江戸時代の人々は、暑い夏と「共生」していました
暑さが盛んな日々。
昔の人達は、夏という季節とどう関わっていたのでしょうか。
日経に当時の事が書かれていました。
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江戸時代の人々は、日が暮れると夕涼みに出かけ、涼を楽しんでいたそうです。
川辺のそぞろ歩きや舟遊びは、江戸の人気レジャーでした。
また、夏の夜のイベントも多かったそうです。
1733年に始まった両国の花火は、疫病や飢饉の死者を弔うためでした。
高輪では、月の出を待ちつつ飲み食いする納涼イベント「二十六夜待ち」が盛んでした。
「中秋の名月」である十五夜は、今も馴染みがありますが、昔はこの他に「十三夜」「二十六夜待ち」という月見があったんですよ。
月の満ち欠けのそれぞれの段階で、江戸の人々は月見を楽しんでいました。
夏が終わりかけると、虫の音を聴く「虫聴き」に大勢の人が集まりました。
松虫、鈴虫、クツワムシ、コウロギなど、お馴染みの虫の音。
江戸の虫聴きの名所は、道灌山(どうかんやま)です。
現在の東京都荒川区西日暮里の高台です。
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昔の人は、日陰の風情も大切にしていました。
窓に竹やヨシを編み連ねた「すだれ」。
時間帯や光線の具合によって、半分下ろしたり巻き上げたりして、外の景色めでたり、隙間からの微風を楽しみました。
風を送るうちわは、かつては外出時の日除けとして重宝されていました。
額のあたりにかざして、直射日光を避けたのです。
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水もうまく涼に利用していました。
行水は江戸の人々にとって欠かせない習慣でした。
泥と汗に汚れた体を庭先に持ちだしたタライの水で洗い流しました。
通りや玄関先に水をまく「打ち水」は、江戸時代から続く習慣です。
夕方になるとご近所がいっせいに通りに水をまき、涼しさを共有しました。
自然と共生し、円満な人間関係を保つために生まれた江戸商人の生活哲学です。
また、江戸の商店では、汗をかいて到着した客に、まず冷たい水で絞った手ぬぐいを差し出したそうです。
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昨年は「節電」が、夏のキーワードでした。
今年「猛暑のため、節電よりも、熱中症などにならないように、「体調管理」が重視されています。
昔は、ここまで暑くはなかったかもしれませんが、エアコンや冷蔵庫の無い時代ですので、体感的にはもっと大変だったかもしれません。
けれど、夏の暑さを「敵」と考えず、自然と「共生」するという感じだったようです。
今の時代、ストレスによって、自然を愛でる余裕がなくなりました。
せめて、このお盆休みぐらい、仕事を忘れ、自然の声に耳を傾けたいなあと思います。
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