夜22時のコインランドリー。
私は、スニーカーを洗いに出かけました。
前回、コインランドリーへ赴いた際、スニーカーなどのシューズを洗濯する専用の機械があることに気づいたからです。
いつの間に設置したのだろう。
今風のドラム式ではなく、昔からある洗濯機の形(上から洗濯物を投入する)。
中に一本、棒が刺さっており、少し固めのブラシが周囲に向かって伸びています。
これで、シューズをゴシゴシと洗うようです。
毎日、スニーカーを愛用している私。
ジョギングはもちろんの事、会社でもスニーカーを履いています。
他の人は、ちゃんと革靴を履いて仕事をしている職場。
しかし、なにかと作業をしたり移動が多いので、スニーカーの方が重宝するのです。
スニーカーって、洗うのが面倒ですよね。
衣類は洗濯機で全自動なのに、シューズ類は専用ブラシで、ゴシゴシと手作業。
それを自動でやってくれるのですから、本当にありがたいです。
※
大人用のシューズは、2足までしか1度に洗えません。
説明を読むと、シューズ紐を結んだままの場合、キツ目に結んでくださいとの事。
インソールは外したほうが良いのかは書いてありません。
とりあえず、インソールは外し、シューズと一緒に洗濯槽に入れました。
コインを投入。
200円で20分間、洗ってくれます。
ほどなくして、静かに動き出しました。
※
夜のコインランドリー。
幾つかの洗濯槽が静かに回っています。
アイドルヲタクの私ですら聴いたこともないアイドルの曲が、有線放送で流れています。
お客は私ひとり。
自動販売機で、130円のアイスコーヒーを購入。
簡素な椅子に腰掛け、で小説を読んでいました。
コインランドリーにいる時が、一番集中して本を読むことが出来ます。
喫茶店のようなフカフカの椅子でもなければ、こだわりの豆をひいたコーヒーでもない。
それなのに、喫茶店にいるより、ずっと居心地が良いのです。
※
三島由紀夫の小説「金閣寺」を読んでいました。
内容は、あらためて言う必要はないかと思うので割愛。
昔の作品ですが、私には古くも新しくもない、常に「今」の作品です。
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20分が経過。
洗濯機はアラームが鳴るでもなく、いつの間にやら静かに終わっていました。
洗濯槽の蓋を開けると、きつく縛っていたシューズ紐がほどけていました。
かなりの洗浄だったようです。
この洗濯機の上に、シューズ専用の乾燥機が備え付けられていました。
電子レンジぐらいの大きさ。
蓋を開けると、奥の方から4本の棒が伸びています。
この棒にシューズを差し込み、乾燥させるのです。
はて、インソールはどう乾かしたらいいのか分からなかったので、これは乾かさずに持ち帰りすることにしました。
(脱水されており、ほとんど乾いていましたし)
この乾燥機は、100円で20分使用できます。
またも小銭を徴収。
しかし、面倒なシューズの洗濯・乾燥を1足につき150円で行ってくれるのですから、非常にありがたいです。
しかも、待ち時間は読書に没頭出来ます。
20分経過。
シューズが見事に乾燥していますよ。
もう、このまま履いても大丈夫なぐらいです。
こんな便利な洗濯機、もっと早くにしっておくべきでした。
これでどんどんシューズを履き倒しても、マメに洗って清潔に出来ます。
※
洗濯中、珍しく、お客が立て続けに二人来ました。
一人は、クールビズ姿の中年男性。
もう一人は、ラフな格好の、これまた中年男性。
中年男性3人が、夜のコインランドリーで遭遇。
しかし、小説のような展開があるでもない。
私は読書をして、他の人達も、備え付けの雑誌を読みふけていました。
同じ空間にいながらにして、何も共有しない関係。
互いが互いに、存在を打ち消し、邪魔にならないように過ごしていました。
昨今の喫茶店には無い空気。
そうそう。
私が望む空間というのは、こういうもんなんですよ。
※
●関連記事: コインランドリーで過ごす、無駄な時間が好きです
http://kanzaki.sub.jp/archives/003391.html
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