2014年09月11日

新学期になったのにダラダラとやる気が無い子供へ、脳が目覚める3ステップ

新学期になったのに、子供がダラダラとやる気が無い家も多いかと思います。


日照時間が短くなり、人の気分に大きな影響を与える脳内ホルモン「セロトニン」の分泌が減りがち。
この時期に有効な、脳が元気になる方法が3つあります。


1.認知を変える:ご褒美を結びつけよう

2.行動を変える:まず、やってみよう

3.脳をだまそう:ガッツポーズでやる気アップ


解説は脳学者・中野信子さんです。
(プレジデントファミリーより)


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このイラストのようにガッツポーズをすれば、やる気がアップするのですね。
まあこの人、こう見えて、この格好のまま死んでいるのですけれどね。



【1.認知を変える:ご褒美を結びつけよう】


勉強をすると得られる報酬をたくさんぶら下げます。
報酬はわかりやすく、しかも具体的である必要があります。


・受験生ならば、志望校見学に連れて行き、生き生きと学ぶ先輩たちを見せてあげ、憧れを喚起してモチベーションアップ。


・脳には、ミラーニューロンという神経細胞があります。
通称「共感脳」。
他人の行動を見るだけで、まるで自分が同じ行動をしているかのように脳を反応させます。


・文章を読むだけでもO.K。
実際に志望校見学をしなくても、憧れのキャンパスライフが書かれた雑誌を読むだけでも、そこに自分がいるかのように脳が反応します。



【2.行動を変える:まず、やってみよう】


行動でやる気を出す方法です。
とにかく、まず、やってみるのです。


・人間は何かをはじめる時、もっともストレスを感じます。
脳内では、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されています。
これが何かをするときの心理的ハードルとなります。


・ストレスを無視して、とりあえずやってみます。
すると今度は、「切りがいいところまでやらないと気が済まなくなる」という脳のクセが出て、すぐにやめられなくなります。


・やりはじめると脳は「嫌だと思っていた勉強だけれど、意外とコルチゾールは少ないぞ」と認識します。
このことが、嫌だったことも始めてみると案外続けられる理由なのです。



【3.脳をだまそう:ガッツポーズでやる気アップ】


もう一つの、行動でやる気を出す方法です。
やる気のあるポーズをとってみるのです。


・社会心理学者・エイミー・ガディが実験を行いました。
強いポーズを取った場合、テストロン(積極的に立ち向かう気持ちが生まれる)が上昇し、コルチゾール(ストレスを感じる)が激減することがわかりました。


・やる気のあるポーズを取るだけで、人の脳内にはやる気の出るホルモンが分泌されます。
どんな姿勢・表情をしているかを脳へ情報がフィードバックして状況判断しています。
気分が良くなくても笑っていると、「気分がいいんだ」と脳がだまされます。


・やる気が無い時、姿勢が悪くうなだれがち。
姿勢を正すだけでも効果的です。


・親はいつも笑いかけてあげましょう。
ミラーニューロンのおかげで、お子さん自身が笑顔になったように感じ、気分も上昇します。


・雑念があって勉強できないときは、「パズル」が有効。
「竹やぶ焼けた」など、前からでも後ろからでも読んで同じ文章になる回文を考えてみる。
クロスワードなどもいい。


※※※


子供だけではなく、かえって大人にも有効なものばかりですね。
心の中から変えるのではなく、外(形)から変えていくと良いのですね。
心という見えないものに対処するのは難しいですが、具体的な行動でアプローチするのは、実践的で理解しやすいです。


職場を変える事が出来ないならば、それを積極的に取り組めるような姿勢(心)を自分の中から変えていくほうが現実的です。


経験上、嫌な相手・嫌な仕事にこそ、表面上だけでも笑顔を無理やり作って対応すれば、心が後からひっぱられるものです。


また、汚い言葉、愚痴などのマイナスな言葉は使わない。
使ってしまうと、これも心があとから引っぱられるからです。


案外、心をコントロールする方法のとっかかりというものは、シンプルなのですね。
自殺して地獄へ行く程のパワーがあるなら、そのパワーをとりあえず、口角をあげて笑顔を作る方に向けてみると良いと思います。

Posted by kanzaki at 2014年09月11日 21:48