●前回の記事: 日本画制作日記(新潟県のトキ編)〜胡粉(白い貝殻)を使って、和紙を真っ白に塗る
http://kanzaki.sub.jp/archives/003564.html
前回は、胡粉(白い貝殻)を使って、和紙を真っ白に塗りました。
今回は、トキを描いた下絵をこの和紙へ転写する作業です。
転写には、チャコペーパーとチャコパーを使用します。
●「チャコペーパー」公式サイト
http://chacopaper.com/index.html
普通のカーボン紙と違い、チャコペーパーは水で消せるのが特徴。
間違って転写した際も修正が容易です。
また、カーボン紙と違って、手や服、真っ白な和紙を汚さないで済むのもよいところです。
購入したチャコペーパーは、ロール紙になっているので、絵の大きさにあわせて裁断できるのでムダがありません。
チャコパーは、ペンシル型。
同じく水で消すことができます。
転写の際、転写忘れをした時の追記や、修正の際に使います。
購入したチャコペーパーは、だいたいA3コピー用紙より気持ち長いです。
ちなみにこの下絵は、トレーシングペーパーに描いたものをA3版用紙へ拡大コピーしたものです。
元の下絵の2割ぐらい巨大化させています。
和紙を貼ったパネルと、下絵の間に、チャコペーパーをはさみます。
ご覧のとおり、F10号のパネルは、A3コピー用紙よりひとまわり大きいことがわかりますね。
A3コピー用紙へコピーした下絵は、上部に紙を継ぎ足し、パネル側面に画鋲で固定しています。
赤色のボールペンで下絵をなぞっていきます。
筆圧で、チャコペーパーをとおして、和紙を貼ったパネルへ転写されるのです。
赤色のボールペンでなぞることで、下絵のどこを転写しているかが容易にわかります。
すべて、なぞり終えました。
下絵が赤色になったのが証拠です。
だいたい、15分程度で終わりました。
薄水色に転写されました。
しかも、真っ白な和紙は、まったく汚れていません。
これが、チャコペーパーを購入した理由です。
これがカーボン紙や、黒い念紙(日本画用の転写シート)だと、汚れてしまいます。
なぞり忘れたところは、チャコパーで直接、線を引きました。
尾っぽの羽が、全体に比べて少し短いような気がします。
数日たって、冷静な目で判断してから修正したいと思います。
水で線を消し、チャコパーで描けばよいので、修正もすぐ終わると思います。
次回は、この薄水色の下絵に沿って、墨で細い線を引いていく予定です。
前回に描いたヒマワリでも、一部、細く黒い線を引きました。
その時は、面相筆と岩絵の具を使いました。
しかし、私の技量では、細かい線を思い通りに引けませんでした。
今回は、別の方法で線を引きます。
今までの描き方と異なる初挑戦。
自分自身、楽しみです。
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