鬱などで仕事を失い、どん底状態になると、友達がいなくなるそうです。
飲み会の5000円すら出せないような状態で、すべての交友関係を今まで通り保つなんて不可能だからです。
人生を転げ落ちた時、周囲から人がどんどんいなくなる状態。
明らかに困っている友人を遠巻きにしたことがあるのではないでしょうか。
人も金も離れるときは離れていくものです。
その一方、自分がどん底状態にいると、「成功している友人と顔を合わせにくい」という心の働きもあります。
人は関係性という大きな可能性の根源を失っていくのです。
お金がない。
それだけのことが、人を孤立に向かわせる力場を避けがたく発生させます。
●発達障害サバイバルガイド 「あたりまえ」がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47 (著者:借金玉)
著者は対策として、「お金がない自分と呑んでくれ」と勇気を出して相手を誘ったり、普段からひとつの経済的階層に付き合いを絞らないことを心がけようと提案しています。
※※※
「鬱」などの病に限らず、職を失うことは誰にでもありえます。
そして、職を失ったことが無い人でも、勤め人ならばいずれ「定年退職」が訪れます。
最近は、仕事を辞めたあとについてイメージすることが多くなりました。
いきなりその時になってから考えても、行動が伴わないからです。
自分の親が退職し、年金をもらうようになったんだなあと思っていたばかりなのに、今度はもう自分の番です。
定年退職せずとも、60歳になって同じ仕事を続けていた場合、必ず給与の減額があります。
「無縁社会(むえんしゃかい)」という言葉があります。
単身世帯が増え、人と人との関係が希薄となりつつある日本の社会の一面を言いあらわしたものです。
NHKが2010年に制作・放送したテレビ番組による造語です。
何も解決せぬまま、もう10年も経ったのですね。
この問題の原因のひとつに、「お金がない」というのもあるのではないでしょうか。
お金に依存しなくても人や社会と接点を保てるように意識しないといけないと思うこの頃です。
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