2012年03月23日

体感年収という考え

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会社にもよりますが、社会人になると「テスト・試験」が殆どありません。
せいぜい昇進試験や、仕事上必要なスキル取得に必要な時ぐらいです。

社会人になると、試験よりも実践主義・成果主義になるからです。
「問題を解く」ではなく、「問題を解決する」という感じです。

問題解決の能力として、どのようなものが必要なのか、色んな本から掻い摘んでみました。

【才能ではなく癖】

問題を解決するのに必要なのは、「才能」ではなく「癖(くせ)」です。
自分で考え、実践・行動する場数が必要になります。

その為、目の前に問題が現れても、それに嘆(なげ)いていてはダメです。
どうしたら解決できるかを考え、行動しましょう。

社会的に成功した人を見ていますと、具体的な目標をちゃんと設定していますよね。
単に「○○が欲しい」と願望を思い浮かべるだけの人はいません。
具体的な時間制限、具体的な目標、具体的な手段を考え、そして実行しています。

目標と現状とのギャップを把握し、どういった手段が最適か情報収集したり、仮説を立てたりします。
適切な「目標」を適切な手段で「実行」する人が、成功していると考えます。

【東大生の目標設定】

日本で一番頭の良い学生が集まる東京大学。
彼らは試験に合格するため、並々ならぬ集中力で勉強をします。

彼らは「目標」を設定する際、大きな一つだけを掲げるような事はしません。
その大きな目標を細分化します。
細分化する事で、個々について具体的な対策を考えやすくなるからです。
そうすれば、達成もしやすいです。

達成といえば、彼らは、出来るところから取り組んでいるそうです。
難しいものは後回しにして、やれそうなものから手をつけた方が、ヤル気を保てるからです。

そして、1つずつで良いので、必ず終わらせています。
一つでも終わらせると、達成感を感じられ前向きになれるからです。
ジョギングやマラソンと同じです。
いきなり、自分の足や心肺が耐えられない無茶な走り方では、到底、高い目標へ向かうことは出来ません。

「目標」や「やるべきこと(ToDo)」を紙に書くのも良いことです。
頭の中だけで考えると、感情が巻き起こり、些細な事も(悪い意味で)大きく感じるそうです。
紙に書き出すことで思考力が働き、解決のヒントが見えてきます。

そして、解決したものは、書きだしたものからどんどん消していきます。
消すことで、達成感を味わえて前へ進めるからです。

東大生は、小刻みに目標→解決を繰り返し、その都度、達成感を味わうことで、自分のモチベーションを長く維持しているようですね。

その小さな積み重ねが、大きな目標(東大合格)になるのです。
ひょっとしたら彼らにとっては東大合格も、もっと大きな目標達成の為の一過程に過ぎないのかもしれませんね。

【転職しても全ては改善しないよ】

このように自分を高めようと努力している人は素晴らしいですよね。
社会人の場合、「テスト・試験」が無いのはありがたいのですが、逆に明確な目標を定めにくいものです。
目標がないから、日々の仕事に埋没してしまい、生きている意味がわからなくなってしまいます。

自分の能力を高めているうちに、
「今、自分のいる会社は、本当に自分にとって最適な場所なのだろうか?」
「もっと、自分を高く評価してくれる会社があるのではないか?」
「転職すれば、患っている人間関係も解決できるのでは?」
と思う事もあるでしょう。

でもね、いろんな人に聞いたり本を読んでみると、転職で全て解決した人はいません。
自分にとって嫌な人物は、どこの会社にもいます。
人間関係は案外、相手の異動、もしくは自分の異動で解決したりするものです。
外に求めても、全て解決できる事はないのは、社会人になってそれなりの年数の人ならばお分かりだと思います。

「キャリアアップ」と言いますが、キャリアにはアップもダウンもありません。
無駄な経験なんてひとつもないのです。
身につけた問題解決能力は、目の前にある自分の仕事に生かしましょう。
自分の行動で、今いる環境を改善するのが、もっとも現実的で、もっとも達成感を味わえるものだと私は考えます。

【体感年収という考え】

「体感年収」という考え方があります。
給料という金額的な満足度だけで、今の会社の良し悪しを考えるのは早計です。
仕事の充実度、働く環境などを総合的に考えた年収を「体感年収」と言います。

会社の大きさで評価するのも早計です。
地方の小さな企業で働くことで、自分の好きな地元で、家族や昔からの友人たちと一緒に楽しめる生活だって、体感年収のアップにつながります。

いろんな本を読んだ知識を仕事や日常生活に取り入れて、充実した日々を過ごすことも、体感年収のアップになると考えます。

年収右肩上がりの時代に働いた事が無い私。
金銭的に美味しい部分を味わっていないからこそ、体感年収というものを素直に受け入れられるような気がします。

Posted by kanzaki at 2012年03月23日 23:58