2013年03月01日

アメリカの住宅事情〜持ち家率が下がり、面積も小さくなっている

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(神戸の異人館で撮影)

アメリカの住宅事情が、IR雑誌「ジャパニーズインベスター」に書かれていました。


アメリカの家といえば、「豪邸」のイメージですよね。
大きな庭とバスケットゴール、そして地下室も当たり前。
テレビドラマで観るとそんな感じ。


リーマンショック以降、アメリカの持ち家率は、年々下がっています。
2006(世界金融危機前年)は持ち家率68.7%、昨年2012年は65.5%になっています。
住宅の価値が下がったため、投資目的ではなくなりました。
買った本人が住むという本来の姿になったのです。


平均面積も縮小しつつあります。
2007年は2521平方フィート(約234平方メートル)、2010年には2392平方フィート(約222平方メートル)になっています。


大きな持ち家のブームは終息しつつあります。
人々は大きな家を売って、小さな一戸建てや屋根付きタウンハウス、コンドミニアム(分譲マンション)を購入したり、賃貸へ住み替えたりしています。


小さい家に住む理由の一つに、ガソリン価格の高騰があります。
光熱費が上昇し、エネルギー効率が謳われ、小さいサイズの家に人気が高まっているのです。


小さい家に人々の注目が集まると、その小さいサイズの家に合った、小ぶりで機能性のある家具や電化製品が販売され、脚光を浴びます。


家が小さければ、固定資産税なども低く抑えられます。
家自体の値段も安いし、メンテナンス代も低い。


賃貸の場合、メンテナンス代や光熱費などが家賃に組み込まれている場合があり、突然の出費に対しても、心配が少ないです。


小さい家は、若い世代の省エネや節約志向に合致。
熟年世代には、リタイヤ後に維持しやすいと需要が増しています。
なんだか日本の住宅事情みたいな感じですね。


※※※


日本では熟年世代向けに、平屋の家が提案されています。
子供は巣立ち、ふたり暮らし。
部屋数は少なくていいので、増築ならぬ減築で、1階建てにしています。


バリアフリーは勿論のこと、トイレやお風呂の面積が広く設計され、さらにヒートショック(急激な温度変化が脳卒中や心筋梗塞につながる)も対策。
寝室は二人の間に壁があるものの、相手の息遣いを感じられる程度には空間が繋がっています。


アメリカでは、次の世代に家を残すことは少ないそうです。
この日本の熟年向け住宅も、夫婦の老後という事に特化されており、次世代へ残すものではありません。
ますます、家は資産という側面が薄れていきますね。


私自身は、老後になって家を新たに建てるぐらいなら、有料老人ホームか、24時間見守りサービスのある賃貸に住みたいです。
一人で生きていく自信が、精神的にも肉体的にもありませんから。


私はここ最近、ちょっと生活に変化があり、やむを得ず持ち物を減らしている最中です。
他の人に比べて所有物は少ない方ですが、それでも使わないものが結構出てきました。
45リットルのゴミ袋が、何袋もいっぱいになりましたよ。
歳をとると、思い出のものを捨てられず、ゴミ屋敷になりやすいそうです。
トランク一つで生活できるぐらいにならなければと頑張っていますよ。



日経によりますと、高齢者だけの世帯を中国語で「空巣老人」と呼ぶそうです。
子供が出稼ぎなどで家を出てしまい、老人だけになった家庭です。


中国は日本同様、高齢化社会が急激に進んでおり、全人口の13.7%(2011年末で、1億8499万人)に達しました。


日本と違って高齢者福祉が整っておらず、高齢者の雇用も少ないです。
そのため、空巣老人の多くは経済的に苦しいです。


また、「中年空巣」という言葉もあります。
中国の中流家庭では子供を留学させるのが常識化しています。
留学に送り出して孤独感を覚えているのです。
豊かさ故の問題ではありますが、子供が帰国しなければ空巣老人になる可能性もあります。


一つ屋根の下で誰と何人で暮らすかは、人生の岐路で変わっていきます。
それを考えると、その時々で住む場所を最適な形で賃貸するのも良いのかなあと感じます。

Posted by kanzaki at 2013年03月01日 23:45