2024年05月21日

流れる水は腐らない

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●『超訳 鴎外の知恵』(森鴎外, 出口汪 著)より


※森 鷗外(もり おうがい):
文久2年1月19日〈1862年2月17日〉- 大正11年〈1922年〉7月9日
日本の明治・大正期の小説家、評論家、翻訳家、教育者、陸軍軍医(軍医総監=陸軍中将相当)、官僚(高等官一等)。
陸軍軍医総監・陸軍医務局長になり、軍医として最高職についた。
その後、予備役となり、帝室博物館長兼図書頭。
公務のかたわら、小説家、評論家、翻訳家として活躍。
代表作『舞姫』(1890年)。

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【必要なときだけ全力を尽くせ】


絶えずがんばり続ける必要はない。
力の節約は物理学の理法に従っているが、処世の道にもかなったことなのである。


優れた鷹匠は頻繁に鷹を放しはしない。
その代わり、いったん放せば、鷹は必ず獲物を獲ってくる。

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度量の大きな人間は 感情に左右されることがない


怒りやすいのは、 知恵が足りない証拠である。
ましてや、それを言葉にするのは、 もってのほかである。


度量の大きな人ほど物事に動じないものだ。
「慧語」

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【何事も躊躇することを知らない人は 失敗しない】


流れる水は腐らない。


躊躇うことを知らない果敢な人は、 何事においても失敗することが少ない。
それは勢いよく流れる水が常に新鮮であるのと同じことだ。
「慧語」

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【自分が理想とする英雄と競い合え】


模範となる人物を、歴史の中から、あるいは現代の社会から捜しなさい。


それはその人物を模範にするからではなく、その人物と競い合うためである。


もちろん競い合っても、勝つことはできない。
だが、勝てないと知って、さらに奮い立つのが英雄的気性というものだ。


アレクサンダー大王が埋葬された英雄アキレウスのために泣いたのは、故人を悼んでの上ではない。
世の名声をいまだに得ることができないでいる自分の身の上を思って泣いたのである。
「慧語」


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【コメント】


「流れる水は腐らない」というのは真理だと思います。


どんなに才能があろうが、はたまた全く才能がなかろうが、行動しなければ何も進展しないからです。


どういう形で行動すればよいかの最適解、100点満点なんて最初の時点ではわかりません。
いろんな物事そのものも「水の流れ」のようなものであり、絶えず変化していくからです。


私は別段、森鴎外のように才能があるわけではありません。
それ故、人になにか自慢できるものはない。


しかし、毎日常に「行動」だけはしています。
仕事のせよ、私事にせよ。


ついでにいえば、そこに「真面目に取り組む」「不正はしない」「相手を敬う」を信念としています。


そうやって自ら動くことで、多少はいろんな事が身についたのではないかなと思います。
人に言えるほどではないし、言えるようになっても語りませんが。

Posted by kanzaki at 2024年05月21日 07:02