2015年04月05日

夜間中学(中学校夜間学級)とは?〜様々な事情で義務教育を修了できなかった人達が、再び学べる場所


(映画「学校」原作者松崎運之助(前半)NHKラジオ深夜便)


「夜間中学(中学校夜間学級)」というものがあります。


夜間中学とは、さまざまな事情で、義務教育を修了できなかった人達が学ぶ公立中学校の夜間学級のことです。
8都府県31校に設置されています。
高齢者、外国人など多世代、多国籍の生徒が学んでいます。



公立中学校に設置された夜間学級。
戦後の混乱、不登校など、様々な事情で義務教育を修了できなかった人達が通っています。
そういった方々に、学習機会を提供する大切な役割があるのです。


また、外国人も多いです。
日本で仕事を得た親に呼び寄せられた若者、国際結婚で定住した人などです。



東京足立区立第四中学校。


1951年、同校に夜間学級が設置されました。
2014年度の生徒は88人。
外国籍の生徒の国籍は、9カ国。


ホームルームの後、午後5時30分から1時間目が開始。
40分刻みの授業。
給食を挟んで、4時間目が終了するのは、午後8時55分。


夜間学級は全部で10クラス。
そのうち6クラスは、日本語学級。
日本語を十分に理解できない外国籍の生徒が学んでいます。
目標は、一般学級での授業に対応できる日本語を理解することです。


一般学級は、昼間の中学校と同じ教科書が使われます。
国語、数学などだけではなく、体育や音楽など全9教科を教えます。
高校進学を意識したクラスも設定されています。


※※※


どんな事情があったにせよ、再び自ら学びの場に足を踏み入れる姿勢は素晴らしいと思います。
80歳を超えてから通っている人もいるそうです。


1県1校の夜間中学拡充構想があるそうです。
地方では、学びたくても学べない人が多いでしょうから、良いことだと思います。


義務教育ですので、授業料は無料です。
教材費や行事費等の金額の負担も少ないです。
原則的に15歳以上で、中学校を卒業していない人が対象。
在留資格がなくても入学することができます。


今は、外国籍の生徒がとても増えています。
外国人の義務教育に税金をあてることについて、いろいろな意見はあるでしょうね。


貧困によって学べない子がいるように、外国籍の子だって様々な事情があります。
日本の義務教育は、おそらく世界的にも高水準だと思います。
本当に教育が必要な子達には、学ぶ機会を金銭的な事を気にせずに学んでもらいたいものです。


2014年、マララ・ユスフザイさんは、17歳でノーベル平和賞を受賞しました。
彼女はこう語っています。

「1本のペンと1冊の本で世界を変えることができる。教育こそが唯一の答えだ」
Posted by kanzaki at 2015年04月05日 20:38