2012年12月21日

世界が終わる日、鮭の身を焼きほぐした瓶詰を食べる

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今日は、世界が終わる日だそうです。
最後の晩餐は、鮭の身を焼きほぐした瓶詰を食べました。


相棒はもちろん、炊きたてのご飯。
コシヒカリは水分を少なめにして、一粒一粒が立つように炊きます。
鮭の脂がお米へ染み込み、食が進みます。


他県でコシヒカリを食べても美味しく感じないのは、水分が多いからだと思います。
それなら安いお米を買ってきて、ハチミツを少し入れて、水分少なめで炊いた方が美味いです。
(ハチミツは、米の糖分を引き出す効果があります)
カレー等でもそうですが、ご飯と絡めて食べるようなものは、水分を少なめにした方が私は好きです。



【鮭は白身魚】

鮭について、食文化史研究家・永山久夫さんが解説していました。


東日本では、お正月の祝い魚として、鮭が用いられる地域が多いです。
鮭は身が赤いことから、神聖でおめでたい魚と考えられていたのです。
「赤」はその昔、吉祥の色であると同時に、病気や悪霊除けの色でした。


鮭は、白身魚なんだそうですよ。
身が赤いから意外でした。
餌のエビなどから摂取する色素がもとで赤く見えるのだそうです。


赤い色素は、アスタキサンチン。
βカロテンやビタミンEをはるかに上回る、老化を防ぐパワーを持っています。
この抗酸化力は、動脈硬化を防ぐ働きがあり、注目を浴びています。


エビやイクラなど、お正月に食べる海産物の赤い色も、アスタキサンチンによるものです。

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【滅亡より食欲】

世界が終わる日であろうと、腹は減るのです。
俳人・高浜虚子(たかはま きょし)、正岡子規に兄事し俳句を教わった人物です。
あの小説家・芥川龍之介が、俳句の指導を虚子から受けていたというエピソードがあります。


●芥川龍之介の直筆書簡見つかる(時事通信社)

作家芥川龍之介が俳句の指導を受けていた俳人高浜虚子に宛てた直筆書簡が見つかったと、虚子記念文学館(兵庫県芦屋市)が平成23年11月14日に発表した。
未調査の資料の中にあったこの書簡は、1919(大正8)年6月、芥川が俳句9句を見てもらうために送った。
仕事に打ち込む職人の姿を詠んだ「もの言はぬ研(と)ぎ屋の業や梅雨入空(ついりぞら)」の句には虚子が朱色で二重丸を付けており、後に句誌「ホトトギス」に掲載された。 
当時の芥川は小説「羅生門」を刊行、気鋭の作家として名声を高めていたが、書簡では「この頃原稿ばかり催促され」と執筆の悩みもつづった。


虚子は、息子ほど年下の芥川龍之介へ、自作の句を送っています。
その一つが下記の句です。


焼肉の脂に浮きてトマト哉
強き胃のカツヘ嬉しや肉トマト
アカナスの汁染めよごす皿真白


虚子は胃弱でしたが、都会的な芥川の才能に触れたせいか、こんなにも色彩感覚豊かで食欲旺盛な句を書いています。


なんだか、腹が減ってきました。
明日も生き抜くため、ガッツリと食べて栄養をつけるとしましょうか。

Posted by kanzaki at 2012年12月21日 23:53