2012年03月29日

被災地の皆さんの悩みを取り上げるのがメディアの役目だと思う

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東日本大震災から一年が経過しました。
被災者生活再建支援金というものがあります。
単身世帯は75万円、複数世帯ならば100万円が支給される制度です。

たとえ二人暮らしであっても、そのうちのお一人に住民票が無い場合、単身世帯扱いとなります。
75万円の支給です。

その後、二人暮らしだと証明出来るようになったとします。
もちろん、改めて複数世帯として申請しますよね。
その事により、差額の25万円が支給されるからです。

しかし、役所から届くのは25万円ではなく、一通の手紙です。
内容は、「支給済みの75万円をまず返還せよ」というものです。
しかも、期日までに返還しなければ年10%以上の遅延金が発生するとまで書かれています。

フィクションではありません。
本当にあったお話しです。

それを知った議員さんたちの声により、差額分を支給する制度に変更されました。

他にも、被災された事業者が再建のため補助金申請をしても、商店のレジスター、学習塾の机・椅子は「汎用性がある」との理由で補助対象になりません。
まだ、この件は解決していません。

復興支援と言っている割には、足をひっぱるような心のない対応があるようです。
多くの方々を救う最も馬力のある支援は、やはり行政による金銭的なものですよね。
(そういや、様々な形で多くの人達が募金したあの義捐金は、どこへ行ったのだろう・・・)

メディアで紹介される様々な復興支援の姿は、素晴らしいものばかりです。
感動するし、尊敬できる姿です。

けれど上記でご紹介したような、被災された方達の悩みを多くの人達へ伝えるのも、メディアの大切な役割なんじゃないかなあと思います。

ただね、暴言めいた表現では伝えてほしくないです。
ロシアの作家・チェーホフの「女の手帖」にこんな言葉があります。

「優しい言葉で相手を征服することができないような人は、きつい言葉でも征服できないよ」

メディアの影響力は凄いです。
それを自覚した上で、発信してほしいです。
イギリスのことわざで、こんなものもあります。

「自分を制することは、一つの町を制するよりもすごいことだよ」

Posted by kanzaki at 2012年03月29日 21:12