2004年03月09日

鳥越俊太郎さん【1万ヒット感謝】

鳥越俊太郎さんは、テレビ等で御馴染みの方なので、今更説明するまでもありませんが、一応、プロフィールを。


1940年生まれ。
福岡県出身。
京都大学文学部卒業後、毎日新聞大阪・東京本社社会部、テヘラン特派員、『サンデー毎日』編集長を経て、89年よりキャスターに。
「ザ・スクープ」(テレビ朝日)を担当。
1999年に起きた桶川女子大生ストーカー殺人事件の報道姿勢が評価され「日本記者クラブ賞」を受賞。
著書に、その事件をまとめた『桶川女子大生ストーカー殺人事件』(メディアファクトリー刊)などがある。
インターネットマガジン「ほぼ日刊イトイ新聞」にも執筆連載中。


昨日、平日の真昼間だというのに、自宅の風呂にのんびりと入っていました。
風呂場にはラジオが置いてあるので、ぼーとしながら聞いていました。
ラジオからは、J−WAVEでオンエアされている番組が流れていました。
その番組のゲストと言う事で、今週は鳥越さんが出演されていました。

鳥越さんは「現場主義」で知られています。
最近では、イラクへ行った事が有名ですよね。
本人曰く、「テレビで観ていると、イラクの全部が危険というように思われるかもしれませんが、実は90%以上は安全な地域なのです」。
それを知っていたから、行く事を決めたとか。
私はそれを聞いて、「なるほど。確かに現場主義者らしい発言だなあ」と思いました。
プロスポーツ選手は、自分の能力をちゃんと把握し、実際にプレーする際は、自分が負傷するような危険な行為はしないそうです。
何も知らず、行ってから考えるという、「電波少年」の企画みたいな事は、確かにするべきではありませんものね。
ましてや、生死が関わってくることですから。
他人任せにせず、自分の足で調査して作品(記事)を書く人だからこそ云える発言だと思います。

鳥越さんは大学に7年在席しました。
合唱にどっぷりと浸かった生活だったのです。
さて、就職活動をすることになり、最初は出版社を受けようと思ったのですが、採用人数は2人ぐらいという狭き門。
それに対し、新聞社の採用人数は数十人と多かったそうです。
しかも、在学中の成績や年齢は不問。
そこで新聞社へ入社。
それから二十年以上も働くことになります。
しかし、とある疑問が彼に襲います。


新聞記者の頃は、特ダネを書くために、夜討ち朝駆けで刑事さんの家に行って情報を仕入れ、自分達の世界で勝った負けたと一喜一憂していた。
そういうことの繰り返しの中で、どこかむなしさを感じていたんですね。
俺がやってる仕事の意味は、何なの?
単にこっちにきた話をあっちに流してるだけじゃないのか?・・・って。
あと十数年、このまま仕事を続けて定年を迎えるのはツラいんじゃないか。


そこから、すこしずつ私達の知る鳥越さんの姿へ変わっていくわけです。
それ以降のことは、ご自身が色んな所で語っていますので、ここでは省略します。
私が彼の言葉で注目したのは、
「単にこっちにきた話をあっちに流してるだけじゃないのか?・・・って」
ここの部分です。
私のホームページは、weblogという形式で作られています。
高機能なweb日記帳と思ってもらえれば結構ですよ。
それ故、個人でニュースサイト(情報発信サイト)として運営も可能です。
いろんな方のweblogを拝見していますと、中には、何かを情報発信するという事よりも、いかに凝ったレイアウト・機能を搭載するかのみに重点を置いている人がたまにいますね。
確かに見た目は奇麗だし、機能も満載。
けれど肝心の本文を読んでみると、
「×××という商品が、××社から発表」という大手ニュースサイトの文章をコピペしてリンクを張り、その後、1行だけ自分の意見を書くだけ。
その自分の意見だって、「俺は買うぞ! みんなも買え!」「こんなのイラネ。次の機種待ち」という事を書いてあるのみ。
しかも、その意見が他の人にとってあまり価値がない根拠なのです。
(ちゃんとした根拠が書かれてあれば、情報発信サイトとして立派な価値があると思います)
そういうのを読んでいると、鳥越さんの「単にこっちにきた話をあっちに流してるだけじゃないのか?・・・って」という言葉を思い出すのです。
そのサイトにニュースを掲載したことにより、読者がその情報を知るきっかけにはなるけれどね。
だから、それもアリだと思うし、否定なんてする気は全く無いけれど、私は積極的に自分のサイトでやりたいとは思いません。
私のサイトだって、似たようなものなのですが、大抵は「現場主義」を貫いているつもりです。
例えば、多くの方に評価していただいた、クリエTH55の紹介をはじめ、最近では、モー娘。のコンサート回顧録、ゼブラーマン・・・・・全て自分の目で見て体験・検証した上で書いています。
原稿を書く一回ごとの時間は短いけれど、それを書くまでの取材はそれなりに時間がかかっています。
なるべく、大手サイトの記事をコピペして、簡単な意見を書くだけのようなサイトにはしないように心がけていこうと思っています。
「なるべく」と書いている所が、自分自身、情けないところではありますが・・・。


