「うつ病」は、誰にでも起こりうる病気です。
クスリと併用できる最新療法に、「認知行動療法」というものがあります。
認知行動療法とは、ものごとの受け取り方、考え方を変えて、ストレスをうまく対処する治療法です。
日本でも2010年から保険適用されました。
うつ病患者は、16回まで保険が利きます。
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【ストレス対処の基本形】
変調(気分、行動、身体)
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気づき
↓
問題
↓
気力が出ない→『休養・気分転換(行動活性化)』
↓
想像上の問題(考えすぎ)→『考えを切り替える(認知再構成法)』
↓
現実の問題→『問題に対処する(問題解決スキル)』&『問題に対処する(相談)』
↓
自分らしく生きる
※
●「気力が出ない人」は、まず休養。気分転換のための「行動活性化」を図る:
疲れたからといって寝てばかりいると、かえって嫌なことを考えてしまって心が曇ります。
そんな時、意識的に気持ちが晴れる行動を増やすのです。
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●「考えすぎ」の人は、考えを切り替えるため、気持ちの整理をする:
「7つのコラム法」を用いる。 問題が生じた時の7つの項目を書き出し、気持ちの整理をします。(1)状況
(2)気分
(3)自動思考(問題に対して無自覚に生じる考え方のこと)
(4)根拠
(5)反証
(6)適応的思考
(7)今の気分なにかの拍子に"嫌だ"と感じたら、その時の様子を(1)〜(7)に沿って振り返ります。
難しいのは「(5)反証」。
反対の事実を探す作業です。
嫌なことがあると、ついそれに意識が向きますが、いいことも起きているかもしれない。
現実をていねいに見て、嫌なことばかりではないと自覚するのです。
これができると適応的思考が身につきます。
「次からはこうしたらいい」というしなやかな考え方ができます。
気分も明るくなり、ストレス対処の基本形の終盤「現実の問題への対処」もできるようになります。
職場の人間関係で悩んでいたら、人事に相談して配置換えしてもらったり、保健スタッフに話しを聞いてもらうなど、思いつく限りの解決策を挙げます。
解決策が浮かばない場合、少しでも問題が小さくなるように次善の策を考えましょう。
健康な時には無意識にしている思考を「型」として意識し、しなやかに自分らしく生きられるようになります。
以上が、「認知行動療法」の概要です。
日常の中で、これを組み込むのは良いと思います。
しかし、既にうつ病の人が、我流で行うのは危険。
専門家に相談しましょう。
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雑誌AREAを読んでいたら、他にも治療法がたくさんありました。
うつ病の患者が、自分で自分を治すなんて無理。
ステージが進む一方です。
うつの経験があるフリーキャスター・丸岡いずみさんは、こう語ります。
うつは心の弱い人がかかる「心の病気」という偏見が自分の中にあり、そのことが事態を悪くもしました。
しかし、うつは「脳の病気」です。
クスリも心に効くのではなく、脳内の伝達物質に働く。
それを知ったとき腑に落ちました。
他の病気同様、治療体系もできている。
だから過剰に不安がることなく、疑わしい場合は専門家に診てもらうことをお勧めします。
※
仕事が増える一方なのに、人は増えず。
長時間労働や過大なプレッシャーで、30代〜40代のうつ病が増えています。
うつ病(orなりかけ)になったら、その解決策として、「会社を辞める」を選択してよいと思います。
学校内のイジメと同じで、その閉鎖環境から一歩出ることは、実は最良の選択なのです。
自分自身、昔の人が考えるセオリー通りの生き方をしていません。
とにかく軽量・身軽でやってきました。
こう考えるようになったのも、ストレスから来る病気を患ったせいです。
一度痛い目にあうと、外野のうるさい声が、どうでもよくなりました。
何十年も前と、考え方・生き方が変わってきた日本。
その中でいまだ、うつ病に結びつく悪い習慣だけははびこっています。
日本に住み着くラスボスです。
しかもこのラスボス、アメリカのウォール街にまで手をのばし、若手を自殺に追いやっています。
ウォール街の自殺率は、全米平均の1.5倍です。
休日は月に4日が限界。
そんなラスボスとは戦わず、逃げてよいと思います。
反論もあるかと思いますが、逃げなきゃ、冷静な考えに戻せません。
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