「テストの花道」の「授業が身につくノート術」後編です。
●前回の記事: 授業が身につくノート術【2】〜「NHKテストの花道」は社会人にも役立つ
http://kanzaki.sub.jp/archives/002645.html
●NHK テストの花道・公式サイト
http://www.nhk.or.jp/hanamichi/
(毎週・月曜PM7:25〜、土曜AM10:00〜)
・テストの花道 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%B9%E3%83%88%E3%81%AE%E8%8A%B1%E9%81%93
・テストの花道 まとめWiki
http://testrunway.wiki.fc2.com/wiki/%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%82%B8
今回は、自分にピッタリのオリジナルノート術(後編)の紹介です。
※※※
【2.ビジュアル型ノート】
杉本昌毅さん(早稲田大学)は5感を使った勉強法など、感覚的に記憶を定着させる勉強の仕方をされる方です。
感覚派の方にオススメのノート術。
ポイントは2つ。
<2つのポイント>
1.英語を使ったマーキング
2.地図を使ったビジュアル記憶
ノートは常に目を引くための仕掛けを作っておく。
これが、杉本流ビジュアル型ノート。
※
<1.英語を使ったマーキング>
杉本さんの場合、ノート見開き左側に板書をします。
先生の話しや疑問点など全て書きます。
一方、右側のページは空けておきます。
歴史の授業にも関わらず、やけに目立つ文字が。
なんと、「英語を使ってマーキング」していたのです。
例えば、「cf.p65(教)」というのは、「教科書65ページを参照せよ」という意味です。
他にも、重要事項は「important」、理由が書かれている所には「because」という具合です。
なぜ、わざわざ英語で書くのか?
杉本
「特に日本史は、漢字がいっぱいある中で、英語を使ってみた方が目を引くからです。
できるだけ後で見て、目を引きそうだなというものを書くようにしていたので、英語を使ってたという事ですかね」
※
<2.地図を使ったビジュアル記憶>
そして授業中、先生が黒板に地図を書き始めると、杉本さんが突然なにかを取り出しました。
机の上に出したのは日本地図でした(ノートに貼れる程度の大きさで、各県の境に点線で引いてある白地図)。
そこに直接、地名などの書き込みを始めました。
杉本さんはノートの見開き左側だけを使い、右ページまるまるを空白にしていたのは、復習用のためではありません。
この地図を右ページにあとから貼って、視覚で覚えるためだったのです。
つまり、ビジュアル記憶です。
歴史や地理では、地図の存在は必要不可欠です。
杉本さんは必ず白地図を持って授業に臨んでいました。
杉本
「やっぱり僕はどっちかと言うと、ビジュアルで覚えていく方が記憶しやすかったので。
特に歴史って、年号と何が起こったかって事実が、ずっと淡々と並んでいます。
年表とかってそうだと思うんですけど、そういうふうに淡々と覚えていくよりは、なにか図を書いてみたりだとか、より頭の中でイメージしやすいものが地図だったので、その地図にいろんな情報を書き込んで思い出すって事をやっていました」
この地図があれば、戦いの動きも、そこで起こった出来事も一目でわかり、記憶しやすくなります。
ちなみに復習はどうしているかと言いますと、白地図をもう一枚用意して、一から書き直すそうです。
※※※
【3.授業体感型ノート】
最後は、川原健二さん(東京医科歯科大学)のノート術です。
感情移入派の方にオススメのノート術。
ポイントは2つ。
<2つのポイント>
1.因果関係をメモ
2.自分の考えを口語体で書く
※
<1.因果関係をメモ>
ノート見開きのレイアウトはオーソドックス。
左、右の順番で使用。
ただし板書は間隔を空け、メモのスペースを存分に取っています。
使うペンの色は3色。
板書は黒と青。
先生の話しや自分の意見は赤。
このようにルールを決めて書きます。
川原
「板書に書いてある事実と事実を結ぶ因果関係が、一番大事だと思います」
メモは因果関係を重視します。
板書には、年号と出来事という最小限の情報しか書かれていないため、なぜそれが起きたかという因果関係を先生の話しを聞いて、常に書き加えるようにしたのです。
それらにより、板書の文字に赤色で文字を書いたり、線、丸で文字と文字とつないでいます。
※
<2.自分の考えを口語体で書く>
そして思いのままに、口語体で書きます。
例えば、「清盛の孫だよ!」「飢饉により食料ないじゃん!」「なに!」などを書き込みます。
授業中に感じた思いをそのままノートに書いておくことが、のちのち生きてくるのです。
川原
「授業とノートがかけ離れたものだと困るので、ノートを見た時に流れがありありと浮かんでくるようにいつも書いているし、それによって授業そのものが再現できます」
時間が経ってもノートを見れば、臨場感あふれる授業が再現できるのです。
※※※
【神崎の感想】
以上が、「授業が身につくノート術」の全てです。
これは社会人にも利用できますね。
職場で利用出来そうなシーンは、社内の会議、取引先との打ち合わせ、セミナー等でしょうか。
会議や打ち合わせの際、どんどん重要な意見が交わされます。
それらを素早く正確にメモするのは、なかなか大変なものです。
学校の授業と違い、ICレコーダー等も使いますが、自分の頭で理解するにはやはり、手書きが一番です。
書くことで頭の中が整理できて、良い意見も出せるというものです。
今回ご紹介したテクニックを使えば、仕事が良い方向へ進む事でしょう。
これらは、あくまでもベースとなるもの。
意識して書くことで、自分に向き不向きも分かります。
その積み重ねを続け、模索していく事で、あなただけのオリジナルノート術が生まれる事でしょう。
上手な文章、報告書、起案書を書くにもテクニックがあります。
しかし、資料、メモ、自分の考えが無ければ、何も書けませんよね。
色んな場面で、他人の報告書、起案書等を読みますが、その多くが書き方よりも情報不足が目立ちます。
「授業が身につくノート術」を使い、情報不足にならないようにしたいものですね。
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