●『「後回し」にしない技術』(イ・ミンギュ, 吉川南 著)より)
とうてい仕事を始める気分になれない。
誰でもそんな日がある。
ある仕事がとてもできそうにない気がしたら、まず簡単なことから始めて、失敗してもいいと気楽に考えてみよう。
できない言い訳ばかりを探さずに、すべき理由を探そう。
そして、その仕事と関係のある、簡単で小さな仕事をひとつ、いますぐに始めよう。
不思議なことに、いったん始めさえすれば、そこからは楽に進むことが多い。
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そこ(後回しにする)にはこんな共通点がある。
「意欲がわかない」を理由にしているということだ。
だが、生物学的に見れば、そうした考えは間違っている。
実際は、意欲がなくて始められないのではなく、始めないから意欲がわかないのだ。
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人間の体と心は、エンジンがかかると自動的に動き出す機械のように、いったん始めさえすれば、それがきっかけとなって嫌いなことをしている場合であっても動き続ける。
精神医学者のエミール・クレペリン(Emil Kraepelin)はこうした精神現象を「作業興奮(Work Excitement)」と呼んだ。
この理論によれば、人間の脳は体がいったん動き始めると止まるにもエネルギーを消耗するため、していることを続けるのがより合理的だと判断するのだという。
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【コメント】
これを学生時代に知っているだけでも、随分と違う人生を歩んでいたんじゃないかなと思います。
「本を1冊読む」と決意しても、絶対に1行も読みませんでした。
まず、本を開きませんから。
これを「本を1行読む」と考え、ひとまずページをめくって1行だけ読む。
案外、それがエンジンスターターとなって、2行、3行と読むきっかけになります。
それによって、本を読むことへの苦手意識が薄れ、普通に読む毎日となりますよ。
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