2023年01月06日

「少欲知足」〜欲を少なくして、足るを知るということ

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●『心配事の9割は起こらない―――減らす、手放す、忘れる「禅の教え」 三笠書房 電子書籍』(枡野 俊明 著)より


「少欲知足」という言葉があります。


文字通り、欲を少なくして、足るを知るということです。


お釈迦様のご臨終前の最後の教えとされる『仏遺教経』の中には、少欲知足についてこう書かれています。


「知足の人は地上に臥すといえども、なお安楽なりとす。
不知足の者は、天堂に処すといえども、また意にかなわず。
不知足の者は、富めりといえどもしかも貧し」


現代語訳すると、
「足ることを知っている人は、たとえ地べたに寝るような生活をしていても、心は安らかで、幸せを感じている。
しかし、足ることを知らない者は、天上の宮殿のようなところに暮らしていても、満足ということを感じられない。
足ることを知らない者は、どんなに裕福であっても、心はいかにも貧しい」
ということです。


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【コメント】


「起きて半畳、寝て一畳、天下とっても二合半」


どんなに富と地位があっても、人間一人に必要なモノって、本来はそうそうあるもんじゃないはずです。


けれど年齢と共に、いろんなモノを背負い、両手に持った状態になります。
私自身は、同年代に比べれば背負うものも少ないし、そこまで所有欲はありません。


「これ、あった方がいいなあ」と思い、高い値段を払って買ったモノって、しばらくすると所有していること、管理することに疲れを感じてしまいます。
それで手放す。

これを繰り返しているうちに、「そういう感情が巻き起こっても、基本は手を出さないようにしよう」と考えています。


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将来の「年金」を気にするような年代になって気付くことがあります。


「年金、めちゃくちゃ少ないです!」


ずっと、普通に払っていたはずなのに、驚愕の少なさです。


その金額でも普通に暮らせるようにするには、貯金よりも前に、「その少ない金額でも普通に暮らせる生活習慣」にすることが大切だと思います。


今もそんなに支出はない方なのですが、静かに暮らせるように、今から整えておきたいものです。

Posted by kanzaki at 2023年01月06日 06:45