最後になりましたが、本日、このサイトはアクセス数が、1万ヒットに到達しました。
1月31日にリニューアルし、2月2日よりカウンタを設置。
その後、約1か月で到達できたのは、皆様のお陰です。
世の中に無数あるサイトの中の、ほんのちっぽけな人間の、ほんのちっぽけなサイトです。
けれど、特定の人が不特定多数の人に情報を発信するという「メディア」としての機能は備わっています。
その機能を使い、自分の思っていること、体験したこと等、これからも発信しつづけようと思っています。

Posted by kanzaki at 2004年03月09日 17:58
コメント

神崎さん、1万ヒットおめでとうございます。
じつに神崎さんならではのエントリー、我が身にひきつけて反省しつつ読みました。
神崎さんの現場主義は、サイトに余すところ無くあらわれていると思います。
それがなによりの持ち味ですよね、いつも楽しみに読んでいます。
これからもおおいに期待しています。

Posted by: とらじろう at 2004年03月10日 15:57

とらじろうさん、コメントありがとうございました。
私がweblog形式でこのサイトを立ち上げるきっかけとなったのは、とらじろうさんの運営する「こしぱ http://koshipa.net/」との出会いでした。
サイトの構成もさることながら、文章に人柄が出ていて素敵なんですよね(^^)
毎日、質を落とすことなく更新されており、人望もあって色んな方との交友も広く、素晴らしい方だなあと思っていました。
オフ会でお会いした時も、その印象は変わりありませんでした(やはり、文章には人柄が出るものなのですね)。
そんな風になりたいとの憧れから、心機一転で今のようなスタイルで開始したのでした。
こしぱと出会ってなければ、今の神ナナは無いと思います。
どうぞ今後も、誰からも愛されるサイト運営を続けてくださいね。
私も頑張ります!


Posted by: 神崎 at 2004年03月10日 17:16

持ち上げるつもりが逆に持ち上げられてしまって、こそばゆい限りのとらじろうです。
ことに人望なんて書かれると…
最近何やかやでネットに逃避している時間が長く(おい)
色々な方のサイトを見まわっていますが、どのサイトも
「あーこういうことはオレにはできねぇな」ということも含めて、自サイトを省みる鑑となります。
とくに神ナナは、本当に刺激になります。

なんて褒めあっていると傍から見て気持ち悪いかもしれませんが(笑)
これからもお互い切磋琢磨していきましょう!

Posted by: とらじろう at 2004年03月11日 00:09

こんにちは、神崎です。
雨が凄いですねぇ。

私も色んな方々のサイトを見ては、自分のサイトと比較してしまいます。
「どうやったら、こんなデザインが出来るのだろうか」
「どうやったら、こんなに感銘を受ける文章が書けるのだろうか」
私は批評家にはなりたくありません。
自分自身が作品を生み出していく立場でありたいと思っています。

まだまだ全てが始まったばかり。
共に頑張っていきましょうね。
いろいろとご指導、宜しくお願い致します。


Posted by: 神崎 at 2004年03月11日 13:10
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