節電の夏が近づいています。
今月、扇風機を購入されている方を多く見かけます。
各家庭でそれぞれ工夫をして、今年も暑い夏を乗り切りたいものです。
粋な暮らしをしていた江戸時代の人達。
彼らはどんなエネルギーを使ったり、工夫していたのか気になりました。
江戸文化研究者・石川英輔さんや、時代考証家・山田順子さんは、そんな観点から江戸の暮らしを解説しています。
(夏と言えば花火ですね。長岡花火を撮影したものです)
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【江戸の夜の灯り】
夜の暗い中を生活するには、灯りが必要です。
彼らは照明器具として、行灯(行燈・あんどん)を使っていました。
燃料は菜種油ですが、庶民は安価な魚油を使っていました。
しかし、魚油は燃やすと異臭を放つ欠点がありました。
行灯の明るさは、電球の50分の1程度でして、とても暗かったです。
その為、それより明るさが必要ならばローソクを用います。
行灯の油は、江戸中期で一合二十文(500円)でした。
後期になると高騰して三十四文(680円)。
品薄の時は四十五文(900円)にまでなりました。
一合の油で午後10時まで起きていると、数日で使い切ってしまいます。
その為、庶民は早寝早起きをしていました。
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【江戸の水事情】
水はどうしていたかと言うと、なんと水道が完備されていました。
江戸の地下にある水道の配管は、延べ150kmもありました。
地下の排水管を水が流れており、井戸みたいな施設からつるべを落として汲み上げていました。
神田上水の近辺には30〜40m四方ごとに1箇所あり、3600箇所ぐらいあったそうです。
水道料金(水銀と言っていた)は地主が払うルールなので、借主の町人は払う必要はありません。
水道のない地域では、水屋がいました。
値段は、二桶(60ℓ)で四文(100円)でした。
随分と安いですが、生活必需品なので、飲食店などのお得意を確保すれば、それなりの収入になりました。
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【冷蔵庫は?】
当然、冷蔵庫も冷凍庫も無い時代。
あちこちの海中には、「活場」と呼ばれる、大きな生簀(いけす)がありました。
とってきた魚を生きたまま、そこへ入れておきます。
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【江戸最大のクリーン・リサイクルエネルギー】
江戸時代の最大のエネルギーは下肥(しもごえ)だと思います。
人糞尿を肥料にしたものです。
江戸住民は100万人いて、その年間50万klもの下肥は、近郊農家がお金を払って買っていました。
立派な流通商品なのです。
時代が進むと、貴重な商品になりました。
18世紀後半には、3〜5倍にまで高騰したそうです。
だから、汲み取れるものは全てかき集められていました。
その為、都心部では、川には殆ど生活排水が流れ込まないので、清潔な水が流れていました。
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【江戸はゴミが落ちてない】
江戸はゴミを捨てる場所がたくさんありました。
町内のゴミ集積所から埋立地へ運ぶ人を「芥請負人」と言います。
芥請負人に支払われる費用は、江戸時代の住民税「町入用」から支払われていました。
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江戸っ子の精神は「3ない」です。
持たない、出世しない、悩まない。
飽きっぽい性格で、仕事が嫌い。
自分と他者の境界線がものすごく曖昧。
低生産、低消費、低成長の時代です。
しかし、いつも笑顔で貧乏をしています。
今と違って、そんなにバカスカとエネルギーを浪費しないのは、文明・科学が未発達だったのも要因でしょう。
しかし、最も大きい要因は、その精神だと思います。
エネルギーを浪費するような生活をしないのは、なければないで貧乏を楽しむ彼らの生き方がそうさせるのでしょう。
江戸時代の考えをもっと調べて、自分の生活に取り入れれば、かなり楽しい生活が待っているように思います。
Posted by kanzaki at 2012年06月22日 22:36日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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