●『リーダーは話し方が9割』(永松 茂久 著)より
◆誰からも愛されるリーダーなどいない
もう1つリーダーを苦しめる思い込みがあります。
それは「すべての部下に愛されなければいけない」というものです。
どんなに部下のことを大切に思おうと、どんなに温かい言葉をかけようと、人にはそれぞれの好みというものがあります。
そもそも誰からも好かれるという、お釈迦様でもキリストでもできなかったことに自ら挑戦し、心をすり減らす必要はありません。
「完璧でなければいけない、愛されなければいけない」という理想を求めすぎるがゆえに、例えば自分がミスをしたときに、なんとか隠そうとしたり、言い訳をして取り繕おうとすることは、かえってリーダーとしての人望を失ってしまいます。
間違えたときは素直に「ごめん」と謝ればいいですし、嫌われたら「ありゃ、残念」くらいの気持ちでいいのです。
謝ることは自分を否定することではありません。
逆に器を示すことだってあります。
それに 「リーダーも間違えるんだ」 「リーダーでも嫌われることがあるんだ」
という人間的な部分を見せることで、部下の心にはゆとりができます。
上の立場の人に欠けているところがあるからこそ、下の人の出番が生まれるのです。
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ではいまどんなリーダーが求められているのでしょうか?
それはあなた自身が部下に求めているものと同じです。
つまりは「可愛げと愛嬌」です。
この2つは上の立場から下の立場に求めるものだけではなく、実は逆も同じなのです。
可愛げと愛嬌があるリーダーだからこそ、人は親しみを感じ、「自分がいないと」と責任を持ってくれるのです。
完全無欠でたくさんの情報を持っているリーダーは、いまやグーグル先生の前には歯が立ちませんし、情報だけならITに詳しい部下のほうが持っている時代です。
質問されたことにすべて完璧に答える必要はありません。
知らないこと、わからないことは素直に相手にそう伝えればいいのです。
無理して頼りになる人を演じる必要はありません。
そういう場合に部下の自己重要感を高める言葉、それは 「一緒に考えよう」 このひと言です。
いまの時代に必要とされているリーダー、それは完璧なリーダーではなく、親身になって話を聞き、ともに考え、ともに寄り添って歩いてくれるリーダーなのです。
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【コメント】
「一緒に考えよう」 は大切ですね。
上司だからといって、必ずしも的確な指示ができるわけじゃありません。
全てにおいて知識量、経験値、情報量があるわけではないのです。
(そんなにあったら、その人がいまだにあなたの会社にいるわけない!)
昔と違い、自分の経験だけでこなせるような時代じゃありません。
だからこそ一緒に考え、失敗しながら進んでいけばよいのです。
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