2012年05月09日

「キンピラごぼう」の名前は、昔話に出てくる金太郎の子「金平」に由来します/関西斜断ブログ旅・1

※記事後半は「関西斜断ブログ旅」と称し、関西を歩いて発見したものをシリーズで書いていきますね。記念すべき第一回目は、浪速のポルノ映画館です(汗)

食文化史研究家・永山久夫さんによりますと、「キンピラごぼう」が誕生したのは、江戸時代だそうです。

キンピラごぼうは、ごぼうとニンジンを油炒めにして、少し辛く味付けした家庭料理です。
特に男性には、辛めの味が喜ばれます。

【江戸のキンピラは激辛】

江戸時代のキンピラごぼうは、飛び上がるほどの激辛だったそうです。
理由は、その方が酒やご飯がすすむからです。
たくさん飲んだり、食べてくれれば店の儲けになることから、居酒屋や一膳めし屋が、安価で提供し人気となりました。
やがて、縁起がよいとされる赤いニンジンも加えられるようになります。

【キンピラという名前の理由】

「キンピラ」の名前の理由をご存知ですか?
実は、昔話に出てくる金太郎に由来します。

金太郎といえば、大きな釜を担ぎ、クマを投げ飛ばす怪力の持ち主。
坂田金時(さかたのきんとき)の幼名です。

その坂田金時の子供の名前を「金平(きんぴら)」と言います。
金平は、江戸時代にあった芝居狂言に登場する怪物退治のヒーローでした。
ものすごい怪力の持ち主の豪傑という設定です。

やがて江戸の町に「金平ブーム」が巻き起こります。
正義のヒーローはいつの時代も人気があるものなんですね。
今で言う、仮面ライダーフォーゼみたいなものか。

江戸時代なので、残念ながら変身ベルトもアストロスイッチもありません。
しかし、人気のヒーローにあやかって商売をしたいものです。

ごぼうとトウガラシを油で炒めたものは、カッカッと体中に力がみなぎるところから、「金平」の名前がつけられ、「キンピラごぼう」と呼ばれるようになりました。

当時、意地っ張りで男勝りな娘を「キンピラ娘」、意地悪な婆さんを「キンピラ婆」、丈夫な足袋を「キンピラ足袋」などと呼んでいました。
流行すると、様々な派生が生まれるのは、今も昔も変わりないですね。

【キンピラごぼうの栄養面】

キンピラごぼうに用いられるトウガラシには、辛味成分のカプサイシンが多く含まれています。
これには発汗作用があり、辛さの刺激で体内の熱が放出されます。
カプサイシンは体内脂肪を消費するように働くので、ダイエットにも役立ちます。
血管を広げてくれ、血液の巡りも良くなり、肩こりや冷え性改善にもなります。

また、ごぼうはには、アルギニンというアミノ酸が含まれています。
これは、男性ホルモンを増やす効果がありまして、そこから、ごぼうを食べると強くなると言われています。

「驚くほど強い」という意味のキンピラ。
キンピラごぼうは成分的にも、まさに名前に相応しい料理ですね。

※※※

【関西斜断ブログ旅・1】

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大阪市の通天閣近くに、古い映画館がありました。
新世界国際劇場(洋画)と地下劇場(邦画ポルノ)です。
手描きの映画の看板が懐かしいですねえ。

●新世界国際劇場ほーむぺーじ
http://www1.ocn.ne.jp/~skg1108/
(住所:大阪市浪速区恵美須東2丁目1番32)

洋画、邦画ポルノともに3本立て。
1週間ごとに作品が入れ替わるそうです。
洋画は1000円、邦画ポルノは800円。

今日から洋画は「リミットレス」「ラスト・ターゲット「トワイライト・サーガ」。
邦画ポルノは「変態女課長 陵辱ぶちこむ」「妻の秘密 エロすぎ熟れ頃」「離婚妻狂乱 本能のまま快楽」。
相変わらず、邦画ポルノのタイトルは秀逸です。
ある意味、ポルノはサブカルの原点だと思います。

●大阪、宝塚、神戸の街を旅してきました
http://kanzaki.sub.jp/archives/002639.html

●伝説のすた丼屋・ヨドバシ梅田店で、すた丼を堪能しました
http://kanzaki.sub.jp/archives/002640.html

Posted by kanzaki at 2012年05月09日 22:33