2023年10月10日

指示とは「目的」と「手段」を伝えること

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●『「考える技術」と「地頭力」がいっきに身につく 東大思考』(西岡 壱誠 著)より


マクロとミクロを行き来する努力をする人こそが、頭がいい人になれます。
逆に言えば、頭がいい人とそうでない人との違いは、その程度のことでしかないのです。  


普段からよりマクロに、よりミクロに物事をとらえるようにすれば、原因を知ることで結果を覚えられ、上流を知ることで下流を要約でき、目的を知ることで説明しやすい手段を得られ、裏側を知ることで多くの見方で表側を見ることができる。  
それが、この本でここまでご紹介してきたことの正体なのです。  


まとめると、こういうことです。


・物事には、部分を見るミクロなものの見方と、全体を俯瞰するマクロなものの見方がある


・ミクロな視点とマクロな視点、両方持ち合わせている人が頭のいい人


・ミクロとマクロ、両方を行き来することで、問題を解決できるようになる  


このようにミクロとマクロを行き来する思考、すなわち「本質思考」をすることで、問題解決が可能になります。


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人に指示を出すのって難しいですよね。
わかりやすい指示が出せない、指示したつもりが伝わっていない……そんなふうにお悩みの方も、けっこう多いと思います。  


指示をする側が意図していない行動を取ったり、お願いしたはずなのに何もしてくれなかったり……コミュニケーションには齟齬が生じがちで、指示もうまく人に伝わらないことが多いものです。


・指示とは「目的」と「手段」を伝えること  


指示がうまく伝わらないのは、「目的」と「手段」のどちらかが伝わっていないからです。

 
たとえば、みなさんが「今日はオフィスをきれいにしておいてくれ」と指示されたとします。
どれくらい掃除をしますか? 
めちゃくちゃきれいにするという人もいれば、少し整理するくらいですます人もいるでしょう。


どちらの行動が正しいのかは、指示の「目的」によって変わります。  


「今日はテレビの取材が入るので、会社のイメージアップのためにオフィスを綺麗にしてほしい」という目的なのであれば、めっちゃ綺麗にしたほうがいいですよね。  


でも、「最近少し整理ができていないように見えるから、ちょっと片づけてほしい」という目的なのであれば、そこまで気合いを入れて整理する必要はありません。  


このように「目的」によって、「手段」である指示の具体的内容は変化します。


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【コメント】


人へ指示する、お願いする際、「手段」や「ゴール」だけを説明する人がいますよね。
そういう人は、「目的(意図)」やどれぐらいの達成度・クオリティを求めているのかを伝えません。


それを受ける側は、判断に迷ってしまうのです。
無駄ですよね。
そういう時は聞けば良いのですが、なぜか聞いても拒絶する人がいるのが不思議なところ(本人も「目的(意図)」を分かっていないのかもしれない」)。
そういう時は、必要最低限以下のクオリティで提出しています。
ひとまず、提出物という「たたき台」があれば、相手もこちら側へ説明しやすいからです。


指示の「目的(意図)」を説明してはじめて、両者が意思疎通できると私も考えます。

Posted by kanzaki at 2023年10月10日 06:53