2016年03月15日

日本画制作日記(新潟県のトキ編)〜飛翔姿の下書きを開始

tokimax315-01.JPG
(トキは、飛行時に首を伸ばすこと、脚が尾羽より飛び出ないことなどが特徴です。
上記の下描きでは脚を描いてしまっていますが、後で消しました)


現在、日本画の新作を描いています。


新作は、「トキ(朱鷺)」にしました。
新幹線ではなく、鳥のトキです。


トキは新潟県の「県の鳥」です。
地元民が題材として描くのに、もっともふさわしい日本画の題材ではないかと思います。


トキを題材にした絵や写真を調べたのですが、どれも横からの姿ばかりで、上から飛翔した姿を描いたものはありませんでした。
ですので、私はその姿を描くことにしました。


写真じゃないのですから、他のアングルから空想して描くのも面白いかなと思いました。



私の下描きの方法は、他の人とは多分、違ったやり方をしています。


・半透明なトレーシングペーパーへ直接描きます。下には、白い方眼紙を敷いています。

・ペンは、無印良品の「こすって消せるボールペン0.5mm」の黒・赤を使用します。


トレーシングペーパーに普通に描いてもいいし、別に描いた複数のデッサンを組み合わせ一枚の紙に描く際にも便利です。
下に原紙を置いて、上からトレースすればいい。


私は、こすって消せるボールペンを使って描くので、何度消しても耐えうる丈夫な紙を探していたら、トレーシングペーパーにいきつきました。


トレーシングペーパーに描いたボールペンの線を消しても、うっすらと白く線が残ります。
下に黒い紙を敷くと、その線が現れます。
一度描いて消した線を再び使いたいと思った際に便利です。


鉛筆ではなくボールペンを使うのは、はっきりと描けるから。
拡大・縮小コピーをしても、はっきりと複写できます。
スキャナーを使ってパソコンに取り込む際も便利。
しかも、ボールペンなのに消せるから、何度でもやり直しができます。
また、鉛筆で描くと手が汚れたり、消しゴムカスが出ますが、ボールペンだとそういったことがありません。


赤色のボールペンでアタリをつけ、黒いボールペンで描いていきます。


最初、鶴の骨格を参考に描いていきました。
ところが、トキにしてはやけにスリムな感じになってしまいました。
トキって、案外ずんぐりむっくりなんですよね。
ペリカン目トキ科の鳥ですから。


首を太くしたら、羽をそれに合うように大きくしました。
体もでかく、がっしりした感じに変化。
いつのまにやら、かなりマッチョなトキになりました。
最初に描いた骨格の3倍ぐらい大きくなり、原型が無くなりました。


鳥を普通に描くと、あっさりした線になってしまいます。
ご存知のとおり、私はこってりと描くのが好きです。
それに見合うディテールにするとなると、細かく羽を描くことになります。


羽を描いているうちに、なんだかだんだん、ロボット的というか、ガンダムちっくな線になっていきました。
ディテールが、フリーダムガンダムやウイングガンダムゼロの背中の羽根っぽくなりました。


トキの目は、黄色で丸く、ひょうきん(死語)な感じです。
私のイメージするトキは、強いイメージなので、目は丸目にしません。
「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」に登場するヤクト・ドーガの顔っぽくしました。


写真ではなく、これは私のイメージするトキなので、現実と違ってかまわないのです。
強さが感じられるトキになったかなと思います。


もう少し描き込んだら終了。


今回描く紙の大きさは、F8号という大きさです。
A3コピー用紙より一回り大きいサイズです。
今までのF4号より大きいので、伸び伸びと描けます。


画材への転写をする際、F8号に対応する為、一回り拡大する必要があります。
コピー機を使って拡大する予定です。


もしかしたら一旦、スキャナーを使ってパソコンへ取り込み、Photoshopとペンタブレットを使って修正をするかも。


もし、空いたスペースができれば、「ユキツバキ(雪椿)」を描き足します。
ユキツバキは、新潟県の木です。
これもまた、新潟らしい題材です。

Posted by kanzaki at 2016年03月15日 23:12