「自分は幸せなのか?」「一体、幸せとは何なのか?」「どうすれば幸せになれるのか?」
誰だって、ふと考えてしまいます。
※
【経済成長と幸福度】
「イースタリンのパラドックス」とは、経済成長をしても、幸福度は変わらないという事を説明したものです(1974年、イースタリンの論文より)。
これは、日本が戦後、比類なき経済成長を遂げたけれど、日本人の感じる幸福度は、さほど変わっていないというデータ等から導かれたものです。
ただし最近のデータによりますと、所得水準の高い国では幸福度が一定水準以上にあり、不幸とまで感じない人が多いとわかりました。
一方、所得水準の低い国では、幸福度に大きなばらつきがあります。
●Easterlin paradox - Wikipedia, the free encyclopedia
http://en.wikipedia.org/wiki/Easterlin_paradox
けれど私感を言わせてもらえば、野垂れ死ぬような事がないから、アンケート上は不幸と答えないだけで、誰もが何かしら思うところを押さえ込んでいるだけのように思います。
しかも、日常生活と野垂れ死には紙一重。
多重ローンの最中、リストラや体調不良による職場からのリタイヤ等、誰もが起こり得ることです。
※
【「モノ」から「関係性」へ】
「フォーカシング・イリュージョン」とは、情報の一部に注目し、そればかり過大評価し、他を軽んじてしまうことです。
今回の「幸福」で言えば、
「学歴がないと幸せになれない」
「結婚しないと幸せになれない」
「正規雇用に就けば幸せになる」
などのように、特定のポイントが満たされないと幸せになれないと信じこんでしまうことです。
実際は、人が幸せに感じる理由も、それを支える基盤も様々。
その豊かさに目を開く手助けをすることが、これからのビジネスの本道であろうと、茂木健一郎さん(脳科学者)は考えています。
特に今、幸せは「モノ」ではなく「関係性」へ、人々の関心が変化してきています。
関係性を満たす手助けをするビジネス。
私が思い浮かぶのは、Twitterやフェイスブック等のSNSでしょうか。
NPO法人も、人と人との結びつきについて頑張っていますね。
これから、関係性に関するビジネス・サービスが、もっと出てくることでしょう。
※※※
【門を叩け、さらば開かれん】
「無縁社会」と言われ、他人と接する事がないまま孤独死を迎える人も、珍しいことではありません。
他人とつながり、認め合うというのは、どの場面にもあります。
進学、結婚、就職、どの場面でも、人との繫がりが大切です。
「フォーカシング・イリュージョン」の所で、「○○が無いと幸せじゃない」と信じてしまう人がいると書きました。
最近、思うのですが、自分に○○が無ければ無いで、思い切って、その世界に飛び込むのもアリなのかなあと。
新訳聖書「マタイによる福音書」に、
「求めよ、さらば与えられん。尋ねよ、さらば見出さん。門を叩け、さらば開かれん」
という言葉もあります。
とりあえず飛び込めば、今の自分に何が必要かが分かります。
具体的な課題ができると、具体的な取り組み方も見え、習得しようとします。
そのように、毎日をアクティブにしていれば、手を貸してくれる人も出てきますし、一緒に取り組んでくれる人も出てくるでしょう。
己のスキルも向上します。
「関係性」というのは、最初から自分に才能やスキルがある必要は無い。
むしろ「才能」よりも、門を叩く「行動(勇気)」ではないでしょうか。
「関係性」に注目したビジネス・サービスを待つのではなく、自分から足を踏み出すこと。
多分、「幸せ」という事を考えるのに、もっとも大切で近道なことだと思います。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 |
21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 |
28 | 29 | 30 | 31 |