MBS-TBS系列「情熱大陸」にて、フリーランス・安藤美冬(あんどうみふゆ)さんを紹介していました。
●安藤美冬オフィシャルウェブサイト
http://andomifuyu.com/
Twitter|http://twitter.com/andomifuyu
Blog|http://ameblo.jp/andomifuyu/
●プロフィール
(株)spree代表、「自分をつくる学校」学長。
1980年生まれ、東京育ち。
慶応義塾大学卒業後、(株)集英社にて広告宣伝業務を積む。
2011年1月に独立し、(株)spree代表となる。
ソーシャルメディアでの発信とセルフブランディングを駆使し、一切の営業活動をすることなく、複数の肩書で複数の仕事をする独自のノマドワークスタイルが注目を浴びる。
MBS-TBS系列『情熱大陸』、朝日新聞などのメディアで多数取り上げられる。
日本初のセルフブランディングをテーマにした「自分をつくる学校」学長を手がけるほか、書籍やイベントの企画•プロデュース、野村不動産、リクルート、東京ガスなど企業が参画する「ポスト団塊ジュニアプロジェクト」のアドバイザーも務め、企業や分野を超えて活動中。
※
【ノマドワーカーとは?】
フリーランス・安藤美冬(あんどうみふゆ)さん(32歳)。
彼女の肩書きは、ただ一言「フリーランス」。
フリーランスは、組織に属さない事を意味します。
2年前まで、大手出版社・集英社に勤めていました。
オフィスには自分のデスクがありました。
今は時に転々とカフェ等を仕事場にしながら、複数の企業を相手に働いています。
安藤
「どこまで自由に生きられるかという、人生を賭けた一大実験ですから」
彼女のような人達を「ノマドワーカー」と呼びます。
ノマドは遊牧民の意味。
働く場所を限定せず、カフェなどで仕事をする人々の事です。
街に生きる遊牧民は、オアシスを求めるかのように、Wi-Fi環境(無線でインターネットする事)が整ったカフェを熟知しています。
安藤
「電源が使える席が何席で・・・みたいな情報はネット上にいっぱい出回ってるんですよ。
それを参考に検索して外出先で見つけて行くとか・・・」
討論番組(TBS「田村総研」・3/31放送)では、こんな事を語っています。
安藤
「一つの肩書に収まって仕事をすることに私なりに危機感を抱いたということはあるんですよ。
ノマドというのは一人では完結できない。
それぞれの専門性とかスキルを持ち寄って、プロジェクトベースで人や資金が集まって、ミッションが終われば解散する・・・ルパン三世みたいな」
好きな時に好きな場所で働く。
古い価値観を脱ぎ捨てたスタイルに、好奇と憧れの眼差しが向けられます。
営業などしないのに、ネット経由で多彩な仕事が舞い込んできます。
取材班
「職業はなんですか?」
安藤
「何屋って決めたくないんですよね。
職業は安藤美冬という、自分の名前で仕事をするっていうのが、私にとっての最高の完成形ですね」
何よりも自分らしく生きること。
そこに新たな潮流の予感。
※
【田原総一朗さんとの対談】
ジャーナリスト・田原総一朗さんとの対談より
田原
「何をされているんですか?」
安藤
「私はですねえ、肩書自体はフリーランスという・・・」
田原
「何が好きなの? あなたの今の話しを聞いているとお金に関係ないね」
安藤
「う〜ん・・・それこそニートだと自称している人みたいに、お金を全く気にしないというわけではないですけど・・・スタイル追求型ですね」
田原
「面白いことをやってるわけね」
安藤
「はい、ホントに面白いことを・・・」
田原
「ボーイフレンドはどうしてるの?」
安藤
「ボーイフレンドですか? 大募集中ですよ、今(笑)」
対談後、番組取材班から「安藤さんが何をやっている人なのか、何をやりたいのか分かりましたか?」の質問。
田原
「いいんじゃない、それで?
