2015年03月01日

「大ニセモノ博覧会−贋造と模倣の文化史−」が国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)にて開催されます〜私にとってのパチモンは「モビルフォース ガンガル」

nisemonotennji-03.JPG


3月10日より、「大ニセモノ博覧会−贋造と模倣の文化史−」が開催されます。


国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)にて、ジュラ紀から現代までの「ニセモノ」「ホンモノ」を約300点展示する企画です。


●大ニセモノ博覧会|プレスリリース|歴博の活動|国立歴史民俗博物館
http://www.rekihaku.ac.jp/outline/press/p150310/

・開催期間:2015年3月10日〜5月6日(月曜日休館)
・会場:国立歴史民俗博物館 企画展示室A・B


nisemonotennji-04.JPG


●特設サイト:大ニセモノ展
http://www.rekihaku.ac.jp/exhibitions/project/old/150310/specially/index.html

●国立歴史民俗博物館で開催する「大ニセモノ博覧会」のポスターが妙にぶっ飛んでるんだが…
http://www.excite.co.jp/News/it_g/20150227/Togech_19860.html

nisemonotennji-02.JPG


●ジュラ紀から現代までの「ニセモノ」を並べる「大ニセモノ博覧会」 国立歴史民俗博物館が開催
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1412/20/news004.html

●ニセモノぞくぞくの「大ニセモノ博覧会」 案内役はギャラ子に!
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1502/27/news116.html
柴咲コウさんの声をもとにした「ギャラ子Talk」が音声ナビゲーターに採用された。


国立歴史民俗博物館の西谷大(まさる)教授が、この企画について解説しています。


・ニセモノ(偽物)といいますと、「食品偽装」「偽ブランド」など、お金儲けをするために他人を騙すというイメージがあります。


・しかし、ニセモノを歴史的に見ますと、ある時代の社会には、生きていく上で必要欠くべからざる重要な道具にもなります。
「ニセモノ」が「ホンモノ」を乗り越え、文化的な創造性を発揮することもあるのです。



【地域社会で活躍するニセモノ】

・1コーナーでは、山口県、兵庫県播州、千葉県の3家の収蔵品をとりあげています。
各家のコレクションには、多くのニセモノが含まれるのですが、それぞれに地域性があり、しかもニセモノにも活躍の場があったことを明らかにしています。


・地域社会においては、人間関係の維持、人脈作り、家業の商談や、社交の場として、「宴会(接待)」が重要でした。
日本の座敷はシンプルです。
その空間に、季節や客にあわせて、書画骨董で演出するのが主人の力量です。
座敷には屏風を立て、床の間に掛け軸をかけ、客に見栄を張り「家の格」を自慢するのです。
地域社会で生きていく上において、ニセモノの書画にも、立派な活躍の場があったのです。



【人魚のミイラ:ニセモノの創造性】


・今回、人魚のミイラを展示しています。
サルの上半身と、サケの胴部を組み合わせて作られたものです。
今回の展示に合わせ、伝統的な手法で、新たに製作しました。


・人魚の歴史は古いです。
「日本書記」の推古27年(619)4月の近江国蒲生河(おうみのくにがもうがわ)にて、「魚でも人でもない生きもの」と記録されています。
近年まで、人魚の目撃例は、日本各地で残されています。
時代により、信仰の対象として大事にされた人魚のミイラもあれば、金儲けの道具として見世物小屋や海外へ輸出されたミイラもあります。


・人魚のミイラはニセモノですが、製作方法そのものはホンモノです。
人魚の歴史を通じて、人とは一体なんだろうという疑問を感じて欲しいです。



【ホンモノも展示されています】


・300展の資料を展示します。
ニセモノだけではなく、新発見の織田信長が東大寺へ宛てた文書(真筆)も見どころです。
なぜ、ニセモノの展示で、ホンモノが展示されているのか?
その謎を是非、展示場で理解していただければと思います。


・単に、ニセモノを展示するだけではなく、ニセモノとホンモノとの複雑な関係性が、時代や社会的背景によって、どのような原理で振幅してきたのかを明らかにした展示となっています。


※※※


【やはり、パチモンといえばガンガル】


nisemonotennji-01.JPG

真面目な場所で、変化球な展示をされると、ニヤリとしてしまいます。
博物館が、ニセモノの展示というのが面白いです。


私にとってニセモノといいますと、有名なマンガやアニメのキャラクターを模した「パチモン」が浮かびます。


私の時代ですと、「機動戦士ガンダム」のパチモンであるプラモデル「モビルフォース ガンガル」が有名です。
ガンプラブームの1980年頃、東京マルイより発売されたプラモデルシリーズです。
「ガンガル」や敵メカ「量産型ズク」「旧型ゲルグ」「ジドム」「アッカム」などは、本家をどことな〜くパクりつつ、それでいてチープな「これじゃない」感を醸し出しております。
その微妙な空気から、かえってコレクターがいるぐらいです。
本家ガンダムを製作したサンライズのアニメ「ケロロ軍曹」でも取り上げられていましたね。

●ガンダム☆ニセモノ☆ガンダムのニセモノ☆ガンダムの心
http://rx78-gundam.com/gunkoro_nisemono02.html


昔は駄菓子屋に、有名アニメのパチモングッズが売られていましたね。
どこまで本気で似せようとしていたのか疑わしい感じが、これまた好きです。



是非、次回は、みうらじゅんさん監修で、現代のニセモノ展示会をして欲しいものです。
もちろん、笑える奴で。
以前、みうらじゅんさんは、「国宝みうらじゅん いやげ物展」を開催しました。


「いやげ物」とは、「一体、誰が買うんだろう?」と、店先で疑問を投げかけてくる土産物界のアウトローの事です。


●土産物界のアウトロー大集合 「国宝みうらじゅん いやげ物展」開催 - ねとらぼ
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1401/23/news012.html

Posted by kanzaki at 2015年03月01日 20:02