2014年10月28日

ナイスガイシンドロームとは?〜愛されたがりの「いい人」たちの憂鬱

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誰しも「いい人」でありたいと願います。


「ナイスガイシンドローム」とは、他人を意識し、認められることに腐心する心理状態のことです。


心理療法医のロバート・A・グラバー氏によって、アメリカで広まりました。
この心理状態がつづけば、人間関係が壊れたり、無気力・うつへつながります。


下記の自己診断テストで○が多い人は、ナイスガイです(ロバート・A・グラバー著「『いい人』たちの憂鬱」より)。

(1)人と対立することは避ける
(2)規則やルールには従う
(3)性生活に不満を持っている
(4)困っている人がいたら助ける
(5)感情を抑えるようにしている
(6)他人に評価されたいと思う


●Amazon.co.jp: 「いい人」たちの憂鬱: ロバート・A・グラバー, 坂本 理: 本
http://www.amazon.co.jp/dp/4862380158


(雑誌PRESIDENTより)



新潟青陵大学大学院・碓井真史(うすいまふみ)教授は、こう説明しています。


「善人が人のために頑張っても報われないときに傷つくのは、その善意が『自己愛』によるものだから。
マザーテレサなら、そんなことは思わないだろう」


善意に満ちていても、自己肯定感が低ければ、報われないと物足りなく感じてしまうのです。



作家&心理カウンセラー・五百田達成(いおたたつなり)氏は、こう説明しています。


「もともと同調圧力が強い日本では、SNSの流行が、人々の承認欲求を加速させている。
相手に気に入られ、認めてしまうと、何でも『うん』と言ってしまう"イエスマン男子"、つまりナイスガイが増えている」


「日本人は『意見を否定される=人格を否定される』と考えがち。
自分の芯がぶれなければ、必要に応じて"バッドガイ"にもなれるはずです」


●五百田達成オフィシャルサイト
http://www.iotatatsunari.com/


※※※


今の日本に住んでいる社会人の殆どが、多かれ少なかれ、ナイスガイシンドロームではないでしょうか。
みんな、映画や小説に出てくる主人公になりたがっていますから。


ナイスガイシンドロームという言葉は知りませんでした。
「これって、『キョロ充』な面があるなあ」とも思いました。


●キョロ充とは - はてなキーワード
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%AD%A5%E7%A5%ED%BD%BC

【特徴】
キョロ充の特徴として、学校の教室や食堂などで、自分の知り合いや顔見知りがいないかどうか、キョロキョロと常にあたりを見回すような行動が見られる。
1人で学食を食べることはこの上ない恥だと感じており、そんな自分を誰か知り合いに見られはしないかと、強い恐怖心や強迫観念を抱いている。
一応リア充グループに属してはいるが、そのポジションは最下層に位置する。
別名金魚の糞。
また、キョロ充には大学デビューが多いとの報告がある。


リア充ぶっているが、実際はリア充ではなく、人の目を気にしすぎ、どんどん自分というものがなくなり、薄っぺらな人間です。
これだって、多かれ少なかれ、誰にだってあてはまる事だと思います。


今、日本の空気が重くて、全体的に停滞気味なのは、元気がないからではないと思います。
みんな、「いい人」になろうとし過ぎているからだと、私は考えます。


「アナと雪の女王」の劇中歌を
「♪ありの〜ままの〜姿見せるのよ〜ありの〜ままの〜自分になるの〜」
とみんなが、ついつい歌ってしまうのは、ナイスガイシンドロームを克服したい心理が働いているのかもしれませんね。

Posted by kanzaki at 2014年10月28日 22:42