなかったり、その人の事を疎ましいと思っている時こそ、明るい表情で挨拶をすることによって、改善することができます。
脳の持つ特性が、性格向上の切り札になるのです。


●【参考記事】神崎のナナメ読み: 「言葉」が人の性格を変える【1】
http://kanzaki.sub.jp/archives/002010.html

(記事の抜粋)
・言語習慣を変えれば、思考習慣も変化します。つまり、「口ぐせ」を変えることで性格も変えることが出来るのです。

・本当はそう思っていなくても、「今日は楽しい」と口にすれば、脳はこの言葉の意味を読み取り、自律神経がそれを具現化しようとします。

・「ありがとう」を意識的に言うことも良いです。心から感謝の気持ちを持っていなくてもいいので、言いたくない相手に言いましょう。心は後からついてきます。それほど言葉の持つ力は強いのです。自律神経系は人称を解さないので、相手への感謝の言葉も、発生している自分への感謝として解して自信がつきます。


「言葉」ですら脳と自律神経に影響を与えるのですから、そこに豊かな表情が加われば、性格向上は間違いありません。
相手にも、自分の考えを正しく伝えるのに、とても大切な手段でもありますしね。

新潟には、フリーアナウンサーで伊勢みずほさんという方がいます。
取材しているテレビ番組等を見ていますと、取材対象の相手が、とても表情豊かに話してくれます。

新潟は雪国のせいか、それほど強く感情表現をする県民ではありません。
口数だって多いほうではありません。
そんな人達なのに、なぜか笑顔でたくさん話してくれます。
しかし、他のアナウンサーが同じように聞いても、そんな風にはなりません。

それは多分、伊勢さんが相手の目を見て表情豊かに話しているからなのでしょう。
そして、相手が話した事に対して、必ずちゃんと何かしらのリアクションをしています。
先週、撮影現場を生で見て、それを感じました。

私は感情表現が下手な人間なので、なかなか自分の考えを相手にうまく伝えられません。
文章ならば校正が出来ますから、こうやって何とか書けます。
しかし、相手と面と向かって話すとなりますと、すぐにリアクションが出来ません。
家に帰ってから、「あの時、相手にこう伝えれば良かった・・・」と後悔することなんて、しょっちゅうです。

相手へ何かを伝える際、気の利いた言葉を投げかける事が出来ない私。
せめて表情を豊かにすることで、相手へ少しでも自分の誠意が伝えられればよいなと思っています。

Posted by kanzaki at 2011年06月10日 23:53