2006年01月26日

考えて悩むよりも、まずはやってみること

先週、わざわざ関東の方まで泊りがけで行ってきた研修は、実りのあるものだったように思います。
内容は、専門的知識を詰め込むようなものではありません。
また、演台に立った先生から、管理職としてあるべき姿の答えを教えてもらうのではなく、自分たちで模索していくような内容でした。

5人で一つのグループとなり、先生から出された課題を討論し、話しをまとめたものを大洋紙に書き、代表が前に出て発表するという形を繰り返し行いました。
課題としては、例えば「他部署の人間に要請をする際に心がける事とは?」「専門知識ばかりの"専門バカ"にならない為には?」みたいなものです。
他社から来られた方々は、海外を飛び回る営業の方、技術職でプレゼンを日常茶飯にやっている方ばかりでして、その思考・話術等に驚きましたよ。

例えば、前に出て発表する際、大洋紙には、「1、2、3、4」と自分たちが導き出した答えが箇条書きされていたとします。
説明する際、それら1から具体例を交えて説明するだけでなく、内容的には「1、2、3、4」よりも「1、4」を最初に説明してから、総論めいた「2」を説明し、最後にその内容を進める為の具体例として「3」を説明するなんて云う、アクロバット的な話し方を何もメモも無しにやってしまうのには驚きました。
だって、大洋紙に書くときなんて、そういう話す順序なんて考えずに書いたものですし、具体例はグループ内の話し合いの際に一度云っただけなのに、ちゃんと頭に入っているんですもの。
やはり、日頃からやっている人達は凄いなあと思いました。

そこで教わった事は、このサイトで色々と話していこうかなあと思っていますが、一番印象的に残ったのは、「考えて悩むよりも、まずはやってみること」です。
見切り発車でもいいから走り出す。
そうすると状況が進展し、最新の生の情報が入ってくるので、その都度、修正を加えて目的を果たすのです。
最初から100点満点の内容なんて出来るわけないし、悩んで立ち止まっている間に世の中は進んでいきます。
それならば、まずは第一歩を踏み出そうと云うことです。

学生さんでも分かりきったような内容かもしれませんが、案外、実社会でそのように行動できる人はなかなかいません。
いろいろなシガラミで萎縮しちゃうんですよね。
そんな風に社会人を普通にやっていると、「恥ずかしがり屋」になってしまいます。

「恥ずかしがり屋」の人の定義は、昔、自分を攻撃する人・いじめる人・嫌がらせをする人の中に囲まれて嫌な体験をした人のこと。
そんな苦い思い出を心に刻んでしまった為、何年も経過して、自分の回りには既にそういう人がいなくなったのにも関わらず、昔と同じような感じで萎縮してしまっている人だそうな(と、とある書籍に書かれていました)。
そういう人は、何か問題が起こっても「考えて悩むよりも、まずはやってみること」と云う思考が思いつきません。
単純な事なんだけれど、心も身体も反応しないんだよね。
そして何故か、自分に好意を持っている人・見守ってくれる人が目の前に現れても目を合わせる事が出来ないし、喋る事が出来ません。
そしてこれまた不思議な事に、自分を利用しようとするズルイ人にばかり視線を向けちゃうんだよね。何故か。
騙されて逃げられて、また一人になる。
孤独な大人になってしまい、寂しい人生になってしまいます。

「恥ずかしがり屋」の性格から脱する一番の方法は、「考えて悩むよりも、まずはやってみること」だと思います。
自分が動き出すと、回りも反応してくれます。
そして一人で全てを解決できる訳がないから、否が応でも他人と接点を設けるようになります。
社会との接点。
そうやって、人とコミュニケーションがとれていくものなのです。

一昔前、「新世紀エヴァンゲリオン」と云うアニメがありました。
非常に内向的な人達が登場するお話。
当サイトにて、その監督がトーク番組に出演された時の事をテキストにしたものがあります。
お時間があれば、ご参照ください。

・庵野秀明 in トップランナー【1】(全9回連載)
http://kanzaki.sub.jp/archives/000271.html

エヴァンゲリオンの話しは最後、そんな「恥ずかしがり屋」ではいけないんだと、一人にならず、沢山の人達がいる方向へ目を向けようとする話し(テレビ版も映画版も、主人公はそう考えているように私には見えました)。

以上、私は研修で「考えて悩むよりも、まずはやってみること」と云う事を教わり、過去に見た番組・書籍と絡めて、そんな事を感じました。
実際、研修から帰ってきて、そういう考えで実践をはじめたのですが、これがやはり良い方向へ向かうんですよね。
やはり行動をしていると、人との接点が増えます。
そして、コミュニケーションをとるのが楽しい。
どうやら、この考えは間違いじゃないようです。
これからも、その心構えで生きていきたいと思います。

Posted by kanzaki at 2006年01月26日 22:23 | トラックバック (0)