そんな早くから目標を定める必要は無いと思う。
僕らはもう先が無いんだし、やっぱりこの国を担うのは若い世代だと思うから。
彼らが何を考えているか知りたい」
※
【シンプルな生活】
東京は渋谷。
ノマドワーカー・・・遊牧民・安藤さんにも勿論、住まいはあります。
「これが私の生活スペースの全てです」と言うのは、12畳ほどのワンルーム。
窓際にベッド、木製のレトロなデスク、小さな書棚などしかありません。
風呂、トイレだけではなく、キッチンさえも共用。
テレビもありません。
安藤
「テレビのない生活は、もう5年ぐらい。
情報源は、本と有料メルマガと、あとはネットのニュースも見ますけど、紙ではまず見ないですね」
洋服も無駄に多く所有しません。
安藤
「30着ぐらいですね、今。
例えば100着洋服を持っていても、実際に着回している服・・・使っている服は、実は2割3割ぐらいしかないって、よく周りの女子から聞くんですよ。
私は、その2割3割で生活しているという感じ」
書棚は、胸より低い3段の小さなものです。
安藤
「ここに収まる以上の本は持たない」
あきれるほど無駄のない暮らしでした。
※
【外で仕事をする理由】
ある日、安藤さんは原稿を書く仕事をする為、「コワーキング・スペース」(coworking space)へ徒歩で移動していました。
コワーキング・スペースとは、フリーランスのプログラマーやウェブデザイナーなど、独立して働く者同士が共有するオフィススペースの事。
取材班
「家でも仕事できるのに、外で仕事をするのは何故ですか?」
安藤
「多分、落ち着きがないっていうのはあると思うんですよ(笑)
一つの所で、じっとしているのが我慢ならないっていう・・・。
あとは、あちこち場所を変えると、アイディアが湧いてくるというのは結構あって・・・」
安藤さんが一躍世に知られるようになった、きっかけがあります。
ネットメディアの詳しいジャーナリストが、安藤さんの仕事のやり方を高く評価したのです。
直後から、Twitterのフォロワーが急増したそうです。
カフェ等で目下、働き方をテーマにした本を執筆中です。
パソコン(Mac)の画面に、沢山のキーワードを入力しています。
・シェアハウスとコワーキング
・アイディアと場は比例する
・「ベースキャンプ」を複数持つ
・強みの掛け合わせで「ブルーオーシャン(既存の市場ではなく、未開拓の市場を創造することで競争自体を無意味なものにする戦略のこと)」を狙う
・ワークライフバランスではなく「ワークライフブレンド(仕事と生活をうまくブレンドし、様々なアイデアがよい影響を及ぼし合い、生活の質や仕事の質を高めていくことにつながる考え)」
今いる場所が自分の職場。
ノートパソコンとスマートフォンは、大切なツールです。
この仕事のスタイルは、上司の顔色を伺う必要も、同僚に気兼ねする必要もありません。
ノマドワーカーは、ある意味、マイペース。
仕事は、Twitterを通じて舞い込むそうです。
例えば、こんなツイートをしました。
Twitter上でのつぶやき
「最近Googleカレンダーでスケジュール管理をしていますが、やっぱり紙の手帳の手触りが好きです。
ノマドワーカー手帳を作りたいのですが、どこからか声がかからないかしら」
こうつぶやけば、3時間後にはもう、出版社から打診がありました。
Twitter上でのつぶやき
「昨日のイベントを終えて、もっと大学生と話しがしたい、関わりたいと心から思った。卒業して8年経つと学生当時の記憶も想いも錆びついてくるし、何より意識の高い学生さんと話すと勉強になる。
母校である慶応を含めて、大学生に話がしたい。
オファーをいただければ伺いますのでよろしくお願いします」
大学生と話がしたいとつぶやけば、たちどころに、関東・関西の6大学から講演の依頼があります。
そして、招かれれば、ためらわずに行きます。
※
【講演の仕事】
4月7日、Twitterで大阪心斎橋に呼ばれ、講演をしました。
この、ノマドライフセミナー『自分の人生は、自分で創ればいい』 は、学生3500円、社会人8000円(!)。
商都ビル屋上の定員50席は満席です。
講演中の安藤
「企画書を持って"こんな仕事がやりたいのでお仕事ください"とか言わずとも・・・いわゆる営業行為をしなくても、ソーシャルメディア上で自分自身を発信することにとって、安藤さんに会ってみたいとか、今日の講演のように話を聞いてみたいという方が自然と集まってきて、そこから多種多様な仕事が生まれていく・・・」
出席者の女性からの質問
「何も持っていない人が、どうやってTwitterやブログを使って、自分をとんがらせるといいますか、周りの人に・・・自分が繋がりたいパートナーと繋がれるようにする方法というのは・・・」
安藤
「はい。ナンバーワンではなくオンリーワンを目指すために、とにかく引っかかるキーワードを作ること。これは、コツです。
手広くやろうとすると陥りがちなのは、何でもやれちゃうっていうことを逆にアピールし過ぎると、何も来なくなっちゃうというのがあるんですよ」
また、安藤さんは講演後、参加者たち同士で交流をすすめました。
出会いを通じて、それぞれの可能性が見つかるかもしれないからです。
取材班
「知らない人と会うことに抵抗はないですか?」
安藤
「ないな〜。全然無いです。
めちゃくちゃ楽しいですよ、やっぱり。
会ったことのない人とこうやって繋がってくのは」
東京でも、学生たちから講演依頼がありました。
今日は、その内容の打ち合わせです。
学生
「安藤さんはフリーランスの道もあると示すイベントをよくやっていらっしゃると思うんですけど。
そうではなくて、自分が進んでいる、今乗っているレールに1回疑問を持つことにフォーカスして〜(中略)〜第一案はこういう感じです」
安藤
「あの・・・まず2つあって。
先程、おっしゃっていたフリーランス礼賛というのは1回もしたことがなくて、流されない生き方、流されない働き方が大事だと。
2つ目は、ギャラにこだわっているわけではないんですけども、無料っていうのはやめてもらいたいというのがあって・・・。
無料でやると、当日キャンセルして来なくなったり、すごくもったいないなと思うんですよね。
なにかしら、自分のお小遣いからお金を出して来てくれる人に話を聞いてもらいたいという・・・それが2つ目」
相手が誰であれ、思った事はまっすぐに口にする性格。
また、レストランでランチを選ぶ際も「メニューは3秒で決める」と言うように、即断即決が信条のようです。
現在、彼女に舞い込んでいる仕事は、講演依頼が4件、新規事業のプロデュースが2件。
※
【次回へ続く】
●次回の記事: 安藤美冬さん in 情熱大陸〜フリーランス、ノマドワーカーとして自分らしく歩む生き方【2】
http://kanzaki.sub.jp/archives/002638.html
●関連記事: コ・ワーキングスペースとは?〜仕事空間をシェアする場所・Co-ba(コーバ)やTHE TERMINAL(ザ・ターミナル)等、渋谷で増殖中
http://kanzaki.sub.jp/archives/002668.html
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