2012年12月24日

江戸時代のブームは、買い物と旅行でした

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江戸時代は交通網が整備され、モノや人が大量に行き来するようになりました。
人々の間でブームになったのは、買い物と旅行でした(日経より)。


最大の目的地は江戸でした。
三井越後屋などの呉服店や、化粧品・髪飾りの商店がたくさん並ぶ日本橋や神田周辺は人気がありました。


江戸後期にはガイドブック「江戸買物独案内(えどかいものひとりあんない)」が出版されました。
参勤交代で江戸へ来た地方武士も、この本を利用して買い物を楽しみました。


●「江戸買物独案内」画像データベース(神戸大学)
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/directory/sumita/00018117/
(各ページの見開き画像を参照できますよ)
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花火見物や神社仏閣参拝と買い物をセットにして、江戸を案内する観光ガイドも職業としてありました。


イベントに合わせたセールには、たくさんの人が集まりました。
江戸後期に出版された「江戸名所図会(ずえ)」には、ひな祭りの白酒を特売する酒屋の絵があります。
また、けが人の応急手当をする臨時やぐら、賑わいを当て込んだ軽食屋台(おでん、大福もち)も描かれています。


●参考サイト「絵双紙屋」江戸名所図会
http://www.geocities.jp/ezoushijp/edomeisyodue.html
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※※※


江戸時代も今も、人々の趣味嗜好は、なんだかあまり変わらない感じですね。
そういや、正月になると話題になる福袋も、なんと江戸時代からあったそうですよ。


景気の悪い昨今ですが、年末年始セールには、多くの買い物客が集まります。
イルミネーションで飾られた場所やイベントが催されている場所も、家族連れなどで賑やかです。
この行動習性は、江戸時代のDNAがそうさせるのでしょうかね。


12月になると、忘年会も行われますよね。
宴会としての忘年会が定着したのも、やはり江戸時代です。
江戸中期の随筆に「忘年会」という言葉がはじめて登場します。
庶民の家庭行事として、家族や親戚が年末に集まり、ねぎらい祝いました。
今のように、外で宴会をするようになったのは明治時代からです。


クリスマス、大晦日、お正月。
なにかと楽しいイベント満載ですが、今の時期は仕事も忙しいものです。
肉体的にも精神的にも辛いものがありますが、共に頑張りましょう。

Posted by kanzaki at 2012年12月24日 17:44