2014年04月23日

「家族葬」は意外に費用がかかる〜タブー視せず、きちんと話し合いましょう


今朝の日経に、「家族葬」に関する解説がありました。


・葬儀の簡素化が進んでいます。中でも目立つのが「家族葬」です。


・東京の都市部では、全体の約5割が家族葬です。
会社や町内に周知する従来の葬儀は2〜3割程度と少ないのです。


・一般的な葬儀だと、家族は会葬者(葬儀に参列する弔問客)の対応に追われがちです。
故人とゆっくりお別れができない反動が、家族葬という形にあらわれてきました。


・また、本人の葬儀への関心が高まってきたのも、家族葬増加の原因です。
子供達に手間や経済的負担をかけたくないと考えます。


・「家族葬」には、明確な定義がありません。
そのため、人によって抱くイメージが異なります。
近しい身内だけで行うと考えても、その参列は、家族だけなのか、親戚も含めるのか、人によって考えはまちまちなのです。
祭壇があるのか、ないのか等、細かい部分でも考えが異なります。


・親が亡くなる前に家族葬を望んでいたので、同居家族だけで葬儀をしようとしたところ、親族ともめたケースなどもあります。
家族葬を望むなら、元気なうちに家族や親戚とイメージを共有しておくことが大切です。


・家族葬は、意外に費用がかかることにも注意が必要です。
ネット検索すると、30万円〜80万円の価格帯が多いです。
しかし、それには飲食や返礼品などの費用、僧侶に渡す謝礼や火葬代金が含まれないケースもあります。
結果、100万円を超える事も珍しくはありません。
祭壇や料理、会場にこだわれば、さらに費用がかさみます。


・一般的な葬儀費用には、会葬者が持ってくる香典が貢献しています。
家族葬は、人数が少ないのですから、香典も少なくなります。
通常の葬儀より安く済んでも、自らの持ち出し額が思ったより多いこともあります。
とある例では、20人だけの家族葬と、150人近くの一般葬では、花祭壇などを使う条件などを満たせば、収支は一般葬の方が安く済みました。


・家族葬の大変さは、後日にあります。
年賀欠礼のはがきにて死を知った友人らが、弔問に訪れることがよくあります。
度重なると対応も面倒で、これならば一般葬の方が良かったと思う家族も多いです。


・高齢になると友人が少なくなる傾向にありますが、家族が思う以上に交友が広い可能性があります。
納得のいく葬儀を執り行うには、早いうちから家族で話し合い、調べたりすることが必要です。


※※※


調査、準備が必要なのは分かりますが、ことさら自分の親に、「死んだらどうする?」なんて、なかなか聞けないですよね。
ましてや、病気や要介護の状態ならば、なおさらです。
もし、そんな事を親に聞くことになったら、途中から、自分の方が泣いてしまうと思います。


やはり、身内の死を考えることは縁起でもないことと考えてしまいます。
けれど、タブー視されている内容だけれど、思考停止をしているばかりでは、何も解決しません。
それに、タブー視されるような内容を、きちんと向き合って話せるだけの親子関係が築けていなければ、それこそ問題ではないかと思います。


全国の葬儀費用ランキングを見ますと、新潟県は全国4位で171万9157円です。
全国平均は、137万円です。
たしか、こういう金額には、お布施と香典返しの費用が含まれていないので、もっと高額になります。
しかも他界するまでに、医療費・入院費・介護費用という高額な支出もあります。
これだけ高額になってしまうのですから、やはり事前に考える必要があると思います。


葬儀は、「主役」が仕切れないセレモニーです。
「ありがとう」という言葉で、天国へのお引越しが出来るように、きちんと話し合うべきだと、やはり思います。


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Posted by kanzaki at 2014年04月23日 22:03