「断捨離」という言葉をよく目にします。
モノを捨てるということが、それだけ難しいからこそ注目されるのでしょう。
モノを捨てるに限らず、人は「キャンセル」することに躊躇してしまいがちです。
過去の損失を切り捨てるには、どのような思考法があるのでしょうか?
以下、グレッグ・マキューン著「エッセンシャル思考」からの抜粋です。
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採算の合わない投資をだらだら続ける理由は、サンクコスト(埋没費用)に対する心理的バイアスにあります。
「サンクコストバイアス」とは、すでにお金や時間を支払ってしまったという理由だけで、損な取引に手を出し続ける心理的傾向のことです。
上手に手放すテクニックを身につける必要があります。
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●失敗を認め、成功に向かう:
自分の失敗を認めるのは恥ずかしいことではない。
失敗を認めるということは、自分が以前よりも賢くなったことを意味するのだから。
●第三者の意見を聞いてみる:
他人の冷静な意見を聞いてみるといい。
何の利害もない立場からのアドバイスは、執着を断ち切るのに役立つ。
●ゼロベースで考える:
過去を無視してゼロから考える。
手間はかかるが、メリットも大きい。
効率的なリソース配分が可能になり、業務の非効率な点が見えたり、利用目的が明確化する。
まっさらな状態から、時間やお金、エネルギーの使い方をあらためて考えてみる。
惰性で続けていることは、すぐにやめるべきだ。
●流れで引き受けるのをやめる:
なんとなく引き受けてしまった約束であふれかえってしまう。
うっかり約束してしまうのを防ぐには、何か言う前に5秒だけ待つといい。
いったん立ち止まって、「これは本当に重要か?」と考えてみる。
あとで後悔することを避けることができる。
すでに約束してしまったことは、素直に間違いを認めてキャンセルすればいい。
よく考えず引き受けてしまったのだ、と正直に言って謝る。
●逆プロトタイプ:
「プロトタイピング」というものがある。
大まかなモデルを作成し、本格的に取り組む価値があるかどうかを試してみること。
何かをやめるときにも、同じやり方が応用できる。
たとえば、前任者の仕事を引き継ぐ際のこと。
報告書作成の量が膨大で、なおかつ緻密な内容のため、あまりに手間がかかりすぎる。
しかもそれほど利益に貢献するとは思えなかった。
あえて、報告書を作るのをやめて、どんな不都合が起こるかを様子見してみた。
その結果、誰も困っていないことが分かった。
何週間もの間、誰一人そのことに気づかなかった。
不要なことが実証できたので、堂々と報告書を撤廃することにした。
ためしに、その行動をやめてみるか、あるいは簡素化してみる。
しばらく様子を見て、とくに誰も困らないようならやめてしまったほうがいい。
何かをやめるのは、そう簡単なことではない。
やはり気まずいからだ。
しかし、不本意なことをやり続けていても、誰のためにもならない。
さまざまな心理的バイアスにとらわれず、「やめる」スキルを身につければ、人生はもっとシンプルになるはずだ。
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私の今年の目標「やることを減らす」。
これを可能にするには、上記のような「やめる術」が必要です。
実際にやろうとすると、「怖い」という感情が巻き起こります。
仕事関係もそうだし、プライベートでやり続けてきたことやお金をかけてきたこともそう。
私は年齢を重ね過ぎました。
自由になり、身動きをとれるようにするには、やめていかないといけません。
前へ進むため。
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