「この人、なにを目的に私へ話しているのだろう? 相談なの? 単なる愚痴?」
何のために話しに来たのか曖昧だと、聞いている方は疲労感だけが残ります。
自分の話しを分かってもらいたい。
それならば、まず相手に何を求めるのか、会話の目的をはっきり言葉にしましょう。
目的を最初に伝える事は、相手に親切ですし、話しもスムーズに進みます(日経プラス1より)。
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会話の目的というのは、たくさんあるものです。
まずは、それを話しの頭に言いましょう。
「ご相談したいことがあって」
「教えていただきたいことがございます」
「お願いがあります」
「ご挨拶申し上げたくて」
そうすることで、聞く方にも心構えが出来ます。
目的に対して、的確に答える事が出来るでしょう。
職場内でも同じこと。
特に忙しい上司や先輩に対しては、目的を最初に明確にすると良いです。
「○○の件で、ご報告があります」
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会話の冒頭って、とても大切ですよね。
それによって、聞く方の態度も変わりますもの。
落語の一席は、「導入」「本題」「オチ」で構成されています。
導入部分を「枕(まくら)」と言います。
いきなり本題に入るのでは味気ないので、まず聞いている人の気持ちを惹きつける役割があるそうです。
すぐ本題に入らず、導入部分を設けた方が良い事は、昔の人も知っていたのですね。
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【頭に「クッションワード」を付けるのも良い】
このように会話の頭に一つ何か設ける効果というのは絶大です。
冒頭にて目的を伝える以外に、もう一つ付け加えた方が良いものがあります。
何かを断る場面において、柔らかく丁寧な印象を与える「クッションワード」というものがあります。
例えば、退社しかけた時に上司から残業要請があったとします。
けれど今晩は、友人と飲む約束をしています。
さあ、あなたならその時、どうやって上司に断りの言葉を切り出しますか?
まず、「申し訳ありませんが・・・」と丁寧に切り出しましょう。
これが、「クッションワード」です。
この言葉で切り出した後、その日の自分の予定を説明し、最後に「申し訳ありません」とお詫びの言葉を繰り返すのです。
この「申し訳ありませんが」は、「恐れ入りますが」と並ぶクッションワードの代表です。
断る場面だけではなく、お願いするとき等、どんな状況でも万能なスーパーワードなのです。
まずは、この言葉を覚えてフル活用してみましょう。
この言葉を使うことで、仕事に集中している相手の視線・意識をこちらに向けさせ、自分の言いたいことを聞いてもらう姿勢を作る効果もありますよね。
クッションワードの根底は、相手への思いやりや敬意です。
このことを理解すると言葉を使う意味も分かって、積極的に使う気になれると思います。
そして、言葉だけの丁寧さではかえって相手に失礼になるので、話す際にうつむいたり、目が泳いだりすることの無いように注意してください。
ここで整理しておきましょう。
●万能なクッションワード:
「恐れ入りますが」「申し訳ございませんが」「恐縮ですが」
・・・謝る、反対する時、どんな場面でも使える。
●誘いを断るときは:
「残念ですが」「せっかくですが」「勝手ですが」
・・・これらが威力を発揮。「ごめんなさい」と謝ると相手に気まずい思いをさせることも。
また、「お誘いいただきありがとうございます」「またお誘いいただけますか」も有効。
●会議で反論するときは:
まずは「おっしゃることはごもっともだと思います」と相手を肯定してから「私はこのように考えてみましたが、いかがでしょうか」と繋げる。
頭ごなしに「それは違う」と云うと角が立つ。
●尋ねるときは:
作業を中断させることになるので「お忙しいところ申し訳ありませんが」「お手を煩わせ恐縮ですが」「お差支えなければ少々おたずねしたいのですが」から始める。
こういう、相手に思いやり、気配りが伝わる言葉遣いをしていると、みんなから一目を置かれることでしょう。
そして、そういう言葉を当たり前に使える頃には、自分自身の心にも素敵な変化があらわれていることでしょう。
今の世の中は、成果主義に基づいた競争社会。
その為、自分の主義主張が第一優先となり、相手に対してストレートに「NO!」と叫ぶのも当たり前になっています。
不思議なもので、これがカッコいいと思っていきがっていると、必ず痛いしっぺ返しがあるものです。
日本には昔から「出た杭は打たれる」なんて言葉があるものです。
「クッションワード」の活用は、特に仕事でいかされますよ。
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