「芸術新潮 5月号(新潮社)」の特集は、画家・モランディです。
●ジョルジョ・モランディ - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3
ジョルジョ・モランディ(Giorgio Morandi, 1890年7月20日 - 1964年6月18日)は、20世紀前半に活動したイタリアの画家。
1920年頃からは、卓上の静物という、単一の主題を繰り返し描くようになる。
モランディが描く対象は、テーブルの上に置かれた瓶、水差し、碗などであり、何の変哲もない質素な容器類である。
モランディを語るうえでのキーワードは、「反復」です。
なぜ彼は、同じものを繰り返し描き続けたのでしょうか?
※
・モランディは、似たようなモチーフを何度も繰り返して描きます。
・反復は、創造性の対極に思えます。
しかし違います。
白紙の状態(ゼロ)からの創造などありえないからです。
デンマークの哲学者 キルケゴールはこう語っています。
「反復は、発見されるべき新たなカテゴリーなのである」
・モランディは作品を描く際、モチーフや構図をほぼ一定にします。
色調、採光の強さ、タッチの微妙な変化のみに探求を集中させています。
ある意味、「連作」のような試みです。
1940年代、特に繰り返しが行われています。
・限られたモチーフをあちらこちらに置き換え、演出を行います。
モノどうしを近接させたり、離したりしています。
また、明暗の対比が強調されているものもあれば、全体に光があふれ背景と識別できないものもあります。
微妙に計算された反復と差異による戯れといえます。
・連作を通しモランディは、反復によって様々な差異の冒険に芸術を賭けます。
描く対象を限定することで、ひとつひとつの作品の差異は、色調、光、タッチ、マチエール(材質によってつくり出される美術的効果)に委ねられます。
この差異の演出により、反復と創造がお互いに交差しながら芸術の本質を形作っています。
※※※
芸術系の解説は大抵、一般人には理解しにくい言葉の羅列です。
上記は、記事の中でも、わかりやすいところだけを更にアレンジして抜粋しました。
それでもよく分かりませんね。
私は日本画を習い始めて3年以上経過しましたが、同じものばかり描いています。
最近はもっぱら、「ひまわり」です。
現在、製作中の絵です。
一瞬、前作と同じように思いますが、実は違います。
複数のひまわりや葉の並び方・大きさが全く違います。
岩絵の具(色の付いた岩を細かく砕いたもの)をニカワ液と混ぜて、紙に色を定着させる際の方法は、前回を踏襲していますが、慣れてきたので、以前より塗り方が大胆になっています。
前作より花びらを2倍以上大きくしたので、後ほど、植物らしい細かい線を描いていく予定です。
他にも、前回にはなかった様々な試みをしていく予定です。
私が前作と同じようなモチーフで描いた理由は2つです。
(1)一度は同じようなものを描いているから、完成後の全体像が想像しやすいし、前回に使った技術を反復することで、精神的にリラックスして描ける。
(2)前回で編み出した、自分オリジナルの描き方をより洗練することで、他者との差別化をはかれる。
大昔の画家は、大金持ちから依頼されて描いていました。
描くものは、本人の趣味嗜好とは別で、依頼主にあわせたものです。
大きな作品になると、弟子たちを手伝わせての「共同作業」になります。
芸術家というより、職人だったのです。
私は趣味で好きにやっているだけです。
締め切りもなければ、題材も自由。
描き方だって、他人と同じにする必要はない。
気になった描き方があれば試してみて、大いに失敗してもいい。
大事なのは、好きだから描くというモチベーションのみです。
そういう自由な環境で描かせて頂いている事に、感謝しています。
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