●『怒らない習慣力』(種市 勝覺 著)より
人は、それぞれに当たり前だと思うことをして生きています。
その当たり前は人によって違うので、ぶつかることがあって当然です。
ぶつかること自体は悪くなく、ぶつかる原因があるだけで、どっちが正しい、間違っているという話でもありません。
大事なのは「すり合わせ」です。
家族や仕事の同僚やパートナーと、お互いのルールをすり合わせることが人間関係を築くということなのです。
すり合わせが習慣になっていれば、ぶつかっても調整が利きます。
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AさんとBさんの2人のルール、どちらかのよりよいほうを選ぶのではなく、「夫婦」というCの新しい共通の人格をすり合わせながら作れば、スムーズに解決します。
個人のときはそのままでいいのですが、夫婦として一緒にやっていくなら、どういうルールならうまくいくか、を話し合っておくことが大事になります。
もし、どちらか一方のルールに従うとなると、もう一方のルールがなくなってしまい、我慢を強いることになり、それではお互いの不満が溜まり、長続きしません。
一方に従わせるのではなく、すり合わせる。
すり合わせずして、コミュニケーションは成り立ちません。
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要するに、価値観の優先順位をがらりと簡単に変えることは困難なので、一部分だけ変えることを提案するのです。
完璧を求めず、もし可能であれば「一部分」だけでも、というのが相手の氣持ちや立場を尊重している姿勢です。
一方的に「片づけてよ!」と言ってしまったら、自分は正しくて、お前は間違っている、と言っているも同然で、不和しか生みません。
そもそも、「正しいこと」と「正しいと思っていること」は違います。
「自分は正しい」というのは、「正しいこと」ではなく「正しいと思っていること」にすぎません。
「正しいと思っていること」は個人の解釈です。
事実なら正誤をつけられますが、解釈に正誤はつけられず、正しいといえば、みんな正しいことになります。
だから、どんな人の「正しいと思っていること」も否定できません。
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【コメント】
国同士の外交レベルではなくても、私達の身近な生活・仕事の中にも「交渉」はあります。
相手と自分の考えが全く同じということは無いですし、相手もしくは自分の考えが完璧なんてものもありません。
「すり合わせ」という単語を久々に聞いたように思います。
ネット社会になり、SNS等で「発言しっぱなし」という風潮が蔓延しているからではないでしょうか。
せいぜい、「いいね」ボタンを押すぐらい。
相手とのやり取りというものが無い。
決められたルール内で違反していなければ、相手がどうであろうと構わない感じ。
SNS内ならば良いですが、現実社会・組織の中だと、その思考でやっていたら何も回りません。
「すり合わせ」という言葉をたまに意識してみてはいかがでしょうか。
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