2011年09月26日

食事に費やす時間が短くなっているそうです〜食事の地位低下

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※未来のカメラマン。自転車の反射ミラーをアップで撮影中。なかなか面白い視点です。

日本人は、食事に費やす時間が短くなっているそうです(NIKKEIプラス1)。

一日の食事に費やす時間を調査したものを幾つか紹介します。


・「国民生活時間調査」によると昨年は、前回調査(2005年)より3分減って1時間32分でした。

・「男性ビジネスマンの生活時間調査」によると昨年は、前回調査(2000年)より16分減って1時間9分でした。


(まあ、確かに減っているけれど、誤差の範囲内のような・・・)

外食産業で人気なのは、ファストフード、立ち飲み屋、低価格の居酒屋です。
理由は、給料が増えないから。

低価格のお店は、お客の回転を早めることで、売り上げを確保しています。

中には、料理を一口サイズにして食べやすくすることで、お店の滞在時間を減らす工夫をしている店がありました。

それ以外にも、カウンターを少し低くして、肘をつきにくくすることで、滞在時間を減らす技もありました。

1人で食べる「孤食」だと、食事時間は短くなる傾向にあります。
会話が無いし、料理の種類も少なくなり、味わう前に飲み込んでしまうからです。

高齢者や未婚の一人暮らしが増えています。
昨年、一人暮らし世帯は約1590万になりました。
これは、全体の3割を超えたことになります。
(2005年から1割の増加)

家族がいても孤食という人も多いです。
親は仕事、子供は塾。
家族全員で食事をする時間がとれないのです。

たとえ、同じテーブルについていても、それぞれが携帯電話をいじっている事も珍しくはありません。
それは、1人で食事しているのと同じです。

食事の時間が短くなった他の原因として、料理が柔らかくなっていることがあげられます。

柔らかい料理は、噛む回数を減らします。
自然と食事の時間も短くなります。

レトルト食品、脂肪分の多い肉など、現代の生活で好まれているものは、どれも食べやすい柔らかな料理なのです。

よく噛んで消化・吸収をすると、満腹を感じやすいです。
しかし、噛まないで食べないと、消化に時間がかかり、満腹感がないまま食べ過ぎてしまいます。
肥満の原因にもなります。

※※※※※

【上記記事の雑感】

上記は全て、自分の事が書かれているように思いました。

確かに、生活の様式が変わり、生活の中における「食事の地位」は下がっているように思います。

生活費を抑えようと思ったら、まずは食費に目が行きます。
忙しくて時間が足りなかったら、食事の時間を割こうと考えます。

食べる為に働いているのか?
働く為に食べているのか?

なんだか良くわからない状態になってしまいます。
でも、多かれ少なかれ、みんな同じように感じているのではないでしょうか。

そういや、あんまり外食しなくなったなあ。
一人だったら、まず外食しません。
料理を作るのが面倒だったら、コンビニで買って、家で食べます。
たとえそれが、外食するのと同じ金額になったとしてもです。

社内では、「出張貧乏」になりたくないと考える人も多いです。
だから、県外へ出張しても、出張先の料理屋で食べない人もいます。
スーパーでお惣菜などを買って、ホテルで食べてしまうとか。
たまの出張ならば、いろいろと出歩くでしょうが、頻繁ですと、私もそうなってしまうかも。
出張でお金が掛かるのって、やはり食事(外食)ですからね。

テレビ等でも、一流シェフによる高級料理の紹介とかしなくなりましたね。
B級グルメとか、地元の人達に愛される小さなお店とかの方が多くなりました。
むしろ視聴者としては、そっちの方が「現実感」があって良いですけれどね。

やはり、食事の地位が下がっているのでしょう。
地位が下がれば、時間も減ります。

逆に最近、時間が増えているのは、インターネットでしょうね。
スマートフォンでの利用も含めれば、一日の使用時間は相当なものです。
通信料や関連諸費(機材代、アプリ代)も、それ相応に多くなっています。
インターネットの地位が、向上した証でもあります。

食事の地位向上を狙うのならば、「みんなで会話をしながら食事をする」のが一番じゃないかと思います。
コミュニケーションの円滑を食事が担うのです。

人と食事をするのって、やはり楽しいですからね。
無縁社会から脱却する良い手段かもしれません。

人とコミュニケーションをとるため、趣味やスポーツで繋がるのも良いでしょう。
けれど、それらは全ての人が出来るわけじゃありません。
老若男女を問わずに出来るものと言えば、やはり「食事」です。

うまい店も良いのですが、コミュニケーション重視の店があっても良いのかもしれません。
昔は、そういう店が多かったのでしょうが、今はそんなに無いと思うのです。
そんなお店があれば、通っちゃうだろうなあ。

Posted by kanzaki at 2011年09月26日 22:21