2014年08月10日

高校の中退者は年間約5万いる〜理由は「学校が合わない」「友人関係」「学力不振」、立ち直るには「生活習慣の改善」「環境を変える」「学力を付ける」

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(SIMロックフリー格安スマホ「Ascend G6」で撮影。レンズがF2.0の明るさなので、室内での撮影も余裕)

新潟市は台風と雨の為、花火大会が中止となり、普通の日曜日となっています。
買い物ついでに、新潟駅内にある長岡小嶋屋にて、蕎麦を食べてきました。
季節限定「冷やし海老ぶっかけそば(1,361円)」は、2種類の海老天、玉子焼き、野菜など具だくさんです。
夏はこういう料理が、一番食べやすいですね。
小料理と酒を楽しみ、最後に蕎麦でしめるのは最高です。


※※※


【高校中退者について】


現在、高校の中退者は年間約5万人います。


その理由と、再起への道について、高校中退者を支援する学習塾を続けてきたNPO「高卒支援会」代表の杉浦孝宣さんが語っています。


・中退の理由は、「学校が合わない」「友人関係」「学力不振」が各2割いる。


・高校中退から立ち直るのに必要なものは、「生活習慣の改善」「環境を変える」「学力を付ける」の3つ。


●NPO高卒支援会 公式HP|不登校高校進学転編入中退引きこもり相談電話03-6806-8366
http://www.kousotsu.jp/


NPO高卒支援会(エヌピーオーこうそつしえんかい)は、不登校・高校中退者の救済を目指す非営利団体。主に不登校等の悩みを抱える子どもたちの高校進学・転校相談や、東京都の補欠募集制度(高校転校制度)を全国的に広めるための広報・PR活動を行う。
2010年4月に設立。
不登校・高校中退者の救済をミッションとし、中学生・高校生が高等学校を卒業できるよう支援している。
教育相談では、都立高等学校の補欠募集制度などを活用しつつ、高校への進学や転校に関してアドバイスをしている。
相談件数は、12年度は295件、13年年度は396件で、うち100が面談なので、電話相談の方が多い(電話・メールでの相談は無料)。
広報・PR活動では、補欠募集制度を整えることで中退者を減らすよう呼びかけている。
(wikiより)



【高校中退の現実】


・年間5万人の高校中退者のうち、約6割が高校1年生で、時期としては6〜7月辺りで中退してしまう。
入学したとたんに学校へ行かなくなるケースが増えている。
義務教育ではないので、30日以上学校を休むと、中退を余儀なくされる。


・高校中退者の数は増えていないが、少子化の影響で、全体に占める比率は高止まりしている。


・中退する前に、通信制高校へ転入すると、中退者としてカウントされない。
通信制高校の在籍者は約19万人と増えている。
数字に反映されない中退者も含めると、実態はもっと多い。


・中退の理由は、「学校が合わない」「友人関係」「学力不振」が各2割いる。


・中退理由の「学校が合わない」には、例えば、特別進学コースに入った生徒などもいる。
特別進学コースは、1日7〜8時間、学校で勉強をする。
ひたすら板書して、宿題が山のようにある。
あとは、暗記とテスト。
進学後に、「こんなはずでは」と違和感を覚える。


・子供たちは日常的に携帯電話から「LINE」などのSNSを通じ、友達のネットワークを形成しているのに、それを教師は知らない。
例えば、「LINEでいじめをした」という生徒が中退させられた。
しかし、実際にその学校の教頭に会って話すと、LINEの存在を知らなかった。
中退処分を下す教員側が、子供たちの間に広がるネット社会を理解していない。


・中退者の大多数が、高校を卒業しておけば良かったと後悔する。
ハローワークへ行くと、高卒の求人には応募できず、中卒の求人は、年間40件程度しかない。
10代で人生の選択肢を極端に狭められてしまう。
だから、中退で悩んでいる時期に踏ん張ることが大切。
その為に、原因となっている人間関係や学力などを突き止め、しっかり指導する。
高校中退の危機を克服できた人は、比較的良い人生を送っている。



【立ち直るために必要なこと】


・高校中退から立ち直るのに必要なものは、「生活習慣の改善」「環境を変える」「学力を付ける」の3つ。


・特に「生活習慣の改善」が大事。
生活の昼夜が逆転し、ひきこもりに陥るケースが多い。
高校の中退者には、朝起きて夜寝るという当たり前の生活習慣が身に付いていない場合が多い。
NPO「高卒支援会」の塾では、朝から出席できない人に、「何時に来られるか」を聞いている。
徐々に体を慣らすところからはじめる。
一度も「来たくなかったら、来なくてもいいよ」と言ったことはない。


・「環境を変える」とは、学ぶ場所を変えるということ。
東京都と大阪府には、公立高校の転入制度(補欠募集制度)がある(全国的にはまだない)。


・東京都の都立高校・補欠募集制度とは、定員に欠員が生じた都立高校が学期ごとに補欠募集を実施すること。
8月、12月、3月の3回行われる。
特に8月の試験では、高校1年は、定時制や通信制からでも全日制を受けられる。
工業科から普通科へといった、異なる学科への転学も可能。
不登校・いじめ・ひきこもり予防対策に効果的だし、財政負担もほとんどかからない。


・社会で働くことの尊さを小学校からずっと誰も教えない。
小学校から高校まで、「良い学校へ行きなさい」と先生も親も言う。
働くことを真剣に考えるのは、大学2年生の終わり頃から。
これでは、あまりにも遅い。


※※※


高校中退のお話しって、社会人が会社を辞めることと、根っこの部分は同じなんだなあと思いました。
原因も、立ち直る方法も似ています。


厚生労働省は、新卒で入社したのにすぐ辞めてしまう現実を数字で公表しました。


●若者雇用関連データ|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/topics/2010/01/tp0127-2/12.html


入社3年での離職率は、中卒 62.1%、高卒 39.2%、短卒 39.9%、大卒 31.0%です。
せっかく大学まで行っても、3割を超える新卒社員が、入社3年以内に離職しています。
入社する前と、実際に入ってからの、仕事に対する理想と現実のギャップが原因と言われています。
よくニュースで、「ブラック企業」なんて言葉が出てくるけれど、日本の殆どの企業は、体質的にブラックなのだから、実際に目の当たりにしてショックを受けるのでしょうね。


「働くこと」・・・もっと言えば、「生きること」を教えてくれる人がいないのが実情です。
親や先生でさえ、それを教えられないのです。


「中流」とか「普通の暮らし」というものは、実は薄い氷の上にある幻影だという事を大人すら気づいていない。
そういうのは、バブル崩壊迄のお話し。
その淡い幻影を維持する為、恐ろしい迄に精神を切り刻み、耐え忍んでいます。


子供たちの高校中退は、できれば避けたいものです。
しかし、大人が会社を辞めることは、必ずしも「悪」ではないかなと思います。
自分の職場以外の人達と接することの方が多いので、自分の会社内でしか通用しないルールを知ってしまいました。
視野が広がったおかげで、生きる手段は無数にあることを知りました。
悪いことではありません。

Posted by kanzaki at 2014年08月10日 21:56