(あまちゃん、第4話より)
祖母・天野夏が、孫のアキに、海へ潜るのをすすめます。
アキは、泳ぎや潜りができないと躊躇します。
すると夏は突然、アキの背中を押して、海の中へ突き落とします。
水中深くから浮き上がるアキ。
夏が、浮き輪を投げ入れます。
天野夏
「ヘヘヘへ! どうだ?」天野アキ
「え?」夏
「しゃっこいとが、足が着くとか、着かねえとが、考える暇、無(ね)かったべ!」アキ
「は・・・」夏
「飛び込む前にあれこれ考えたってや、どうせ、そのとおりにはなんね。
だったら、何も考えず飛び込め。
なんとかなるもんだびゃ。
死にたくねえがらな(笑い声)」
※
●連続テレビ小説 あまちゃん - NHK
http://www4.nhk.or.jp/amachan/
・4月6日(月)放送スタート
・BSプレミアム 毎週月曜〜土曜 午前7時15分〜7時30分
・BSプレミアム:毎週土曜 午後6時00分〜7時30分(一週間分)
連日、あまちゃん関連ばかり書いております。
冒頭は、しごく名言ですねえ。
世の中の大抵のことに関連付けが出来てしまいます。
自分の人生を振り返るに、記憶に残っている出来事って、こういう感じでスタートしたことばかりなような気がします。
※
大抵、ほんの最初だけは、順調な滑り出し。
それは、過去の経験を踏まえてスタートするから。
(自分でそれなりに出来るであろうものを無意識に選定している)
ほどなくして問題発生。そして、失敗。
(前へ進んで新たな光景を見ることは、未知の領域に突入すること。過去の経験則が通じない)
ここで簡単に諦めたことは、あとで振り返ってみても、殆んど記憶に残りません。
なにも経験として得ることもありません。
「器用貧乏」と呼ばれたり自覚している人は、大抵はこんな感じ。
何にでも手を出すのだけれど、結果的に何も身につかない。
※
記憶に残っているものって、大抵は「巻き込まれ型」です。
ガンダムのアムロ、ダイ・ハードのブルース・ウィリスみたいな感じ。
本人の意志とは関係なく、自分にとって都合の悪い展開に突き飛ばされます。
当然、いきなり問題発生。
なんにも経験したことが無い事ですから。
逃げ出したいのは山々なのですが、いろんな事情があって、こういう時に限って逃げられません。
極端な話し、逃げる=死。
そこで、今の自分に出来ることを必死になってやります。
ちょっと前に進むと、また新たな問題発生。
進んだからこそ見えた問題です。
「問題」というより「なにを具体的にやればいいのか」が見えてくるのですよね。
具体的な細かいタスクが分かってくる。
それを「問題発生」と焦り、パニックになってしまうとオシマイ→鬱発生。
漠然とした問題は、それこそ何をしていいのか分からないけれど、小さい単位のタスク化ならば、明確な行動に移せます。
例え、それが過去に経験したことのない事だとしても。
そんな感じで、進めば進むほど、自分の知らなかった事と連発で遭遇します。
それこそ自分の五感を使い尽くす故、記憶にも残ります。
最後に辿り着いたものは、ある意味、前人未到の山の頂です。
そこで味わうもの空気は、また格別です。
※
アインシュタインの言葉とも似ています。
「どんな問題も、それを生み出したときと同じ意識のレベルでは解決できない」
前へ進めば進むほど、過去の例にならって行動するというパターンは出来ないものです。
なにせ、今やろうとしていることは、「パターンを作る行為」そのものですから。
過去の経験、これまでの考え方。
自分では、それなりに積み上げてきたものだと思っているのですが、大抵は、新しいことの前では無力化します。
解決する方法は、前へ進むことです。
失敗も怪我もある。
でも、死にたくないから、なんとかもがきあがく。
スマートではないけれど、実に人間らしい記憶に残る行動です。
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