2012年04月26日

欧米の男性は、背が高いと収入が多い〜背が2.5cm高くなると賃金は、アメリカで1.8%、イギリスでは2.2%増加する身長差別の存在

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日本ペンクラブ会員・藤川鉄馬さんによると、欧米の男性は、背が高いと収入が多いそうです。
背丈と社会的な成功は関係しており、これを「身長のプレミアム(height premium)」と呼びます。

【根拠となるデータ】

背が高いと収入が多い理由は、統計データから導かれた結果です。

・アメリカでは、ホワイトカラーはブルーカラーに比べ、1インチ(2.54cm)背が高い。

・イギリスでは、30歳の管理者や専門職の男性は、肉体労働者に比べ1.5cm背が高い。

・アメリカでは、背丈の分布で、高い方から4分の1に位置する人は、低い方から4分の1に位置する人に比べ、10cm高く、所得は10%多い。

・イギリスで1958年と1970年に生まれた男女では、背が2.5cm高くなると、所得が2.0〜2.5%多くなる。

・背が2.5cm高くなると賃金は、アメリカで1.8%、イギリスでは2.2%増加する。

・アメリカで事業規模が大きい500社の最高責任者(CEO)達は、平均身長が183cmあり、全国の男性平均身長175.3cmより7.6cm高い。
そんな最高責任者の30%は、188cm以上ある(全人口で188cm以上ある人は3.9%しかいない)。
最高責任者で170cm以下の人は3%しかいない。

・アメリカの歴代大統領は、背が高い人が多く、44人の平均身長は180.5cm。
初代ワシントンは188cm、3代ジェファソンは189.2cm、クリントンやオバマも188cmある。
最も背が高い大統領は、16代リンカーンと36代ジョンソンで、193cmもあった。

【身長による差別の存在】

身長と社会的なステータスの関係は、ここ30年、心理学、経済学、人間生物学の観点から注目されています。
身長に関する論文は、1977年〜1994年の17年間に83本発表されています(年5本弱の割合)。
1995年〜2008年の13年間は急増し、326本の論文が発表されています(年23.3本の割合)。

背が高いと社会的に出世し、収入は多いですし、求人で採用される確率も高いです。
女性にも魅力的に映り、デートの数も多い。
結婚も早く、子どもの数も多い。
欧米では、人種、ジェンダーによる差別だけではなく、身長による差別(heightism)が存在します。
数々の研究により、事実として明確にされました。

【日本の場合】

日本ではどうでしょうか?

昔、若い女性は夫にしたい人の条件に、「3K」と称し「高身長」「高学歴」「高収入」を望みました。
現在の「新3K」は、「価値観が合う」「価値観が合う」「雇用が安定している」だそうです。
ちなみに「高収入」は9位、「高学歴」は19位、「高身長」は20位で、全体の1%強でした。

女性は新3K以外にも、「三手」(手伝う、手を取り合う、手を繋ぐ)、「三低」(低姿勢、低リスク、低依存)も好むようになったそうです。

日本の労働市場で、背の高さが有利となる事は、ほとんどありません。
身長差と社会的立場・所得格差が問題視されることは、今までもこれからもないでしょう。

日本は身長が平均化しているし、外見で判断してはならないという道徳律が働いています。
また、身長と社会的地位に関する論文は、ほぼ皆無です。

※※※

日本に生まれて良かったです(汗
身長差別は、日本にはあまり無い考えです。

しかし、背が高い事は、大きなアドバンテージであることは理解できますし、羨ましいとも思いますよ。
こればっかりは、努力しても改善は無理ですからね。

アメリカでは、男性の理想の身長は約188cm。
女性が痩せたいと望むように、男性は背が高くなりたいと望みます。
社会的に差別クラスまで差があれば当然でしょう。

アメリカのミシガン州などでは、身長による差別を禁止しています。
自動車会社のボルボは、採用条件に身長基準を設けていましたが、2002年の裁判で負けています。
やはり差別は良くない事を認め、改善しようという動きもあるのです。

差別問題は、いろんな面で存在します。
日本にだってあります。
なかなか、表に出ないだけ。

差別を一掃していくには、何が必要なんでしょうかね。
自分のレベルで出来ることは、うーん、草の根的な「教育」かなあと思います。

Posted by kanzaki at 2012年04月26日 23:10