2011年07月14日

LAWSON(ローソン)のTwitter等のソーシャルメディアへの取り組み〜架空の女子大生「あきこちゃん」が4億円を稼ぐ

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※ローソンのソーシャルメディア公式キャラクター「あきこちゃん」の相関図

ソーシャルメディアという言葉を聞いた事がありますか?
ミクシィ(mixi)、フェイスブック(facebook)、ツイッター(twitter)等が、それにあたります。

個人や組織がウェブサービスを経由して、双方向コミュニケーションをとるものと言えば良いのでしょうか。
注目すべき点は、ネット上を飛び交う情報が、実社会へ影響を及ぼすことさえあることです。
「新しいメディア」だと言う考えもあります。
単なる「ネット遊び」と否定的に捉える人もいます。

各企業もそれらソーシャルメディアを利用して、営業展開・広告展開を行っています。
今回は、コンビニのLAWSON(ローソン)を例に見てみましょう。

雑誌「PRESIDENT」にて、ローソンCVSグループ広告販促企画部・白井明子さんが取材に応じています。
白井さんは1976年生まれ。
1999年ローソン入社。
営業を経て、広告販促企画部へ。
現在はエンタテインメント・web分野の広告販促を担当しています。

コンビニ大手のローソンは、ソーシャルメディアを活用するにあたり、架空のキャラクターを利用しています。
「あきこちゃん」というキャラクターを使って情報発信しています。

コンセプトは「みんなでつくるソーシャルメディアネットアイドル」。
このキャラクターの生みの親は、今回のインタビューを受けている白井さんです。

白井さん曰く、あきこちゃんは「役者」なのです。
キャラを立てれば、担当者が変わってもやりやすい。
利用者の声をどんどん取り入れていくことで、愛されるキャラクター作りを目指したそうです。

きっかけは、社長が「うちもツイッターをやろう」と指示したからです。
白井さんはツイッターを全く知らなかったのですが、専門家の助言を受けながら2ヶ月間で準備。
2010年4月に開始しました。
現在、twitterのフォローは、8万人以上になっています。

誰が発言してもブレがないように、あきこちゃんには設定があります。

・20歳の大学2年生
・都内で一人暮らし
・滋賀県出身
・どんな顔文字を使うか決まっている
・どんな言葉遣いか決まっている

このように、詳しく設定がされているのです。

その一方で、開始時のイラストは「後ろ姿」のみで、顔のイラストはネット上で公募して、人格をみんなで作れる余地を残しておきました。
こうすることで、利用者との距離を近づけることができるからです。

このキャラクターを使い、フェイスブックをはじめとする様々なソーシャルメディアに公式アカウントを開設しています。
基本的に大きな投資が必要なものはありません。
専任のスタッフがいるわけではなく、通常業務と並行して情報発信をしています。

現在、フェイスブックやツイッターをはじめとする9媒体からローソンの公式サイトへアクセスする数を広告料金に置き換えると、媒体価値は4億円になる計算です。
一般人は、コンビニの公式サイトを訪れることって無いですよね。
そこで、各ソーシャルメディアに「店舗を出店する」ことで、より多くのお客と接点を持つことが出来るのです。

ローソンには、30台男性が中心というイメージがあるそうなので、女性の支持を増やすためにも、ソーシャルメディアを活用しているそうです。

ローソンは6月に、フェイスブックの新サービス「チェックインクーポン」を導入しました。

●ローソン「Facebookチェックインクーポン」
http://www.lawson.co.jp/campaign/static/fb-coupon/?ca=top_fla00_002

これは、近くの店や建物を知らせる「チェックイン」の機能を使い、携帯電話などから割引券を取得出来るサービスです。
ローソンは国内初導入の14社の1社となっています。

今後もローソンは、顧客開拓の点から、ソーシャルメディアの活用をしていくとの事でした。

オフィシャルといえど、初期投資が少ないのもソーシャルメディアの特徴の一つではないかと私は思います。
なにせ、インフラはwebサービス会社が全て用意してくれるのですから、一ユーザーとして振舞えば良いのです。

とりあえず試してみて、手探りの中から可能性を見出し、失敗したらさっと手を引く。
大きなプロジェクトではないので、リスクを取らずに活用できるのはありがたい話しです。

気軽なメディアですから、「仕事」と「プライベート」の区別がつきにくい面があります。
公式アカウントなのに個人的なノリで、うっかり失言をしてしまい、会社の信用を落とす事もありえます。
発信する側が身近すぎても、それはそれでリスクがあります。

そういう意味で、ローソンは架空キャラクターをフィルターとして用意し、そういったリスクを軽減しているのは上手いと思いました。

※※※

●7/13付・神崎のジョギング履歴

ランタイム: 31:57
停止時間: 0:00
距離: 5.04 km
平均: 6:20 /km
最高ペース: 5:11 /km
登り: 10 メートル
降り: 32 メートル

スピード遅っ!
10月9日開催の「第29回新潟シティマラソン」10kmの部を申し込んでしまいました。
果たしてどうなるやら。
とりあえず今年は完走が目標です。

Posted by kanzaki at 2011年07月14日 00:01