昔々あるところに、おじいさんとおばあさんがいました。
「まんが日本昔ばなし」で、市原悦子さんが言いそうな、昔話の冒頭部分です。
昔は、あるところにしか、おじいさんとおばあさんはいなかったのです。
しかし今は、若い人よりも多いぐらいです。
そんな長寿国の秘密を食文化史研究家・永山久夫さんが解説していました。
その秘密は、「味噌汁」と「刺し身」にあったのです。
※
【長寿の秘密は"和食"】
日本人の平均寿命は、男性が80歳、女性が86歳です。
現在、4人に1人が65歳以上です。
20年もしますと、なんと2人に1人が高齢者となります。
(高齢者とは一般的に、満65歳以上の人のこと)
これほどお年寄りの多い国は、世界でも珍しいです。
長寿なのには、それ相応のノウハウがあります。
ノウハウとは「和食」の事です。
和食は長寿食であり、アンチエイジング・フードです。
和食は米を主食に、野菜たっぷりの副食、汁物、刺し身などから成り立っています。
更に、味噌や納豆などの発酵食品もありますよね。
※
【日本人の長寿に、昔の中国人も驚いた】
日本人は昔から長生きでした。
中国の史書「魏志倭人伝」にて、倭人(古代日本人)の事が書かれています。
「百歳、あるいは80、90歳まで生きる」
「日本は温暖で、冬も夏も"生菜"を食す」
生菜は、生のおかずの事。
魚などの生食を意味します。
また、中国の「後漢書倭伝」にも、こんな事が書かれています。
「倭人の多くは長寿で、百歳に至る者はなはだ多し」
「菜如(さいじょ)を食す」
菜如は味噌汁のルーツなんですって。
野菜や山菜を煮込んだものです。
※
【国際的に広がる和食】
日本人は昔から、魚肉の生食、刺し身を食べ、野菜汁を常食していたのです。
時代は移り、今日も「味噌汁」と「刺し身」という形で和食の定番となっています。
それどころか海外にて、「ミソスープ」「サシミ」という名前で人気です。
高齢化社会の長寿食として、更に注目されることでしょうね。
※※※
食事は大切ですよね。
食べるために生きるのではなく、生きるために食べる。
そういう意味では、ダイエットは誤りだと言えます。
食べないんじゃなく、有害なものを控え、健康に良いものを食べるのが正しいのではないかと思います。
そういや、食べ物の消化エネルギーは、水泳以上なんですよ。
一日の普通の食事の量ですと、1,600キロカロリー以上のエネルギーを使います。
私がスローペースで、ジョギング30km近くを走るカロリーです。
※
単に長生きをするのではなく、心が豊かな老後を過ごしたいものです。
具体的には、どんな過ごし方が良いのでしょうかね。
私はまだ老いていませんので、本当のところは分かりません。
けれど多分、豊かな暮らしとは「出会いの数」に比例するのではないかと思います。
趣味での繋がりでもいいし、同じ地域に住む人同士の繋がりでもいい。
けれどね、出会いというのは何も「人」である必要はありません。
散歩の途中に見つけた野原に咲く花など、素敵な風景も出会いの一つです。
太平洋側だと、のぼる朝日の美しさに感動がありますよね。
日本海側ですと、海に沈む夕日の儚さもまた綺麗なものですよ。
また、「新しい知識・教養」との出会いも、その人の心を豊かにしますよね。
ルソー曰く、
「もっとも長生きした人とは、もっとも多くの歳月を生きた人ではなく、もっともよく人生を体験した人だ」
ローモア曰く、
「老いの最大の危険はこころがひからびること」
ヘンリー・フォード曰く、
「学ぶことをやめた人は誰でも老いている。二十歳であっても八十歳であっても、学び続ける人は誰でも若い」
数字上の年齢は受け入れても、心を自ら老いた状態にする必要は無いことを先人も言っていますよ。
Posted by kanzaki at 2012年03月14日 22:34日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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